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理解できなくてもいいんだけどね

土曜日の午前中はお稽古
午後はお弟子さんを引率して花展へいきました

わたしのお弟子さんは初心者が多く
花展へ行ったことがない、という方が多いのです

なので一度は一緒に行って花展の見方、
特に技術的なことをレクチャーします


よくゲージュツは理屈じゃない
感性だけで見ればいいのだ!

ぬわ~~んて言われたりするけど
やっぱすそれだけだと
「ふーん」で終わっちゃう

初心者であればあるほど
物珍しかったり華やかな色合いだったり
そんなのばかりに目が行っっちゃって
技術的が高くても
構成が素晴らしくても
分からなくて通り過ぎちゃうのよね


例えばですね

このマルマル2つ

やっぱす「ふーん」で終わりでしょ

横顔

これをヘリクツで説明すると

黄色と白では白の方が色として弱いので
白の丸を大きめに丸い形で統一感を出し
片方の色の黄色い線でお互いをつなぐ

更に黄色の方に補色である紫を入れアクセントにし
足元の鉄の細い線で軽やかさを出している

後ろもきれいに

さらにどこから見られてもよいように
しっかり構成してある

とかってなる

ぜんぜん「ふーん」じゃないでしょ?

これはどうかと申しますと

一見上半分の華やかな花たちが主役に立っているようで
足元に出ている桜の木肌の美しさを引き立てている

とかになる

ぬぼーと通り過ぎないで視線を変えて見ると
見え方迫力が変わる作品もある

単にニョッキリ竹が立ってるだけでしょ?が、
小さなお子さんの目にはそびえたつ竹になる


とか、ってのを解説しながら見るのです


こんな作品もありましたよ

興味津々で多くの方が群がってました

このように撮影すると
大きさも分かるし会場の熱気も伝わるかな?



さてさて
ヘリクツで見なはれ、とはいえ
やっぱり自分の感性も大切にしなくちゃ、だよね

若い男性のお弟子さんに
「この作品、僕にはどうしても理解できないので
 理解できるように教えてください」
って言われた作品がありました

作品によっては
わかりずらいものや理解不能なのもあります

万人に受け入れられるものってないもんね

なのでこのように説明しました

分からないものは分からないままにしてていいのよ
例えばわたしの友人にゴッホが苦手っていて
見るとめまいがして吐きそうになるんだって
世界的に有名な画家の作品でさえ
世界中の人が理解して絶賛してるわけじゃなくて
苦手で理解できない人もいるんだから
すべてを理解する必要はないよ

そのお弟子さんは
「驚きました
 いけばなを習ってる以上
 かならずすべての構造を理解しなければ
 って思い込んでました
 わからないことがあってもいいんですね
 めちゃくちゃ腑に落ちました」
と言ってくれたのでよかったであります

今は分からなくても
あるとき急に「あ」と思うときもあるし
一生わからんわ、もあるし

押さえるところは押さえて
難しいな、とか
分からないナ、ということろは
一旦心の引き出しにしまっておく

心の引き出しは場所を取らないからいいよね


まずは技術をしっかりに身に着けて
それと並行して表現力も高めていく

いけばなってなかなかに
色んなことを習うのであります🐰



いけばな教室 西宮市
へなうさ工房:甲子園球場そば
090-8214-8739
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