見出し画像

千年鯨の旅日記 in奈良4

0.前回のあらすじ

 夜の奈良をぶらぶらと歩いた私と母。
 興福寺の鐘の音の大きさに驚いたり、ライトアップされた猿沢池の美しさにうっとりしたりして堪能した。
 柿の葉寿司、とてもおいしかった。

1.念願の春日大社に足を運んでみる……とその前に素敵な館が

 翌日はずっと気になっていた神社、春日大社に足を運んでみた。
 これまで奈良には東大寺や新薬師寺など訪れていたが、春日大社に行ったことはない。
 妙に春日大社に行きたいなあと思っていたので、わくわくしていたのだ。

 さて、この春日大社の若宮、私たちが訪れた日の翌日に式年遷宮という大事な儀式を迎える。
 ある意味すごいタイミングに訪れるのだ。
 私が強く春日大社に行きたかったのは、もしかして勘が鋭いから何かしら感じたのだろう。

と春日大社について語る前に何やら素敵な館を発見。
 奈良って寺か神社のイメージしかないのだが、このような素敵な館もあるのかと初めて発見。
 特定の日しか見学できない貴重な建物らしい。
 都合、運が良ければ訪れてみたいと思った

2.たくさんの鹿に癒される

 奈良の鹿は特別。
 神様の使いであるため、大切にされていた。
 春日大社の他、東大寺や猿沢池などに鹿さんたちがいる。

 きらきらとしたつぶらな瞳、自由気ままに動く鹿さんはとてもかわいくて癒される。
 ああ、なんて可愛いのだろうと思いながら参道を歩いていると何やらチュイーンとした音が。
 何の音なんだろうと調べてみたら鹿の鳴き声だという。
 修学旅行の時は全く知らなかった鹿の魅力を味わえて感激だ。

 春日大社にも修学旅行の学生がいて、鹿せんべいを持っていたため囲まれていた。
 女の子がもうなくなったよ、ないよ!と必死にアピールする。
 両手を広げて鹿さんたちに知らせていた。
 なんて微笑ましい光景なんだろうと思っていたのだが、実際その立場にいるとあの行動は必死そのものなんだと実感する。

3.春日大社のパワーに癒された後、鹿せんべいをいざ購入へ

 春日大社の空気はとても美味しい。
 深呼吸を何度も繰り返すほど美味しかった。
 ああ、なんてすばらしいものなんだろうと心が感じている。

 自分で勝手にパワースポットだと感じていたが、後日調べてみると本当にパワースポットだった。
 縁結びに関するものらしい。
 素敵な縁が自分に来たらいいな……とぼそっと考えた。

 参拝を終えて本宮や若宮から戻った後、資料館みたいなところに行き展示物を眺める。
 本殿の式年遷宮の様子や祭りの様子の映像を見てまったりとした後、いざ鹿せんべいをを買いにお茶屋さんに向かった。

4.何やら後ろから視線と気配が……。戦いは購入時から始まった!

 お茶屋さんのおばさんから鹿せんべいをまとめている紙も鹿さんにあげることができると説明を聞いた後、早速鹿せんべいをばらそうと挑む。
 しかし、後ろから何やら視線やら気配やら圧力やらを感じた。
 あれ……これはもしかしてと振り返るとすぐそこに鹿さんたちが。

 ひえええええ、もうおみゃーさんたち早すぎないか?
 まだ鹿せんべい束ねたままだぞ!
と驚く私に鹿さんたちはせんべいをせがむ。
 つんつんと鼻でつついてきたり、わき腹をペロリと舐めてきたりと戦いはとっくに始まっていた。

 恐怖に震えた私は鹿せんべいを一枚床に落とした後、ひたすらお茶屋から逃げる。
 次々とやってくる鹿さんたちに鹿せんべいをさっさと配り、逃げ切った。
 鹿さんたちは鹿せんべいがなくてもおいかけてくる。
 必死にもうないよ、終わったぞと主張してなんとかわかってくれた。

5.浮御堂など穏やかなところでぶらぶらと

 鹿の恐ろしさにビビりながら、森の道を歩いていくと春日大社の南の方に出る。
 そこも古き良き素敵な住宅街が広がっていた。
 黄色の壁がずらーっと並んでいて、とても静かなところだった。

 住宅街を抜けた後、適当にぶらぶらと入ったカフェで昼食をとる。
 満腹した後には二つ目の目的、浮見堂へと移動した。
 水と建物が融合した静かなところで、ここにも鹿さんが悠々と過ごしている。
 鹿たちに囲まれた恐怖を思い出しながらも、あー可愛いなあと心が和んだ。

 浮見堂の中には椅子があり、そこから池と周りの風景を眺めることができる。
 こうしてゆっくりとくつろいでいると平和っていいなあと思った。

6.次回予告

 名阪国道を目指して南の方に進む私たち。
 道路標識で見かけた地名からディープな話をしたり、あらゆることを感じるドライブ旅になった。
 この国道を通らなかったら、高速道路のありがたみを感じなかっただろう。
 どんなドライブ旅になったのかは次回のお楽しみに!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?