見出し画像

娘を抱っこしていた。

娘は5歳になるが今でもたまに抱っこをせがんでくる。それは私が娘を甘やかして、求められるままにいつでも抱っこをしていたからだと思う。

こんなに甘えさせて今後、大丈夫かなと思うくらい抱っこをしてきた。

一番覚えているのは、娘が2歳にったころ、埼玉の自宅から川崎の音楽ホールまで「お母さんと一緒」のコンサートに行った時のことである。

この日は電車で出かけたのであるが、娘は一度も地面に足をついていない。
それは私がずっと娘を抱っこしていたからだ。
ベビーカーはあるのだが、娘は乗ろうとしない。だからベビーカーは置いて歩いて出かけた。

徒歩で移動してるもきはもちろん、全部の移動はパパの抱っこと娘は決めていた。電車に乗る時も座ると怒る。とにかく立ってパパが抱っこしている状況でないと娘はぐずるのだ。

おかげでずっと立って抱っこをして、川崎まで行くことになった。そしてコンサートホールに着くと、席に座ってくれたのは奇跡的に良かったことなのだが、そのまま寝てしまった。

「お母さんと一緒」コンサートが終わりがけに起き出してきた。
もちろん帰りも抱っこである。
途中でファミレスに寄ったのだが、席についても膝の上から離れずになかなか重い。

お子様ランチを頼んであげるのだが、これを食べさせろとかこれは嫌だとかなかなか大変だった。

夕食を食べ終えるともちろんすべて抱っこで家まで帰った。
そのおかげというのもおかしいが、娘が小さい頃は腕が太くなり、筋肉がかなりついた。その代わり毎日肩と肘が痛かったのではあるが。

今は肩も肘も痛くない。腕もだいぶ細くなった。現在2歳の下の息子がいるのだが、娘と違ってあまり抱っこしていないからだ。
息子は妻にべったりなので、家族全員でいる時は私が息子を抱っこするというシチュエーションになりにくい。

これは娘が小さい頃とは大きく違う。なぜか娘はパパに甘えたいという気持ちが強いので、私に寄ってくる。そうすると私が抱っこをするという場面がどうしても多くなる。

息子はあまり私に抱っこされたがることがなく、娘の10分の1くらいの時間しか息子は抱っこしたことがないかもしれない。
10分の1はちょっと大げさかもしれないが、そう思うほど小さい頃の娘はずっと私に抱っこされることを望んだ。
そして私はそんな娘の気持ちが嬉しくって可能な限りというか、腕が痛くて可能じゃなさそうな時すらそれに答えようとした。

そのせいか5歳になった今でも抱っこをして欲しい時がある娘だ。
重いしもうお姉さんなんだから、そろそろ抱っこは卒業かなという気持ちはもちろんある。

しかしそれと同時に私は思う。
娘をあとどれくらい抱っこしてあげられるのかなと。
もう娘を抱っこしてあげられる、あげられるという表現も正しくなく、娘が私に抱っこして欲しいと思ってくれるのはあとどれくらい続くかということである。

もう抱っこして欲しいなんて思ってくれる日は長く続かないだろう。そう考えると「パパ抱っこして」って言ってくれる現在がとても愛おしく思える。

この記事が参加している募集

子どもに教えられたこと

子どもの成長記録

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?