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北アルプスの麓に在住 職業は庭師 身体の老化と脳の幼児化との折り合いに思案する日々 夏…

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北アルプスの麓に在住 職業は庭師 身体の老化と脳の幼児化との折り合いに思案する日々 夏は山に登り冬は雪と戯れる 時には質素な旅行に出掛けたりなどして暮らす

最近の記事

屋久島登山を終えて

雨の宮之浦岳縦走も無事終わった 下山後再び同じゲストハウスに宿泊した 使い勝手の慣れた宿は居心地が良い 洗濯機を回して衣類を洗いシュラフを干したりして登山の後片付けを一通り終えた後キッチンで一休み 夜になると相変わらず多国籍の宿泊者で賑やかであった 皆さんバスに乗って最寄りのAコープで食料品を仕入れて来たようでテーブルの上にはいろんな物で溢れている 彼らは何を好んで買って食べているのかが分かって面白い トレーに入った刺身などは買わないのだ  飲食店では食べたりすると思うけ

    • 山小屋でご飯を食べて考えたこと

      宮之浦岳縦走2日目 高塚小屋に着いたのは午後2時半頃だった 雨で濡れた木のデッキの上に立ち戸を開ける 既に先客5人グループがシュラフを広げ談笑していた 各階定員5名のスペースでマッチ箱のような3階建ての小屋だった 避難小屋なので定員は目安にしか過ぎないのでハイシーズンともなればぎゅうぎゅう詰めになるだろう 濡れた雨具は脱いでから上に上がるようにと促され登山靴を脱いで2階への階段を登る 入り口の三和土は狭く靴を置く場所、雨具を吊るすのにも苦労した 湿度100%なので朝までに乾く

      • 屋久島巨樹の森を歩く

        ボタニカルリサーチパークからバスに乗車して安房に向かった 安房からは荒川登山口行きとヤクスギランド経由紀元杉行きのバスに乗ることができる そこで昼食を食べて紀元杉行きのバスに乗り継ぐ予定だった ところがどの店も既に正午には閉店だった 場所柄登山客相手に早朝から商売をしているせいなのだろうか 空いているのは島唯一のモスバーガーだけだった 昼食は宿のキッチンで作ってきたおにぎりにするとしても夕食は山小屋でハンバーガー (避難小屋宿泊のため2日分の食料と行動食は持参している) ちょ

        • 千尋の滝見物 デポした荷物の場所を忘れる

          さて屋久島旅最大の目的宮之浦岳縦走の日だ 出発の朝、宿の玄関で私のきょうの予定など主人と話している中で 『午後のバスで淀川登山口に行くのならまだ時間があるから千尋の滝に行ったら』 『近くだから』 そのアドバイスに従って登山道具を詰め込んだザックを背負ったまま歩き始めた 自転車は3日後に帰ってきてもう一泊するまで宿で預かってもらう事になっていた だんだん汗ばんできた 近いとはいえ坂道なのだ 荷を下ろしペットボトルの水だけを持って登ることにした ザックは近くの草むらの陰に隠して

        屋久島登山を終えて

          屋久島行きのフェリーと西部林道

          夕方谷山港を出航したフェリーは夜9時に種子島に寄港した 大部分の乗客はそこで下船していった 種子島在住の人達なのだろうか 後に残ったのはほとんど旅行者だけになった いきなり客室内はガラガラになってしまった そしてそのまま朝まで停泊したあと目的地の屋久島に向かった 屋久島行きのフェリーは一日1便で船中泊 のハイビスカスと朝出航で昼到着の屋久島2そして高速船トッピーは一日7便で2時間半程で到着する 船賃が一番安いのがハイビスカスで一番高いのがトッピーである 屋久島2はドックに入

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          砂州を裸足で歩いた

          地図を見ると近くにちりりんロードという地名があった なんだかチロリン村みたいな名前だ 古いですね 私はテレビっ子第一世代ですから きょうはゆっくり休みながら走っても昼頃には目的地の谷山港に到着してしまう 立ち寄ってみることにした 雨降りなので開聞岳登山というプランも既に諦めている その島の名前は知林ヶ島 歩いて渡れるのは干潮時に砂州が現れる時のみだ 午前中はちょうどその時間帯にさしかかっていた 海岸沿いを走ると右手に国民休暇村の建物とキャンプ場施設があった 遊歩道を右に入り

          砂州を裸足で歩いた

          旅の宿と日常感覚

          指宿では湯の里ユースホステルに泊まった 久しぶりのY.H利用だ 昭和40年代から50年代 その頃が一番活気のあった時代だったんじゃないかな ドイツ発祥 安い宿代で質素な旅行をする若者相手の会員制 基本ドミトリー部屋で食事は全員一緒に 決められた時間に食べる 飲酒は禁止 消灯時間も決まっていた スリーピングシーツを持参する あるいは借りる 毛布は決められた畳み方でベッドの所定位置に置く 食後のミーティングに参加する などなど今から思えばいろいろ決まり事が多かった 特に運営主体が

          旅の宿と日常感覚

          旅人と共感

          根占港から対岸の山川港までのフェリーは午後は3時と5時に出る 3日後の火曜日から数日間は晴天が続く天気予報 いよいよ屋久島に渡る時だ 佐多岬から根占港(ねじめ)まで走りフェリーで対岸の薩摩半島に渡った 途中、佐田の港町で野菜炒め定食を食べる ちょうど昼時だったので地元客で繁盛していた 店を出たところで近くの人から声をかけられてドリンク剤を頂いた 店の前に自転車を停めてあったのに気がついたのだろう 礼を述べてありがたく頂戴する この日は曇り空だったが時々明るい日が差した 久し

          旅人と共感

          3日目 佐多岬で考えた

          一晩中降り続いた雨も上がり一路佐多岬に向かった 岬への道はアップダウンの連続でこの道を後からまた戻るのかと思うとちょっと気が重くなった お約束の本土最南端モニュメントの前で記念撮影する  本当の岬の南端はさらにその先の駐車場からトンネルを潜って階段を降りて登った先にあった 自転車を売店の裏側に停めて歩き出したらバスの団体客から逸れてしまった人が私に声をかけてきた 『俺はどこに行ったらいいんだ?』 『?』 『さあ、私に聞かれても、、』 『展望台は?』 『そこのトンネルの先らしい

          3日目 佐多岬で考えた

          美ヶ原 静かさと賑わい

          連休の後半、松本近郊の美ヶ原に登ってきた 若い頃に登ったような登っていないような記憶が定かではない 朝起きた時、天気の良さに思い立ち急いで支度して車を走らせた 自宅からは1時間半ほどなので近くはない とは言っても9時半頃には三城いこいの広場近くの駐車場に到着した ダテ河原コースから王ヶ頭、美しの塔を経由して百曲がりコースを下山の周回だ 登り出してすぐカラマツの新緑に見とれる まだ花の時期ではないけれど明るい林内を歩くのは心が軽くなる ゴツゴツした岩場を抜けて台上に出ると

          美ヶ原 静かさと賑わい

          2日目 佐多岬に向かう

          お世話になったライダーハウスを出発して鹿屋市内を抜けて佐多岬に向かった しばらくは昨日自転車の修理のために往復した道を進む 天気予報通り霧雨が降り出した コンビニに寄り雨具を取り出す 登山用具も積んだ重装備なので店の前では目立つ 買い物に立ち寄った客に声を掛けられたりする これはこれで楽しい ペットボトルのお茶を飲みおにぎりを食べる 錦江湾を右側に望む海岸に出た 雨風になってきた 晴れていれば開聞岳が望めるはずなのだが何も見えなかった 海岸道路から内陸部に入り長い登り坂が始ま

          2日目 佐多岬に向かう

          自転車と旅する屋久島

          いつかは訪ねてみたいと思っていた屋久島 4月4日、夜明け前に自転車で自宅を出発 電車で松本駅に向かい高速バスに乗り換えて大阪に着いたのが午後、自転車を組み立てて市内を走り抜け南港フェリーターミナルに向かった 途中で昼夜食兼用にご飯を食べて待合所に着いたのは出港1時間前の夕方5時であった 車体を分解して持ち込めば3600円の節約にはなったのだが既に時間の余裕はなかった 船室はツーリストクラスで相部屋だが1人当たり畳一畳分程のスペースをカーテンで仕切ることができて枕元には棚と灯

          自転車と旅する屋久島

          早春のスノーシュー散歩

          毎年一度は雪のある時期に訪れる山 山と言うより実は元スキー場だ 既に営業しなくなって久しい 青木湖を望む景色を味わえる場所で週末は家族連れが中心に訪れる活気のあるファミリーゲレンデだった 私にとっても思い出多きスキー場だ 今や時の流れと共に忘れ去られた存在となってしまった ゲレンデに生えた樹々も随分成長してきた いずれは雑木林の自然に戻るだろう そんな場所にも雪が降った直後には必ず訪れる人達がいる 私もその一人だ スノーシューや山スキーで山頂まで自分の足で登りそして降りてくる

          早春のスノーシュー散歩

          フィリピン自転車旅を振り返る

          私は2024年2月4日から2月29日までの間約25日間フィリピン国内を自転車で旅行した 空港から走りだして1時間も経たないうちに高速道路不法侵入により罰金刑を受けるなど 波乱の旅の始まりかと覚悟したがその後は順調に進むことができた 首都のあるルソン島から南下してミンドロ島 ボラカイ島パナイ島ネグロス島ボホール島そして最後にセブ島からマニラまでフェリーで戻る旅程だった 旅の前半は地域的に乾季であり連日好天に恵まれた 反面昼間の暑さは連日30度を超え日射も激しく体力を消耗した

          フィリピン自転車旅を振り返る

          セブ島 ボタニカルガーデンを訪れる

          セブシティから山に向かって500m程登ったところにある庭園Terrazas de flores Botanical Gardenに行ってきた 麓の食堂で朝食を食べている間に雨が降り出した しばらく休んで様子を見る ビサヤ地方に来てからだいたい朝は雨が降るけれども長くは続かないことがわかってきた 雨脚が弱くなったのを見計らって腰を上げる 両側商店の続く通りを進みしばらくすると曲がりくねった急坂の続く道が始まる かれこれ20日以上自転車で旅している 最初の頃は坂に差し掛かるとあっ

          セブ島 ボタニカルガーデンを訪れる

          パングラオ島デュマルアンビーチ

          タグビララン港はボホール島の西の玄関口になる 周辺の島セブシティやシキホール島からも頻繁にフェリーがやってくる 港からほんのちょっと海岸沿いの市街を南下すると2本の橋がパングラオ島に向かって架かっている ラグビーボールのような形で小豆島くらいの大きさ 対してボホール島は鳥取県より少し狭いくらい 鳥取県に小豆島がぶら下がっているようなイメージだ 何だか変な例えですね 私の訪れたデュマルアンビーチは島の南側にあり 比較的値段の安い宿が点在している 砂はきめ細かく白い石膏のような感

          パングラオ島デュマルアンビーチ