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おじさんとわたし 2 (誕生日)

おじさんが71歳になった。

私は30歳になった。

2人とも5月生まれなので
合同誕生日会をしよう!
ということで
千駄ヶ谷のステーキハウスに行った。

シェアせず肉をきちんと一人前分しっかり食べたいという私の希望どおり、サーロインステーキを各々食べた。

赤ワインのボトルは半分ずつした。
(一番高い赤ワインのボトルを入れようとしたけど品切れだった、残念)

プレゼントに青と紫色のあじさいの花束を買ったら、おじさんからのプレゼントはサボテンだった。
おじさんも花束と迷ったらしい。
つくづく考えることが似ててウケる。

最近2人でハマってるジェーン・スーと堀井美香のPodcastの話でゲラゲラ笑った。

おじさんは最新話から遡る派で、私はep.1から追っていく派なのでなかなか話が噛み合わない。

食事の後、近くの神社の富士山に登る。

なぜか社員証に入っていた5円玉で
(同期がお釣りで余ったやつをくれたのだった)
おじさんの家族に生まれてくる新しい命が健康であることを
頂上で2人で祈った。

私もいつかこの人と思えるような人と出会い、恋に落ち、子供をもてたらいいなあとぼんやり思う。


ついでに御神木にも触る。

木の幹は乾燥してサラサラして気持ちよく
ちょっとあったかかった。

おじさんは安心感があるな〜!
と言って抱きついていた。
私はさすがに恥ずかしいのでしなかった。

帰るにはなんとなく時間も早いし、駅前のエクセルシオールに行き、テラスでコーヒーを飲む。

おじさんは最近PayPayを導入したらしく、PayPayで奢ってくれた。
私よりも新しいものを取り入れてるのが本当にすごい。

2人とも慣れてなくて店員さんにやってもらう。
PayPay!と音がして支払いが済んだとき、2人ですげーとハモリ、またゲラゲラ笑った。

毒親、過去のこと、子供のこと、等々について話す。

まわりをどんなに変えてもいいけど、まんなかの芯はブレたり曲がったりしてはいけない。
という、めぐちん(祖父)の教えを2人で噛み砕く。


冷えてきてセーターを羽織ったら、いつのかわからないカピカピの干からびた米粒の塊が袖についてた。
おめーサイテーだな!と言われ、笑った。



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