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【3-8】大きな買い物をしたあとは(~775日目)

植物の表裏

今年は藤の花が裏年のようだ。
表年と裏年があるのか、はたまた去年の気候が藤に合ったのか定かではないけど、去年はあちこちに藤の花が咲いていて、藤の蜜が多く入った。
今年は去年に比べると藤の花は少ない。
その代わり、山桜の時期が遅めだったので桜の蜜が多いようだ。

藤の花

そういえば、タケノコは今年が表年らしい。
私の比較データが去年と今年の二年分しかないけれど、確かに去年も掘らせていただいた地主さんの所でも、去年に比べたら今年はタケノコがポコポコ出てきていて、既に2回も掘らせてもらった。

近所の畑のおじさんも、通りすがりに「タケノコいるか~」と声をかけてくれる。
見れば軽トラにしこたまタケノコが積まれている。
気持ちはとってもありがたいけれど、これ以上食べたらタケノコ嫌いになりそうなので、丁重にお断り申し上げた。
今の季節は、軽トラの荷台にタケノコ積まれている率、高し。

ミツバチは、その時々に咲いている花を探しては蜜を集めてくる。
私は定置養蜂と言って、巣箱を移動させないので、その年の花の咲き具合の影響をもろに受ける。
一つの花の蜜を集めるならば、その花が咲いている時期に移動するのもいいと思うけど、やはり私はこの山の蜜を採りたいと思うし、その年ごとに違うのが面白さだと思っている。

蜜源植物

そんなミツバチたちが蜜を集める植物を「蜜源植物」という。

アカシアやレンゲは有名だけど、それ以外にも山にはたくさんの花が咲いている。
基本的には、山桜から藤、アカシアに繋がっていくというのが、秩父界隈の養蜂家さんたちの話に出てくる主な蜜源のようだけど、どうやらカエデの木がミツバチに大人気だと気づいた。

可愛い🐝

養蜂場の周りを散策しながら、蜜源になっている植物を探す。
ミツバチが集まっている木の下では、大きな羽音が聞こえてくる。
以前住んでいたアパートの隣が公園で、夏になるとセミの鳴きがうるさすぎて眠れないくらいだったれど、ミツバチの羽音は心地よい。
しかも、暗くなれば巣箱に戻っていくし。

一昨年、畑にマメ科のヘアリーベッチという花の種をしこたま撒いたのが、今頃になってやたらと増殖しているけれど、こちらもいい蜜源になる。

脚ピーンなってる

巣箱の近くを通ると、ふわりといい香りが漂ってくる。
かなり蜜が溜まってきているので、搾るまであと少し。
今年の蜜の味が楽しみだ。

モフモフのモフ

大きな買い物をしたので

セイヨウミツバチは、巣枠を使用してミツバチを飼育する。
その巣枠に貯めた蜂蜜を、分離機にかけて蜜を搾る。
その分離機、めっちゃ高額なんだわさ。
使う人が少ないんだから、高額になるのもうなずけるのだけど。

分離機が無くては、蜜も絞れない。
いくら高額とはいっても、ピンキリ。
どのレベルの機械を買うのがいいか、散々迷い散らかした挙句、今の私のレベルよりもかなり高いものを購入することにした。

今後、養蜂を続けていくんだという決意を決めたってこともあるけれど、安い方の機械でもそこそこの値段するし、何度も買うものでもないし、長い目で見たらいい物を購入してしまった方が良いよな、という結論に達した。

それにしても。
そもそもあまり大きな買い物をすることが無いので、さすがに震える。
大きい買い物って、多分金額の大小だけじゃないんだろうなと思う。
昔、親に買ってもらったものでも同じ。
友人にもらったカンパもそう。

お金に気持ちが乗っかると、金額以上に震える。
気負うってわけでもないけど、さあ頑張るぞと。

分離機を運び込む

そんないろんな意味で重たい分離機、60キロもある。
一人で運ぶのは到底無理。
結局またもや、色々な人に助けてもらうことになった。
協力隊という立場は、不条理な意見を言われることもあるし、なんとなく人の目も気になってしまうし、良い事ばかりではないけれど、協力隊だからこそ手伝ってもらえることや、助けてもらえることもたくさんある。

今年二度目の熊谷養蜂さんに直接引き取りに伺う。
ミツバチをお迎えに行った時もそうだけど、今回も雨。しかも土砂降り。
雨率たかし。

雨の中、他に買ったものも含めてフォークリフトで運んで積み込みを手伝ってくれて、心を込めてありがとうございますを言うしかないのが口惜しいくらいのありがとうございますだった。

一応計算上扉を通れるはずだったのに、速攻計算違ってて、扉からブツを入れることができない。
扉を外して、なんとかかんとか運び込む。
でかい…。
超でかい…。
大きさでも気持ちを圧迫してくる。

でかっ!

この分離機、地面に置いては使えない。
はちみつが出てくる口が一番底についているので、その下に台を設置する必要がある。

ホームセンターをウロウロしていると、「何してんだ~」と偶然お世話になっている養蜂家sさんに声をかけられた。
ここぞとばかりに、台を探している話をすると、知り合いのところに使っていない台があるから、聞いてやるという。

この台が

その台は、Sさんの自作。
なんでも自作するの、すごすぎる。

新品同様に
設置作業まで

結局、ペンキを塗りなおし、台も張り替えて新品同様になったものを届けてもらうという、フルコースお世話になる。

人にお世話になった時に、心のどこかで同じだけお返しができないことが引っかかってしまって、なんとなく相手に借りができたような気持になる。
そもそも、私がお返しできるほどのことができないことは重々承知で色々手伝ってくれていて、お返しなんて何も求めていないのも分かっている。

それでも、人に世話になる事が苦手なのは、私自身の驕り。誰の世話にもならずに生きていけるわけもないのに。

なにもできないことを受け止めて認めて、心からのありがとうございますをお伝えした。

芽が出て育ってるのとか見てほしいしさ
スズメバチトラップ自作したのとかさ

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