見出し画像

ギター用のストラップが外れる事故を防止する方法とおすすめのストラップロックピン

ギターを演奏する時に欠かせないストラップですが、演奏中に不意にストラップが外れてしまうと、ギターを壊してしまったり、シールドが抜けた際に発生するノイズでアンプを痛めてしまうことがあります。

予想もしないタイミングでストラップが落ちそうになって冷や汗をかいたという経験があるギタリストは多いと思います。

またギターのストラップピンにストラップを付けようとしても上手く付けることが出来なかったりしてイライラすることもあったりします。

そこでギター用のストラップが外れるのを防止する方法や、簡単にストラップをギターに取り付けることができる「ストラップロック」を紹介したいと思います。

◆ ストラップが外れるのを防止する方法

ストラップピンからストラップが外れるのを防止する方法は、

① ロックピン(ストラップロック)を使う

② プラスチックやゴム製の簡易式のストラップロックを使う

③ ストラップロックの付いたストラップを使う

などがあります。

以下順番に説明をしていきます。

◆① ロックピン(ストラップピン)を使う方法

ストラップが外れるのを防止するのに一番確実な方法が「ロックピン」(ストラップロック)を使う方法です。

様々なメーカーから↑のような「専用のストラップピン」と「ストラップに付ける部品」がセットになったロックピンが売ってます。

ドライバーを使ってギターに付いている既存のストラップピンを「専用のストラップピン」に交換して、ストラップの穴の部分には専用の部品を取り付けます。

最初は面倒ですが、一度この部品を取り付けてしまえば「専用のストラップピン」に「ストラップに付けた部品」を押し込むことで「カシャッ」という感じで簡単にストラップを取り付けることができます。

そしてボタンを押したり引っ張ったりしない限り「専用のストラップピン」に「ストラップに付けた部品」は外れないようになっているので、(ボタンをぶつけたり、ストラップが切れたりしなければ)基本的にストラップが外れるという事故は無くなります。

デメリットとしてはストラップ側にも部品を取り付けることになるので、複数のストラップを使い分けたい場合には、複数のストラップに部品を取り付ける手間とお金がかかるという点にあります。

このロックピンは各社から販売されてますが、それぞれメリット・デメリットがあるので、それぞれのロックピンの特徴とおすすめについて説明したいと思います。


◇Fender(フェンダー)「Elite Strap Locks」

フェンダー製のギターを使っている人に特にお薦めなのがFenderの「Strap Locks」です。

FENDERの「American Ultra」シリーズなど上位機種に標準装備されているストラップロックで、フェンダーが公式で販売しているということもあり、基本的にフェンダーのギターのネジ穴にフィットします。

ストラップピンのネジ穴は広げてしまうと後になって修理するのは面倒なのでネジ穴を広げずに使えるのはメリットが大きいです。

基本的に他社(シャーラー)のロックピンと互換性があるもの嬉しいポイントです。(作られた時期などによっては互換性がないものもあります。)

ストラップを外す時は突き出ている「ツマミ部分を引っ張っる」タイプなので、「ボタンを押す」タイプのように「うっかりボタンをぶつけてしまってストラップが落ちた」という事故も起きにくいです。

デメリットは

・付属するワッシャーに厚みがあるのでストラップによってはナットが閉まらないことがある

・ナットを閉めるのに工具が必要、それなりの力を入れる必要があるので女性は大変かもしれない

という点です。


私が使っているBOSSの「BSC-20」というストラップはストラップピンを止める穴の周辺が革製になっているのですが、この皮の部分が厚くてFenderの「Strap Locks」を止めるのに非常に苦労しました。


またFenderの「Strap Locks」に付属するナットは六角レンチなどで締める必要があるのですが自宅にサイズの合うレンチがないという人もいると思います。(頑張ればペンチで締めることはできます。)


フェンダーからは「Infinity Strap Locks」というフェンダー「F」のロゴが見えるタイプのロックピンも販売されています。

こちらは側面のボタンを押す(つまむ)とストラップが外れるようになっています。

フェンダー好きにはたまらないデザインですが、実物を見ると意外に大きいいです。

後述の「アーニ・ボール」のストラップロックと競合するようなデザインになっているので、見比べた上で好みに合わせて選ぶのが良いと思います。


◇Schaller(シャーラー) 「S-Locks」

Fenderの「Elite Strap Locks」と構造が似ていて昔から定番なのがSchaller(シャーラー)のロックピンです。

フェンダーの「Elite Strap Locks」と異なり、マイナスドライバーや六角レンチを使ってストラップ側の部品を締め付ける構造になっています。

以前はシャーラー製のストラップロックは部品が緩みやすくて困っているという人も少なくなったですが、最近の新しい構造になってからはそのような人は減ってきている様子です。

フェンダーのものよりも価格は高めでですが、見た目はシャーラー製のほうが高級感があると思います。

昔からの定番でもあり部品もコンパクトで目立たないので、小さ目のもの良いという人は選択肢に入れやすい製品だと思います。


◇JIM DUNLOP ( ジムダンロップ ) 「Straplok」

シャーラーと並んでJIM DUNLOP ( ジムダンロップ ) のストラップロックも昔からの大定番の製品です。

個人的にはジムダンロップが最もストラップの「取り付け」「取り外し」が簡単でストレスが少なかったです。

ストラップを付ける時も力を入れる必要はなく差し込むだけで素直に「カシャッ」と入ってくれますし、外す時もボタンを押せば簡単に外れるので片手で外すこともできます。

人によっては「ボタンをぶつけてしまってストラップが外れてしまった」という事故を経験した人もいるようですが、私は10年くらいジムダンロップのロックピンを使っていて不意にストラップが外れたという事故はありませんでした。

ジムダンロップ のストラップロックのデメリットを挙げるとすれば、ストラップ側に取り付ける部品の固定方法が特殊で、半円の「E」のような形の金具で固定するタイプになっているのですが、この金具を一度取り付けると外すのが非常に難しい、という点です。

ストラップを買い換えた時に、古いストラップに付いている金具を新しいストラップに付けようとしても外せないので再利用が難しいんですよね。

外すコツみたいなものがあるのかも知れませんが、私は何回かチャレンジしたものの外すことができず、指がとても痛くなりました。


◇ERNIE BALL ( アーニー・ボール )  「Strap Lock」

ギター弦でお馴染みのERNIE BALL ( アーニー・ボール ) のストラップロックも評価が高いです。

シャーラーのデザインや旧タイプのシャーラーの使い勝手に不満を持った人がアーニー・ボールのストラップロックに乗り換えるパターンが多く、「ERNIE BALL」のロゴが見えるのもファッション性があります。

実物は大き目でゴツゴツしておりデザインの主張も強めですが、その点を受け入れられる人であれば信頼性も高く無難な製品だと思います。



◆② プラスチックやゴム製の簡易式のストラップロックを使う


「ロックピン(ストラップロック)は使いたくないな」という人にとって安く手軽に試せるのがプラスチックやゴム製の簡易式のストラップロックを使うという方法です。


簡易式のストラップロック価格が安く、ストラップに部品を取り付ける必要がないので、気分によって複数のストラップを使い分けたいとい人にとってもコスト面でお財布に優しいです。

またギターのストラップピンを交換する必要がないのでギターのピンの穴が広がってしまって修理が必要なった・・・みたいな事故を心配する必要もないです。

デメリットは取り付け時にコツが必要だったり、力を入れないと取り付けできないものも多く、ストラップの脱着が面倒であることです。

簡易式のストラップロックもいくつか紹介したいと思います。


◇FENDER ( フェンダー ) 「Strap Blocks」

FENDER の「Strap Blocks」は見た目がお洒落なので思わず買ってしまいたくなるデザインで、私もギターケースに入れています。

金属製のストラップピンに比べると脱着の利便性は劣りますが、ゴムなので比較的取り付けがしやすく、ギター側の部品を傷付ける心配もありません。

このFENDER の「Strap Blocks」は「ぼっち・ざ・ろっく!」というアニメで出てきたということもあり、一時期は人気となり品切れ状態が続いていましたが、今では在庫も落ち着いて安く買うことができます。

数種類の色の中から選べるのもファッション性があって良いと思います。


◇JIM DUNLOP ( ジムダンロップ ) / LOK STRAP

簡易式のストラップロックの中で昔から使ってる人が多いのがJIM DUNLOPのプラスチック製の「LOK STRAP」です。

フェンダーの「Strap Blocks」とは対極にあるような無骨なデザインなので、安さと機能性を重視する人向けの製品だと思います。

価格が安いだけでなく「ガッチリ」とストラップを固定できるので安心感がありますが、脱着にかなり力が必要なため、頻繁にストラップを付けたり外したりする人や、女性には向いていないと思います。



◆③ ストラップロックの付いたストラップを使う

ストラップを固定する3つ目の方法はストラップロック機能が最初から付いているストラップを使うという方法です。

この方法のメリットはとにかく「簡単で楽」という点です。

ストラップに最初からロック機能のついた部品が付いていますし、ギターのロックピンを交換する必要もありません。

ストラップの取り外しもギアを回転させるか、ボタンを押すだけで出来るので簡単です。

また、この方法もギターのストラップピンを交換する必要がないのでギターのピンの穴が広がってしまって修理が必要なった・・・みたいな事故を心配する必要もないです。

他方で「ストラップロック機能が最初から付いているストラップ」は種類が少なくデザインが限られているのがデメリットです。


◇D'Addario(ダダリオ)「PWSPL」

個人的に「ストラップロック機能が最初から付いているストラップ」の中で信頼しているのがD'Addario(ダダリオ)の“Planet Lock”というロック機能のついたストラップです。

ストラップの端についているプラスチック製の部品に回転するギザギザとしたダイヤルが付いており、このダイヤルを回すことでギター側のピンにストラップが固定されているタイプになっています。

ダイヤルを回すという手間がかかりますが、しっかりと固定してくれますので、何種類かのギターで試してみましたものの今ところ外れたことはありません。

ギターと接触する部分は柔らかい素材になっていてギターに傷が付かないようになっていますが、ギターの塗装や構造によっては傷が付いてしまうかも知れないので注意が必要です。


◇FENDER ( フェンダー ) / 「Quick Grip Locking End Strap」

ダダリオのストラップは地味ですが、デザイン性に優れているのがFENDER の「Quick Grip Locking End Strap」です。

フェンダーのロゴ、モノグラムが入った派手なデザインのストラップもありますし、FENDER製のクラシックなアンプやギターケースなどに使われているツイードと同じルックスのタイプもあります。


またダダリオのストラップと異なり、ストラップの端についている両側のボタンを押すだけで取り外しができるので、脱着の手間もかかりません。

このFENDER の「Quick Grip Locking End Strap」のデメリットは、ギターに付いているストラップピンの太さによっては外れてしまうことがあるという点です。

特に金属製のロックピン用のストラップピンに変えている場合に外れやすい印象なので、「絶対に外したくない」という場合にはダダリオのほうが安心感があると思います。

またこちらもギターの塗装や構造によっては傷を付けてしまうかも知れないので注意が必要です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?