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息子(3歳)に訪れたモテ期

息子(3歳)と娘(6歳)の保育園では、保育園の保護者だけが見られるウェブサイトにたまに写真がアップされる。

アップされた写真から選択して写真を購入することもでき、あれもこれも残しておきたいとつい買い過ぎてのが常だ。

先日、写真がアップされて眺めていると息子の身に何やら異変が起きていることに気が付いたのである。

息子は今年、三歳児クラス(幼稚園でいうと年少組)になった。息子は0歳児クラスから保育園に入っているが、0歳児クラスの頃から一緒だった子たちはそれぞれの理由で、保育園を全員退園してしまった。

その代わり、新しいお友達が息子のクラスに入ってきている。

そんな中で、どの写真を見ても息子は女の子に囲まれているのだ。

去年までは0歳クラスから一緒で親友だったゆっくんと隣り合っている写真が多かった。
しかし、ゆっくんは3月で保育園を退園してしまっている。

今年は様子がだいぶ違う。
どの写真を見ても同じクラスの女子が息子のそばにいる。

そして何枚もある写真をよく見ていくと、特にことはちゃんという子が息子のそばにいることが多いのだ。

ことはちゃんが息子に後ろから抱きついていたり、息子のことをじっと見ていたりする写真がたくさんある。

写真を見る限りで言えばであるが、ことはちゃんは息子のことを気に入っているのだろうと判断できる。

そこでその晩に、息子に保育園の女の子のお友達と仲良しなのか聞いてみることにした。
息子に「保育園で、ことはちゃんとか仲良しなの?」と問うと息子は「のりこ先生と仲良しだよ。のりこ先生だーい好き」と答える。

私はさらに息子に「先生の中ではのりこ先生が好きなんだね。優しいもんね。お友達は誰が好き?」と聞くと「せなくん、かっこいいもん」と一つ年上のクラスの先輩の名前を答える。

私はしつこく「じゃあ◯◯組(息子のクラス)の女の子は誰が好きなの」と質問してみた。
そうすると息子は「うーん…」としばらく黙り、「チップとデールかな、かわいいね」と言う。

これは完全に誤魔化している。4歳ながら誤魔化しを覚えるとは、我が息子ながらなかなかやる。

それと同時に女の子のことを聞かれると恥ずかしいという気持ちが芽生えてきているのだと、その心の成長にびっくりしつつ嬉しい気持ちになった。

しつこくし過ぎて悪かったなと思い、「そうだね、チップとデールかわいいね」と私は言って、さらに「チップとデールのジャンボリーミッキー踊ろうか」と提案して、息子が最近お気に入りのダンスを一緒に踊ることにした。

息子が誤魔化したいという気持ちなら、もうこれ以上掘り下げずにおいて、息子の誤魔化しに乗ってやろうと思ったのだ。

息子と娘も交えてひとしきりジャンボリーミッキーを踊って、お風呂に入ったり歯磨きをしていると妻が仕事から帰ってきた。

妻も保育園がアップしてくれた写真を、帰宅途中の電車内で見ていて、異変に気付いていた。
「保育園の写真見た?ことはちゃんと一緒の写真多くなかった?◯◯くんモテるのかな?」と私と同じような感想を述べてきた。

そして息子に「◯◯くんはことはちゃんのこと好き?ママとどっちが好きかなぁ?」とかなり単刀直入に聞いている。

息子はこれまで誰が一番好きかという問いに対しては、一貫して「ママ」と答えるママ大好きっ子である。今回もきっと「ママ」だろうなと私は思った。

しかし今回はその予想が外れたのである。

息子はしばらく黙った後、私の後ろに隠れて小さな声で「…ことはちゃん」と答えた。その姿が恥ずかしそうで、照れくさそうで、そしてママに申し訳なさそうでなんともかわいかった。

ただ息子は気まずさを感じたのであろうが、フォローになっているのかなっていないのか分からないような発言をした。

息子は私の後ろに隠れたまま「…ママは二番だから安心してね」と言ったのである。

これには私も妻も娘も大爆笑であった。

息子はなんでみんなが笑っているのか分からないといった様子だが、なんとなく楽しいムードになってホッとしたような表情だった。

息子に訪れた早過ぎる?モテ期。
そっと見守っていきたい。

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