乙 まみこ

がんばらないごはんと短いはなしとか詩、 私に見えた風景の私訳、 言葉にできない感触をた…

乙 まみこ

がんばらないごはんと短いはなしとか詩、 私に見えた風景の私訳、 言葉にできない感触をたとえる言葉をさがしています。 時々鞄を作ったり、あるだけでうれしくなる本を売ったりしています。 本と鞄のオンラインショップ  https://55moon.base.shop

マガジン

  • 美味しいおつまみがあれば…

    うっかり美味しいおつまみができた日はニヤニヤしています。

  • なんとなく

    とりとめもない話

  • レシピとはなし

    食べ物や飲み物と短い話

  • 役に立たない野の花ずかん

    恋をしよう!キスをしよう!愛し合おう! さんぽ中に見かけた花についての妄想です。

最近の記事

あの朝の匂い

「私、将来カフェをやるのが夢なの」 「へぇ〜、いいじゃん」 「ふわふわのホットケーキとミルクティーが売りのお店にしたいの」 子供の頃から不器用で、高校の文化祭の日にジンジャークッキーのつもりで、まさかのガーリッククッキーを作ってかわいくラッピングし、張り切って持ってきたあの桜子がカフェをやりたいと夢を語った。 「砂糖と塩だとか、ジンジャーをにんにくと間違えたりしない?」 「もうしないよ〜。あの日に覚えたから」 「そう、それならいいけど」 「あとは資金を貯めなくちゃ」 「そ

    • かわす

      交わして 交わして 目が合えば チラリと交わす視線に ドキドキ心臓が波を打つ 交わして 交わして その気になって 見つめすぎた視線を バッサリと君は躱した 宙を彷徨う ぐるぐる彷徨う 僕の視線は 終わりのないアヤトリ

      • クセ

        小学校へ入学して早々に、校舎の床下探検をして先生に叱られた。 生まれ持ったクセって、きっと直らないね。

        • しあわせ

          「でさぁ、仕事場の人がさぁ… 最近膝が痛くてさ、膝に出る謎の痛みってこれかっ!って思った。 お義母さんが料理が下手でさぁ。昔は家族で外食ばっかりしてたらしくて料理を作ったことがないみたい… お医者さんに食べ過ぎや油物は控えるように言われちゃったけど唐揚げとか豚カツとかおいしいじゃん?私、揚げ物好きなんだよねぇ。家族4人の時は豚カツ6枚揚げてたし、今は2人で3枚揚げる」 「ふん、ふん、へぇ〜。それは食べ過ぎでしょ」 「だって1枚じゃさみしいもん」 助手席に座った途端にあふ

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        • 美味しいおつまみがあれば…
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          70本
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        • 短いはなし
          117本

        記事

          日曜日

          たまには外でランチを。 歳の離れた姉には10代の頃は服を買ってもらったり、ロッド・スチュワートのライブに連れて行ってもらったり、大好きなカスカードのパンを買ってきてもらったりとかわいがってもらっていた。 いただきものでなんだけど、今日は恩返しと思ったけれど結局ランチはおごってもらった。 もちもち、カリカリ。 おいしゅございました。

          なるほど。

          地獄の沙汰も金次第。 阿弥陀の光も銭次第。 なんだかなぁ…

          なるほど。

          運動会、遠足、バーベキュー 雨にはがっかりさせられることが いろいろあったはずなのに 今は、 なんでこんなに好きなんだろう。

          朝のサンジ

          淹れかけのコーヒーを派手にぶちまけた朝。 夜になって帰宅するとなぜだかキッチンではない場所にコーヒーの粉が散らばっていた。 なぜ。 ふしぎー。

          朝のサンジ

          背中

          さよならと言うには、 思い出が鮮やか過ぎて その背中にもう一度 手を伸ばしそうになる。 ふと足元を見たら、ゴミ箱の中がとても鮮やかでした。 でも、やっぱりさよならです。

          猫と雨と夕暮れ

          猫アレルギーの猫好き 外好きの紫外線アレルギー 小学生の時の夏休みは ほぼ毎日屋外プールで泳いで たぶん一生分の紫外線を浴びきった。 今はうっかり日焼け止めを塗り忘れた場所は 耳なし芳一のごとく激しく攻撃を受けて 負けてしまう。 猫の影がのそりのそりと歩き出す夕暮れと 太陽が寝過ごしたような雨の日が好き。 でも、強い風は ちょっとやだなぁ。

          猫と雨と夕暮れ

          庭に並んでいたチューリップ、 本棚に並んだお気に入りの表紙の本、 冷蔵庫の中の缶や瓶。 花と本棚と冷蔵庫の中。 眺める時の気持ちは同じかもしれない。 にやり。

          景色

          自分が動けば 景色がかわること、 うっかり忘れがちなんだよね。

          階下のインド

          おいしいは、 やっぱり うれしい 3年後が また楽しみだなぁ

          階下のインド

          ふわりふわり 寝ぼけ眼で不意に ゆられて飛んで しばらくおやすみ 春が来るまで しばらく、おやすみ ふわりふわり 夢見ごこちで風まかせ いつかの記憶 欠片と揺れ合う いつかどこかで また、 会えたら会いましょう

          記憶の花

          どうでもいいのに 忘れない風景 記憶の途中途中に咲く花は どこで出会っても あの場所に連れてゆく

          ニュートラル

          今にして思えば10代の頃、私の心のギアにはニュートラルという場所が存在していませんでした。 同じことで笑える人とはグッと近くなり、そうではない人とは交流する気は全くありませんでした。 小学生や高校生の時に担任の先生から「もっといろんな人と交流をしなさい」だとか「他人の意見に合わせろとは言わないけど、自分と違う考えの人の話もとりあえず一回聞け」などと、そういえば言われた記憶があります。 自分には興味のないことでも他の誰かにとっては大好きなこと、むしろ世の中にはそちらの方が圧倒

          ニュートラル