見出し画像

この実を食べた僕は、まだ愛されるのか。


りんご箱の中で、僕は考えた。

果たして、僕は美味しいりんごなのだろうか?



僕から、僕は見えない。

僕は何色で、どんな形をしたりんごなのかな?

周りのりんごはまん丸で、ピカピカ光っていて、真っ赤なほっぺ。
くすくす、笑っている。

何を、笑っているのかな?



僕よりずっとずっと、下の方。
他のりんごとは、色も形も違うように見えるリンゴが、ひとつ。

何か、呟いている。



「りんごを食べてはいけないよ。」



僕は怖くなって、そのリンゴの形を、色を。その姿を。
はっきりとさせることを、やめた。



僕は、僕の真ん中で何かが色付いていくのを感じた。

そもそも、僕はりんごだったのだろうか?

僕は、僕のほっぺがジワジワと熱を帯びていくのを感じた。

そろそろ、食べ頃かな?

僕は、僕の全てが甘く甘く、香るのが分かった。

そうそう、僕は「林檎」だった。



さぁ、ひと想いに。

召し上がれ。




☆小牧幸助さんの
 【『りんご箱』から始まる
  小説・詩歌・エッセイなどを
  自由に書いてみませんか?】
     に参加させていただきました!

☆面白そうだったのと「りんご箱」が、
 なんとなく気になったので参加っ(o^^o)♪

小牧幸助さんへ

初めまして!
突然の参加、失礼いたします(; ・`д・´)ゞ

「りんご」じゃなくて「りんご箱」。
気になってしまい、気が付いたらお話を書いていました。

Qさんは「りんご」と言ったら、漢字の「林檎」で表記するのがすきでして、そこに繋がるようなお話にしてみました♪



「林檎箱」と書くと、画数が多いですね…(; ・`д・´)‼



ではまた~(o^^o)ノシ





「自分らしく」自立をするため奮闘中です。 気が向いたら応援してくれると嬉しいです(o^^o)♪ ☆☆☆ サポートのつかい道 ☆☆☆ ☆彡 イラスト・動画作成に必要なソフト等の購入費用 ☆彡 作業時間確保 ☆彡 創作の糧になる「体験」や「活動」