Arabz BUDDA MACHINEについて

2022年10月末にドラムをレコーディングしてから1年以上が過ぎた。
今回のアルバムの構想については前アルバムが完成する前に出来上がっていた。
前アルバムはバンドが出来上がりぐわーっと曲を作りぐわーっとレコーディングしてバッと出した一発目「らしい」アルバムだった。

[前アルバム yume no at 2020.05]

そんなほぼ衝動的な作りであったが、
今回リリースしたアルバム、BUDDA MACHINEはコンセプトアルバムである。
数秒でリスナーを掴む曲をわんさか作るのがメインストリームのこのご時世(ラジオ時代に戻ってて面白いね)、
コンセプトアルバムを世に出すのはカウンターカルチャー精神を体現化したのだ。
結成当初界隈ではこんなバンドが乱立していた。
ジャズマスターを持った細身のマッシュヘアがジャカジャカかき鳴らしながら高い声で愛だ恋だ言ったりMCでアルペジオ弾きながら説教じみた何らかを言う、というバンド然としたバンド。その逆のことをしたくなる、至極真っ当な幼稚的天邪鬼を発動した精神が根底にあり、それを、カウンターカルチャーと呼んでいる。
嫌いとは言っていない。ジャズマスターじゃかじゃかする曲むしろ好きです。だいたい上手ぇし、モテるし、マッシュ似合ってて羨ましいし、そう、羨望の裏返しの可能性が大いにあるな。知ってる知ってる。

そんなカウンターカルチャー精神が具現化されたもの。このコンセプトアルバムを1曲目から13曲目まで通して聴いてほしい。いや気にせず好きに聴いてもらって構わない、寿司のコースが一気に出てきたような、会席料理とか結婚式のメニューが卓にバッと出てきたようなもので、好きに食べてもらえればいい。
ただ作り手のおすすめはアルバム通しで聴くことですよ程度ですわよ。どのバンドのどのアルバムもそうなんだけどね。私はアルバム主義の古い人間です。

【コンセプトの話】
THE YELLOW MONKEYのコンセプトアルバム並にコンセプトにこだわったつもりでいる。ブッダマシーンってそもそも何じゃい。
日本名、電子念仏機。
ありがたい念仏を電子化である。念仏が流れる機械である。しかもポップにアレンジされたり、サイケデリックな見た目をしているものが多い。アマゾンでも買える。ご真言を君に。

[興味を持ったら読んでみると楽しい]

念仏は広義での意味と狭義での意味がある。
もともとは仏様への礼拝や讃嘆、ありがたいねというものだが、乱暴に言うと何でもありだ。Wikipedia御大も「様々な受け取り方がある」とほぼぶん投げた説明をしている。
素朴な生活、素朴な信仰、平等に訪れる死とその先。それらを一緒くたにし、ブッダマシーンよろしく様々でバラバラな曲をひとつのアルバムとした、というのが大まかなコンセプト。礼讃はしていない。熱心な仏教徒のかたがおわしましたら大変申し訳ない。子どもの真似事と思っていただいて寛容な心持ちでお願いします。
そんなこんなで「BUDDHA」ではあまりに「狭義」の意と、文字面が強くなる故に、「BUDDA」としている。ブッダマシーン。それ以上に意味は持たない。

【ドラムについて】
アルバムBUDDA MACHINEは前ドラマー、ズットマツオカがドラムを叩いている。いまは建つというSUPER HOT GREATドラマーがリアレンジしてライブでは音源と別物になっている。2度美味しいね。
曲の説明はコンセプトもあり割愛させてもらう。曲順で前世現世、死から輪廻に進んでいく。歌詞の流れが曲が上がるより前に出来ていたので、恐らく珍しい作り方と思う。
何よりコンセプトの共通認識がはかれていたので非常にスムーズに曲はできた。出来るまでは早い、歌詞もほぼ出来ている。8-9割から音源化(10割に)するまでかかった期間が全制作期間の8-9割となってしまった。出せて良かった。

そんなこんなで、2023.11.19に
Arabz はアルバムBUDDA MACHINEを配信開始します。よろしく。

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