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SNSファンタスティックマジック

noteを始めて2年が過ぎた。それまで文章を書くということをほとんどしてこなかった私は、どんなふうに文章をしたためたら良いか、模索しつつやってきた。

最初は誰にでも分かりやすい文章が良いと思っていて、一文の長さも短く、分かりにくい表現を使わず、意味が理解しやすいように書いていた。

ただある時に、一文が長かったり、謎に尾崎豊を引用してみたり、特に意味のない文が盛りだくさんの記事を書いてみた。ただ自分が楽しいためだけに書いてみたのだ。

ここで意外だったのだが、真面目に書いた文章より、コメントが多く、しっかり読んでもらえたなという実感があった。

この経験を踏まえて気付いたのが、誰にでも分かりやすい文章は誰にも刺さらない。でも特徴的な文章はどこかの誰かには届くということだ。

太字を久しぶりに使ってみた。1年10ヶ月ぶり18度目の太字である。ただよく考えると大したことは言ってない。でも太字を使いたくなった気持ちに蓋をしたくないので、このままにしておく。

もう私、太字を使いたい気持ちを我慢しない。
私はふとしくんのこと本当は好きだったんだ。
今まで冷たくしてごめんね。
卒業式、第二ボタンだけは私のために取っておいてね。他の誰かにあげたら許さないんだから。
こんな気持ちになったのふとしくんのせいだよ。責任とってよね。

ということなので、私はもう好きに書いていくことにした。よく考えたら世間の多くの人に読んで欲しいと思ってnoteを始めたわけではなく、自分が日々考えていることを残しておきたいと思っただけである。

思うように書けばいい。

ただ私が好きに書いたものを「面白い」とおっしゃっていただけるのは超絶嬉しい。

これがSNSファンタスティックマジックかというくらい、気持ちがいいのである。

世の中の人がこぞってSNSをするのがよく分かる。自撮りを「かわいい」と言ってもらったり、すごいところですごいことをしていることを撮った写真を「すごい」と言ってもらえるのは気持ちいいだろう。決定的に表現力不足の一文ですみません。すごくすごいです。

私はかわいくもすごくもないが、文章を書くことで「面白い」と言ってもらえることが、ごく稀にあるので、SNS中毒者の気持ちが分かったのである。

そしていよいよここからが本題である。

昨晩、6歳娘と3歳息子にご飯を食べさせ終え、落ちた食べ物を拭き取るために床に這いつくばっていたところ、頭をテーブルに強打した後、noteを開くと通知がきている。

そこには記事が紹介されたと書いてあり、それならばと急いで読んでみた。

すごく褒めれている。すごくすごい。すごく嬉しい。嬉しいという気持ち以外は湧いてこない。

情熱大陸に出られるなんてことも書いていただいている。私の日常に密着してもせいぜい「しろの朝は早い。午前5時30分、しろは意外な場所にいた。都内某所の大型牛丼チェーン店の松屋である。しろは早朝の松屋で朝食を食べることを習慣化しているのだ。しろは言う。『豚汁に松屋特製キムチを入れるんです。そうすると冬季限定ミニチゲとほぼ同じ味になるんですよ。』こんなところにもしろ独特のこだわりが見られる」くらいのエピソードしか得られない。

また、みたかの小さなプリン屋さんのすごいところは私の文章の中に、清水義範さんの雰囲気を感じ取っていただいていることである。

私が一番最初に好きになった作家さんは誰かと問われれば、間違いなく清水義範さんである。
親が清水義範さんが好きだったようで、実家の本棚に清水義範さんの本がいくつもあった。小学生のころからそれをよく読んでいた。私がいわゆる「大人が読む本」を始めて手に取ったのは清水義範さんの作品であった。

それまでもトムソーヤの冒険とかズッコケ三人組シリーズとか子ども向けの本はよく読んでいた。ただ、本格的な読書生活は清水義範さんと共に始まったと言っても過言ではない。

だからきっと私の文章の核となる部分に清水義範さんがいるのだ。実は私も記事によっては「これは清水義範さんっぽく仕上がったな」と密かに思っていたことが何度かある。

ただそれを人に言い当てられるとは思いもしなかった。
みたかの小さなプリン屋さんはきっと読書量が豊富で、文体や文章の雰囲気に敏感な人なのであろう。私の原点を言い当てるくらい、私の文章を深く読んで理解していただき本当に嬉しい。

そして最後に私の正体は漫画家のかっぴーさんではない。60,000もフォロワーがいるかっぴーさんと同じ人と言ってもらえるのは恐縮ではあるが、そうではない。

私は埼玉県在住のなんでもない普通の男である。そんななんでもない普通の男のnoteを紹介して褒めてくださって嬉しい。

私はこうしてさらにSNS中毒者になっていく。

あ、あと固定記事を変えようか本気で迷っている。

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