THE MATCH2022 武尊勝利と予想!だがハズレてもぅた

なんやかんやと書きたいことがあふれ出し、どうしようもなくなるくらいに興奮が高まる格闘技イベントであるTHE MATCH2022。ここで武尊と那須川天心が数年に渡るストーリーを経て満を持して雌雄を決するのだ。画像を差し込んだり目次を編集するのも、ああ面倒だ。ただただ要点だけを書き綴ろうと思うので皆さん、どうぞお付き合いくださいますようお願い申し上げます。

フジテレビの地上波放送が突如、中止となったことは残念なことだが、週刊誌にてTHE MATCH2022運営責任者である榊原氏が反社と交流があるかのように伝えられたことが原因だと考えられるので、まぁ、致し方ないとしか言いようがないのである。それが事実であろうとなかろうと疑惑が報道された時点でテレビ局としては深刻な問題となるのだ。何故なら、以前にも榊原氏は反社との付き合いを週刊誌に指摘され、当時の運営団体であるPRIDEを消滅に導いた前科があるからだ。

加えて、ほぼ全てのカードに所属選手を出場させるK-1運営母体の実質的トップが元朝鮮総連関係者であるという噂があるのは関係者周知の事がらである。現在の国際社会における北朝鮮と日本との関係を鑑みれば、良好とはとても言えない状況にあるのはご理解いただけるだろう。

現状では、ただの疑惑・噂でしかないが、このコンプライアンスの徹底が叫ばれる現代に、これだけの条件が揃えば、フジテレビの現場責任者および経営陣が公共の電波を使ってのTHE MATCH2022を断念せざるを得ないという判断に至ったのも納得こそできないが、その心情を理解することはできる。

武尊、天心両選手ともに、幼少時に地上波放送でプロ格闘技に触れたことが格闘家として生きるという決断をするきっかけとなった。このことから、同様の機会を子供たちを中心とした一般層に与えたいという願いが根本となって、この大会の骨子が生まれたという経緯がある。特に普段、試合を地上波で放送される機会の少ない武尊は、ここ数年、K-1の地上波放送実現のために関係各社を奔走していたことが明らかになっている。

そんな両選手に私は声を大にして伝えたいことがある。

君よ、地上波放送が無くなっても落ち込むことなかれ。
もし子供たちの無限の可能性を信じるならば、心技体
全てが備わったベストの試合を見せつければ良いのだ。

そして真に求めている者に、それが必ず届くと強く信じることが大切だ。
想いとめぐり合わせをリンクさせることが出来るのは君だけなのだから。

小学生低学年のうちの子は、教育ママゴンの厳しい管理下に置かれており、その結果、テレビもゲームも漫画も、ほとんど見たこともやったこともないのだが、自分の好きなことは勉強で使うタブレットやPCを用いて勝手に見つけてきて楽しんでいる。

子どもは意外とたくましい。

THE MATCH 2022 武尊 VS 那須川天心 この一戦の熱量は格闘技を必要としている子どもたちには必ず届く。

閑話休題


武尊 VS 那須川天心 『どちらが勝つ?』
私のまわりでも、この試合の勝利者予想で盛り上がっている。

若干、武尊に肩入れ気味の私だが、諸々を客観的に見れば、この試合は那須川天心有利と判断せざるを得ない。その主たる理由である、天心が有利とされる特別ルールについては各所で述べられているので割愛して、ここでは両選手の相性とファイティングスタイルについて私見を述べてみる。

武尊は試合を殺し合いに例えて表現することが多い。彼にとって試合に負けることは死ぬことと同意であり、それ故に負ければ引退も辞さない覚悟でリングに上がる。だから相手を攻撃する際に彼が狙う部位はルールで認められた人体の急所ばかりである。それは、ふくらはぎや膝関節であり、頭部では頭蓋骨の縫合が弱いとされるコメカミ付近にあるプデリオンである。

これらの攻撃は正確にヒットすればKO必至である反面、打ち損じると固い頭蓋骨や膝関節によって拳足を負傷するというリスクを負うこととなる。しかし武尊は全く意に介さず、これらの打撃を放つ。結果、彼の突き蹴りは殺傷力に満ちたものとなるが、そのあまりにも攻撃に特化したファイトスタイルであるが故に、彼のガードは下がり気味となり相手攻撃を被弾する機会も増えることとなる。

さらに私は数年前のある試合を見てから、武尊の頭部へのダメージ蓄積を不安視している...。


那須川天心は基本、相手との距離を保ちながらスピードの乗った攻撃を放ち、相手が反撃を試みようとしたときにはステップを用いて、すでにその場を去っている。彼は、オーソドックスで構える選手にとって死角である左斜め方向にバックステップして攻撃を回避する。その結果、対戦相手は天心を見失い、死角から飛び出してきて放たれる左ストレートや右フックに虚をつかれ倒されるのである。

さらに体当たりのようにインステップすることにより、相手が、その後放たれるパンチよりも先に身体同士の接触に気を取られパンチへの警戒が後回しになることも天心がKOを量産出来た要因である。

これらは、いわゆるフラッシュダウンと呼ばれるものなので肉体的に深刻なダメージこそ被らないが、見えない・反応できない攻撃にさらされる心理的なダメージが短時間で蓄積されることにより対戦相手は疲弊し失速していくのだ。

加えてキックボクシングの試合ではほとんど使い手がいない胴廻し回転蹴りや後ろ蹴りの精度が極めて高いのも彼の大きな特徴だ。これらは倒せる武器であり那須川天心の必殺技と言っても過言ではないだろう。

ここまで読み進めてきた皆さんも今回の試合、天心の方に分がありそうに思えてきたのではないかでしょうか。確かに天心は完成されたキックボクサーでありました。武尊以外の各団体の有名どころは、ほぼ天心によって一敗地にまみれていることからも、そのことは完全に証明されています。

しかし、ここ数試合についてはKO勝ちできず、直近の風音との一戦ではダウンすら取れず、あわや延長戦突入か?と思わせる試合結果に甘んじています。

そう、神童と呼ばれた那須川天心は、今や対戦相手を倒せなくなってしまったのです。皮肉なことにボクシングの技術が向上したことにより、キックボクシング史上最高の傑作と謳われた彼のファイトスタイルは完全に壊れてしまったのです。

それでは以下、例を挙げて説明していきましょう。

倒せなくなった一番大きな要因はスタンスの変化です。間近に控えたボクシングへの転向を見据えてキックよりもボクシングの練習頻度が増したことは想像に難くありません。ボクシングでは上体を前後左右に常に動かすことで相手パンチを避けるとともにカウンターパンチを放ちます。

この攻防が一体化した身体操作を行うには足幅を広くとる必要があります。こうすることにより左右股関節が大きく使え、その結果、縦横無尽なボディワークが可能となるのです。

しかしキックボクシングで無双を誇っていた頃の天心の足幅は狭く、その重心は後ろ足である左足にかかっていました。前に出した右足には、ほとんど負荷がかかっていない為、機敏な前進後退動作が可能となります。

相手に攻撃を加えるさいには右足インステップしてパンチを放つとともに左足に重心をクィックに戻すことで自らの頭の位置を変え、さらに前足を右斜め後方に引き付けることで身体ごと対戦相手の死角に移動できるのです。

お分かりいただけたでしょうか。これこそが那須川天心の必勝ロジックであり無敗の法則でもあるのです。そして、この方法を使う限り、相手の攻撃をもらうことなく自分の攻撃のみを一方的に当てることが可能となるのです。

さらに例を挙げて説明していきましょう。

相手が左右ローキックを蹴ってきたら素早く前足下げて空振りさせ、相手がバランスを崩したところにワンツーパンチ、または相手の左右パンチに対しては前足を右斜め後ろに引くことで頭の位置を変えながら動作の起点をつくってバックステップすることにより、オーソドックスに構える選手の死角となる左側面(相手から見て)に移動し、その後、左足の蹴り出しを用いて右足インステップすることで相手は死角から体全体で飛び込んできたと錯覚を起こしパンチへの反応が遅れて被弾するのです。

この死角から体ごと飛び込んできてパンチを放つという行為が、数々のダウンシーンを演出し、さらにKOでの勝利を量産することを可能としたのです。そう、来るのが意識できない攻撃が一番相手にダメージを与えることができるのです。

神童と呼ばれた日本キックボクシング史上最高の天才児は、この数戦で、なぜ凡人風情になり下がったのか?それでは様々な事例を振り返りながら考察を進めていきましょう。

まずは父親でありトレーナーでもある弘行さんとの深刻な軋轢が考えられます。那須川天心のサクセスストーリーは幼少期から指導に携わってきた父親とセットにして語られることが多いですが、そのことについて天心選手は個人的に思うことがあるのではないかと私は推測します。そもそも格闘技の道に入ったのは父親の意向に沿ったものでありますが、その父親自身がなんと格闘技未経験者なのです。

格闘技未経験者が指導者になるという親子でしか成立しえない、この不条理。これは一般社会では、ほぼ、あり得ない状況です。放課後、友と遊ぶことも許されず厳しい練習に耐え、体中の痛みをこらえ、そして迫りくる試合への恐怖におののいたのは選手である天心ただ一人なのです。ともに歩んできた二人ですが、蓄積された知識量・経験値は父親とは比較にならないほど天心のほうが大きいのです。

その結果、二人の意見の相違は数限りなく生まれたことでしょう。父親がトレーナーとして真に優秀であれば天心の妹やジムメイトの白鳥大珠も天心に匹敵するくらいの成功を収められたはずです。最近デビューした弟も上手い選手ですが兄ほどの成績は上げられないと感じました。特に才能豊かな白鳥大珠の失速は私にとって信じられない出来事でした。

もうキックボクシングでは対戦相手がいなくなったとうそぶきながら世界の強豪がひしめくONEへの参戦を見送り、キックボクシングに早々に見切りをつけてボクシングへの転向を急いだのは、早々に父親から離れて独立したかったからだと推測します。なぜなら専門性が高く競技人口も多いボクシングの世界には素人の入る隙は無いからです。

そうしてボクシングの練習頻度が増せば増すほど、キックボクサーの完成形・神童と謳われた那須川天心のファイトスタイルは変質していくのです。

さて、唐突ですが、ここからは勝敗予想を行っていきます。まだまだ書きたいことがありますが、残念ながら、もう試合当日になってしまいました…。

結論から申し上げると、本戦ドローで延長戦判定で武尊の勝利と私は予想します。試合展開としては1Rから天心のパンチがヒットしますが、武尊が意に介さず前進してプレッシャーを与えながらロー・ミドルおよびボディブローで天心を削っていくでしょう。

3R終了時点でパンチのヒット数は圧倒的に天心ですが、武尊にダメージが感じられないのと、逆に天心の攻め疲れが見え始めたためドローの裁定が下るのではないかと予想します。武尊不利な当日戻し計量のこともファンだけでなく各ジャッジの頭に入っていることでしょう。武尊がダウンでも取られない限り僅差判定での本戦決着はあり得ません。

延長戦でも同様の試合展開となりますが、確実にパンチをヒットさせているのに攻め疲れてヘロヘロになっている天心よりも、被弾しながらも前進して剛腕を振り回している武尊の方が相手を圧倒しているように見えることでしょう。テレビ生中継が消滅したことで、各ジャッジがRIZIN・RISEの顔である那須川天心に忖度する必要もなくなったことも判定に影響すると考えます。

あと一つ、那須川天心には左のカケ蹴り、もしくは左後ろ廻し蹴りが有効です。フルコンタクト空手出身の武尊は左右どちらの蹴り技も使えます。何にせよ武尊は絶対に隠し玉を持って試合に臨むはずです。

さぁ、駄文はここまでとして皆さんとご一緒にTHE MATCH2022を楽しみたいと思います。参加される全ての選手に幸あれと願いながらタイプ終了といたします。お読みいただきありがとうございました。

試合観戦後の雑感

改めて思うのは、那須川天心は高いレベルのメンタリスト(相手の思考・行動を操るもの)だということです。オープニングセレモニーでは武尊からの握手の手をふり解いたり、当日戻し計量時ではパンツ一枚で待機している武尊を待たせた挙句、完全に無視して退場などやりたい放題でした。

冷静を装っていても、武尊は内心では怒りで発狂しそうになっていたと推測できます。その結果、カウンターの天才である那須川天心相手に1Rから大振りのフックを振り回すという愚行を犯しダウンを喫したのです。当初、立てていたゲームプランも試合開始時に全て吹っ飛んでしまったかのようにも見えました。

試合終了後に顔をくしゃくしゃにして泣きじゃくり武尊に感謝の意を伝える天心の姿を見ると、武尊だけでなく、彼もギリギリの精神状態であったことが伺えます。

さて、今回、K-1は絶対的エース武尊、強さの象徴である野杁、次世代エース候補である金子らチャンピオン勢が負けたことで最強神話がもろくも崩れ去りました。今後、K-1は崩壊に進むのでしょうか?

その心配は無用です。武尊vs那須川天心の試合が水面下で調整が進んでいる頃、K-1の運営母体はアベマTVの親会社であるサイバーエージェントから第三者割当増資を受けています。要は何らかの条件付きでお金をもらった訳です。その金額は不明ですがハシタ金であるわけがありません。

さらに東京ドーム観客動員記録および日本におけるPPV売上などの記録を全て更新したといわれる興行収益の取り分も選手の半数を出場させたK-1が最も多いはずです。THE MATCH2022でK-1経営陣は大いに儲かったわけです。

しかし、いつも能弁なK-1の中村Pが、武尊敗戦でガチでヘコみ言葉を失っているのが放送中にわかりました。彼は競った試合を演出したり団体の推し選手を勝たせるマッチメイクが絶妙な有能プロデューサーでありますが、今回の試合結果は予想できなかったようです。

選手や、彼らに近いプロデューサーが落胆の日々を送ってもK-1の経営には何一つ響かないのです。今回得た収益は恐らく数年分の営業利益に匹敵するものだと思われます。それを原資に業界最高峰の演出を誇るリングを選手に提供し、選手がファイトマネー以外の二次(スポンサー)収入を得やすい環境をさらに構築していくことでしょう。

アマチュアから選手同士が切磋琢磨し、プロに上がるまでの道筋がしっかりと示されているので、今後もK-1のリングに上がりたいと希望する選手は後を絶たないと思われます。ファイトマネーは少なくても華やかなリングに上がれることは選手のモチベーションを高めますし、強くなれば会社のバックアップのもと武尊のように有名になれるチャンスがあるのです。

業界を牽引してきた天心の引退、エース候補の白鳥がKO負けしたRISEの将来こそが心配です。有能な原口を天心同様に優遇して囲わないとRISEはマジで崩壊しかねません。

今回、一人勝ちしたのは長年の沈黙を破り、とうとうその姿をメディアに現したK-1オーナーである矢吹氏ただ一人なのです。

終り

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