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あの日、あのとき。

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旅先で感じたことを書き綴る、てくてく旅エッセイ。
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記事一覧

京都で小学校だった建物でお籠りステイ。

京都で小学校だった建物でお籠りステイ。

ホテルやら旅館やら、わたしにとってのお宿とは、観光地へ赴くための足掛かりではない。
ここ最近は、どちらかというと、ゆっくり過ごすための非日常と日常のあわい的な要素が強い。

いつもと違う環境の場所で、お気に入りの飲み物片手にゆったり過ごす。
それは、リフレッシュであり、贅沢であり、またゆるやかな現実逃避でもある。

関西圏に暮らすわたしは、京都、奈良、大阪、和歌山など関西にお気に入りのお宿が多いが

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風情ある奈良の今井町にて、そぞろ散歩。

風情ある奈良の今井町にて、そぞろ散歩。

奈良公園、ならまちはもう行ったしなあ…。
というあなたにすすめたい、また違う奈良の魅力を。

訪れたのは橿原神宮前駅の二つ隣の駅、八木西口駅から徒歩5分歩いて見えてくる今井町。
町全体が重要伝統的建造物群保存地区であり、江戸時代の民家が残る、風情たっぷりの町である。

到着したのがお昼過ぎ、腹が減ってはなんとやら、ということで重要文化財の古民家をリノベーションしたカフェ「Hack berry」さん

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ぶらり散歩、金沢。

ぶらり散歩、金沢。

城下町金沢は、わたしが好きな街のうちの一つだ。美しい街並みに工芸品、そして美味しい食べ物たち。

先日、妹と三度目である金沢を訪れた。

初めて金沢を訪れた人の多くが向かうであろう日本三大庭園の一つの兼六園だったり、金沢城だったりは今回はパスすることに。

ホテルからてくてく歩いて向かったのは、尾上(おやま)神社。
加賀藩祖である前田利家公とその妻、お松の方を祀る由緒ある神社である。

もちろん中

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奈良の隠れカフェにて、ことばに浸る。

奈良の隠れカフェにて、ことばに浸る。

先日奈良旅について投稿したが、そこで訪れた奈良の隠れカフェが最高だった。
閑静な住宅街から、さらに奥に入ったこの一軒。

見つけた味のある看板。もうここから素敵。
わたし、お店の様々な看板、結構好きかもしれない。

席数はさほど多くはないこじんまりとした空間。
先日書いた洞川のお宿しかり、町屋カフェのうどん屋さんしかり古い木の建物に、どうしてこう惹かれるんだろう。

どこを切り取っても、魅力的であ

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鹿とグルメ旅、奈良。

鹿とグルメ旅、奈良。

先日、遠足の付き添いに行ったとき、ふと思った。
ー自然ってやっぱりいいなあ。
近いうちに、自然を感じられるところに行きたい。
そして、その翌日の晩御飯食、旅系Youtubeをまったり眺めていると、奈良のおいしいレストランやカフェの特集を見かけた。

その二つが重なり、ふと閃いたのだ。
ーそうだ、奈良に行こう。

そのYoutubeを夫と見ていたので、夫も乗り気になったようだ。
「じゃあ、今週ね。」

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奈良の洞川にて、本物レトロに泊まる。

奈良の洞川にて、本物レトロに泊まる。

山道を車でくねくねと上ること、数十分。
本当にこんなところに温泉街があるのだろうかと首をかしげていると、急に並ぶぼんやり明るい提灯の明かりに目を奪われた。

今回訪れたのは、奈良県の南東部、奥大和エリアにある天川村に位置する洞川(どろかわ)。
大峯山の麓に広がる秘境として知られており、この地は役行者(えんのぎょうじゃ)によって開かれ、7世紀後半から修験道の聖地として1300年もの歴史がある。

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熱海女子旅2日目~MOA美術館~。

熱海女子旅2日目~MOA美術館~。

9月の末に行ってきた熱海女子旅について綴った文章。エッセイというより、どちらかというと印象深かったことを徒然なるままに筆をとった、日記より。

ちなみに1日目はこちら↓

「朝は早起きして、朝ごはん前に温泉に入ろう。」
「朝風呂って最高だよね~。」
「そして早めにチェックアウトしよっか~!」
なんて言い合っていた、予定は雲散霧消。

前の晩、喋り散らかし各々が布団にくるまったのは、結局2時過ぎだっ

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熱海女子旅、徒然日記。

熱海女子旅、徒然日記。

先月、高校の同級生の二人と熱海旅行へいってきた。
美味しいものを食べ、綺麗な景色を見て、そしてたくさん喋る、本当に濃すぎた2日間。

タイトルが表す通り、今回はエッセイというより、ひたすら楽しかった瞬間を思いのまま、書き綴っていく「日記」に近いのかもしれない。

ちなみにこの二人は以前フォトエッセイを一緒に作ったYちゃんと、そこに足を運んでくれたYちゃんである。(ダブルYちゃん…)
詳しくは↓

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地球の神秘と初めてのブルーに出会う【グアム旅行記②】

地球の神秘と初めてのブルーに出会う【グアム旅行記②】

この日、この先ずっとわたしの中で輝き続けるだろう光景を二つ、目にした。

先月のグアム旅行では、洞窟を含むトレッキングコースに参加。ガイドは、グアム渡米歴20年の、朗らかな日本人女性のきみこさん。

初めましてのお喋りに興じつつ、ふと何でもない道で車を停める。何でここで停めるんだろうと疑問に思ったが、ここが入り口だそうだ。

いざ、冒険の始まり。

ゴムの木、この土地の神様が宿るされているムームー

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シロップ追加、2ドル?!【グアム旅行記①】

シロップ追加、2ドル?!【グアム旅行記①】

言葉が不自由って何て不便なんだろう。
日本を飛び出して、ただ今グアム。

何度そう思ったか、しれない。

看板やメニューなど書いてあることはまだいい。
大体読み取れるから。あと日本人の観光客が多いせいか、日本語もちょくちょく見かけるので安心。

ホテルのスタッフの方の英語も、まあゆっくりめだし、なんとか聞き取れる。
お店の店員さんの英語は速いから、分かる分からない半々くらい。
そして、最大の問題は

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泊まり、より日本を知れる体験。

泊まり、より日本を知れる体験。

素敵な旅館やホテルに泊まることが趣味といっても過言ではないわたしだが、美味しいものを食べて寝起きするだけでない、泊まる以上の価値を提供してくれた、ずっと心に残る経験が出来たお宿がある。

そのお宿は全国に展開する、「NIPPONIA」
のお宿。

「NIPPONIA」とは、「なつかしくて、あたらしい、日本の暮らしをつくる」
そんなコンセプトをモットーに、
「歴史的建造物の活用を起点にその土地の歴史

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リピート温泉宿と蛍の光。

リピート温泉宿と蛍の光。

「良いところだったね。また来たいね。」
「蛍舞うお宿だって。今度は蛍の季節に行かなきゃ。」

そんな会話をしたのが、2021年の9月頃。

私たち夫婦は素敵なお宿に泊まり、美味しいものに舌鼓を打つのが趣味なので、休みの日にはよくどこかに出かける。
大抵去り際に「ここまた来たいね」と惜しみつつ、帰路に着く。が、行きたい場所や泊まりたいお宿が多すぎるので、実際にリピートしたお宿はさほどない。

なので

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淡路島にて、非日常と日常を織り交ぜる。

淡路島にて、非日常と日常を織り交ぜる。

大きな窓、否、バルコニーに面した広いデスク。
目の前に広がるのは、風を映し、穏やかに凪いでいる海。日の光が差せば、一層青はきらめく。
あの大きな橋は瀬戸大橋、だろうか。
遠くに見える島々と少しずつ形を変えてゆく白雲。
時おり、鳶が空中で緩やかに弧を描く。

わたしが流している、ゆったりとしたジャズの曲以外は本当に何も聞こえない静けさ。

作業環境の中で、これ以上ないといっていいくらい最高の環境だな

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喫茶天国、名古屋の旅。

喫茶天国、名古屋の旅。

名古屋はなんといっても喫茶店の街だ。
その歴史は、「茶の湯」が庶民にまで普及した江戸時代にまで遡るらしい。

先日、喫茶店・カフェを巡る「喫茶観光」に繰り出したので、まとめてみる。

1軒目は、
「コーヒーハウス かこ」
名古屋で初めて自家焙煎を始めたお店、らしい。

そして喫茶100銘店にも選ばれた人気店。
開店前の7時から人が並び、時には20人待ち、なんてこともあるそうだ。

ひええ、、、。名

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