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NHKのドラマがすばらしい・・・。

 今更ながらではありますが、ここ数週間、NHKのドラマにはまっています。

 まずは「虎に翼」。日本で初めて女性弁護士、裁判官、裁判所長官となった三淵嘉子氏の誕生を物語る「連続テレビ小説」です。戦前戦中の低い女性の身分に疑問を抱き、法律に対する熱い情熱を持って法曹へ飛び込んだ猪爪寅子(主演の伊藤沙莉さん)と、それを取り巻く猪爪家や大学の仲間たちが可笑しくも変に納得がいく展開を見せてくれます。顔の表情が目まぐるしく変わる伊藤沙莉さんの名演と、芯の通った母はる(役、石田ゆり子さん)や優しくもどこか抜けていておかしい優三さん(役、仲野大賀さん)の迷演が楽しい。そう言えば伊藤さんと仲野さんは、NHKドラマ「拾われた男 LOST MAN FOUND」でも夫婦役で助演と主演をやっていましたね。とても息の合うデコボコ・コンビです。また時に寅子の心の声を演じる尾野真千子さんのナレーションもステキです。NHK+のおかげもあり、110作目で初めて見続けている連続テレビ小説です。

 次に取り上げるドラマが「VRおじさんの初恋」です。現実世界では何をやってもさえず、VRの世界で一人過ごすことを生きがいとする独身中年男(現実世界の役、野間口徹さん)がVR世界で恋をするというヒューマン・ドラマです。主人公は初恋相手の秘密を知りたいとハッキングで現実世界での居場所をつきとめ、そこの親子関係にどっぷりと浸かることになります。人間関係を避けて生きてきた主人公がそこに至るには、現実世界でのおせっかいな同僚である佐々木さん(役、堀内敬子さん)や、つっけんどんで取っつきの悪い加藤さん(役、瀬戸羽月さん)のおかげで他人の世話に顔を突っ込んだり、それなりに考えることができるようになりつつ成長していきます。堀内敬子さんのさらりとしたねちっこさ(?)が名演です。

 次いでフランス発の「6人の女 ワケアリなわたしたち」です。いずれもガン経験者(患者)である6人の女性が、山登りの過程で過去そして現在も続く各々の人生問題を展開し、同行仲間の助言や行動によって立ち直っていくヒューマン・ドラマです。深刻なストーリーではありますが、時に軽妙なシャンソン風のバック・ミュージックや美しい山岳風景がそれを引き立たせています。

 最後に、桐野夏生原作の代理出産という新しい生殖の在り方を問う「つばめは戻ってこない」です。清原果耶が発達障害の少女を演じた数年前のドラマで沖田末×華のマンガ原作の「透明なゆりかご」に次いで、生殖とそれを取り巻く人間模様が斬新に描かれているようでハラハラして見ています。

 おまけがアニメ「烏は主を選ばない」です、山内を治める八咫烏一族の権力闘争劇に巻き込まれた、主人公雪也少年の展開はいかに・・・。

 

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