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椅子について “As far as I know, it seems that there was a chair as a symbol of power for the powers that be.”

どうやら現存する世界最古の椅子は、
ヘテプヘレス1世(Hetepheres I)の椅子で
カイロのエジプト考古学博物館に所蔵されている
との事。

彼女はエジプト第4王朝(紀元前2600年頃)
の女王で、クフ王のお母さんだそうです。


Today’s topic
椅子について


今から約4,600年前に

椅子があったんですね。
元家具屋としては、ちょっとロマンを感じます。

以前、たしかNYのメトロポリタン美術館
だったと思うのですが、古代エジプトの椅子を
実際に見たことがありました。

全体的に小さくて、座面の高さも30センチない
ぐらいだったのを思い出します。

但し、椅子からは、ただならぬオーラが
出ていました。
館内のデンドゥール神殿の近くにありました。


椅子が権力の象徴として使われていたとすると、
先のヘテプヘレス1世(Hetepheres I)の
アームチェアを見ても思うのですが、
もっと豪華で座面が高くてもいいような氣が
します。

そこには何かしらの忖度があったのでしょうか?


歴史は常に強者の歴史

なので、世界最古のモノはどんなジャンルでも
たいてい時の権力者のものという傾向があります。

しかしすでに原始時代には、狩猟に疲れた時、
人間は丸太や岩に座っていたと思われ、
それを座りやすく加工した人間が、
さらに古い時代にいたとしても
おかしくないと思っています。

日本では弥生時代に、丸太をくり抜いた椅子
のようなものがあったようです。

そのようなものが大衆には既にあったので
権力者サイドがそれを真似て、
華美なデザインと材料だけいいものにした
ということも考えられます。

いずれにせよ、権力者の象徴としての椅子は、
しばらく最近まで、特権階級のものでした。


大衆に家具としての椅子が

普及し始めたのは、イギリスで18世紀半ばから
19世紀半ばにかけて起こった産業革命から。
生産技術の急激な発展と変革が
家具の一般化をもたらしました。

それからドイツのトーネット社で1830年ごろに、
蒸気で木を曲げる技術が開発されて、
ウィーンのカフェ文化の浸透に貢献することに
なります。

産業革命という社会変化の大変化により、
技術向上と大量生産が可能になり、
ようやく大衆に家具としての椅子が広まり
始めます。

ちなみに産業革命は、資本主義も一気に
押し上げた訳ですが、この頃は大衆に物が
広がり始める時期で、マーケットサイズも
一気に広がり、ビジネスチャンスも
すごい勢いで拡大したかと思うと、
当時のそのエネルギーを個人的には
肌で感じ取ってみたかったです。

椅子はウィーンのカフェ文化で
曲木椅子が流行り、産業革命の反動として
装飾性を重視したアール・ヌーヴォの時代、
第一次世界大戦後のアール・デコ時代へと
一気に駆け抜けていきます。


ところで椅子は、

肘掛け付きの「アームチェア」、
肘無しの「サイドチェア」に分かれますが、
チェアと言えば、西洋ではアームチェアのことを
意味していました。
現代では、サイドチェアが多く普及しますね。

そして1950年代のミッド・センチュリー時代に、
飛躍的に工場生産技術が進歩して、
大量に生産可能となり、
Hermanmiller(ハーマンミラー社)のイームズに
代表される椅子が量産されます。


以上、かなりザックリとでしたが、
椅子のこれまでの変遷を辿ってみました。


皆さんにとって、椅子とは何ですか?


それでは、またです
最後までお読みいただきありがとうございました
Well then, till next time.
Let there be prosperity.

Hirokky(ひろっきー)
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