愛犬と別れるという経験②
前回、気持ちの切り替えが上手くなったと記したが本当であろうか?
切り替えるというよりも、考える事をやめてしまうと言う方がふさわしい気がする。
彼女が逝ってしまい、悲しみの中にいると、様々な後悔が襲ってくる。
違う先生に診てもらってらよかったのかなぁ。
選んだ治療は適切だってのかなぁ。
彼女に16歳まで生きて欲しくって、
無理させたのかなぁ。
彼女の為に私のできた事もっとあったのでは?
くるしかった?痛かった?
ずっと抱きしめていればよかったのに。
人のせいにしたり、自分を責めたりして
苦い時間が心を閉ざす。
固めてしまう。
16歳と31日の犬往生で、
旅立つ前日の夜、
この16年間で聞いた事のない声を出した彼女。
とってもかわいい声で、だけどはっきりした声で、
あう、あう、あう、あう、と
幾度も話している。
そんなに声が出せるほど元気ではないのに、
その響きは、今でも優しくって、
彼女の心から出た声で、
自分の思いをしっかり話していた。
楽しかったよ、幸せだったよ、嬉しかったよ、大好きだよと言ってくれたと思っている。
だから、結局、今でも私は彼女に救われる。悪い方に行き過ぎる後悔を止め、
固まった心がほぐれる。
逝ってしまってもなお、私を助けてくれる。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?