見出し画像

伊坂幸太郎の「逆ソクラテス」が良すぎたので伊坂幸太郎について書いてみた

伊坂幸太郎さんの作品が大好きだ。小説もビジネス書も漫画もたくさん読むタイプだけど、一番好きな作家は伊坂幸太郎だ。もちろん全部読んでいる。
作風が好きでだいたいこんな感じの特徴がある。(ちなみにこのnoteはハイボール4杯目で暇なので徒然書いているのでいろいろ読みにくいかもだけど勘弁してください)

①「勧善懲悪」
基本的にハッピーエンドで終わる。残念ながら人が死んだり辛い目に遭うことはあるけどなんとか主人公は前を向いて進んで終わる。「ゴールデンスランバー」の主人公は首相暗殺の犯人に仕立て上げられるし、知り合いもたくさん不幸な目に遭うけど最終的にはなんとか幸せに話が終わる。モダンタイムスの五反田さんも失明しちゃうけどなんか幸せに終わる。「重力ピエロ」もめちゃめちゃ大変な目に遭うけど最後すっごい爽やかに終わる(春が2階から降りてきた)。
だからだと思うけど、どの作品も読了後にとても爽やかな感じがする。人がたくさん死ぬ作品、不幸になる作品は印象に残りやすいし売れるのかも知れないけど、僕はあまり好きじゃないかな。

②理屈っぽい人が出てくる
やたらと理屈っぽい人が出てくる。陽気なギャングシリーズの響野や、チルドレンシリーズの陣内なんかがその典型。「3652」という伊坂幸太郎のエッセイ集を読んで気付いたんだけど、たぶん伊坂幸太郎自身が相当理屈っぽいんだと思うw

③伏線の回収
伊坂作品の最大の特徴は「伏線の回収」だと思う。要するに最初に出てきたチラっとした情報が最後にいろいろ出てきて話が繋がって行く、というやつ。僕くらいになると序盤は後々出てきそうな伏線を探しながら読んでいる。今回の新作「逆ソクラテス」にも当然たくさん出てくるし、短編集だと短編ごとで少し話が繋がってたりする(別の作品間で登場人物が共通することも結構ある)。

④奇跡おきがち
勧善懲悪の部分にも重なるんだけど、「そんなドラマみたいなこと起きないでしょwwww」ということが結構起きる(まー小説なんだけど)。
フィッシュストーリーという短編集の中に「フィッシュストーリー」という作品がある。簡単に言うと売れないバンドが出した最後の曲が、結果的に世界を救うというよくわからない話なんだけどめちゃくちゃ面白い。伊坂作品の中で個人的には一番好き

この4つがあるから読んだ後で人と話したくなる。話したくなるけど中々しっかり語れる人がいないからみんなに読んで欲しいのでnoteを書いてみた。(昔は「無重力ピエロ」というファンサイトがあったんだけどなんか無くなってた)
あと、伊坂幸太郎は元々エンジニアだったこともありweb界隈詳しいので僕の周りの人たちとは考え方合う気がする。「モダンタイムス」なんかもそうだけどずーーーっと前から監視社会への警鐘を鳴らしてたりする。

さて、伊坂愛を語ったところで本題に。「逆ソクラテス」は本当に面白かった。少しだけ、ネタバレにならない程度に紹介する。
「逆ソクラテス」は、「逆ソクラテス」「スロウではない」「非オプティマス」「アンスポーツマンライク」「逆ワシントン」の5つの作品からなる短編集で、「敵は、先入観。世界をひっくり返せ!」という副題の通り、先入観が敵というのがテーマ。いずれも小学生の頃の話が中心になっており、「いじめ」だったり「威張る人間」だったり「偏見」だったりがテーマになっている。これを読んだとき、伊坂幸太郎はきっと息子さんに書いたんだろうな~と思った。短編の1個目の「逆ソクラテス」は2012年の作品だった。伊坂幸太郎の息子さんがたぶん小学校低学年に頃だったよう(調べた)なので当たっている気がする。
僕も小学1年生の息子と年少の娘がいるけど、いじめられたら嫌だし、いじめていても嫌だ。どんな話を子供たち伝えれば良いのかすごく迷う。でも結局のところ「人間の価値観なんてすぐ変わるから今お前が優れていようが劣っていようがそれは今だけだぞ!」と言いたいと思っていた。「逆ソクラテス」はこれを見事に言ってくれている。作品でも少し出てくるけど、男子がモテる要素なんて、小学生は「足が速い」とかだけど中学生になれば別の要素が重要になる。このツイート思い出したw

結局こうなるんだから「今、威張ること」ってダッサいぞ~!って伝えたい。「逆ソクラテス」はそんな話が多いです。僕もパパ友に勧めたり、奥さんにも読んでもらった。お子さんがいる方は是非読んで欲しい。お願いだから読んでください!そして語りましょう!
最後に少しネタバレをしたいので読んでない人はスクロールせずにアフィリンクから本買ってくださいm(__)m

では、、、

ネタバレを少々。





「アンスポーツマンライク」で大病を患っている磯憲さ、死ななくて良かったよね!!!!!「スロウではない」で出てきてたしさ!!!!!!


あと「逆ワシントン」で最後泣いてた店員さんって「アンスポーツマンライク」の犯人だよね??? なんかこういうところが良いんだよな~!!!!基本的にみんな幸せになる感じが!!!!!

他にも作品間での共通部分とかあったらコメントください!!!!!






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?