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ところ変われば…、ちくきゅうも変わる!?

 先日、竹輪の穴に胡瓜を仕込んだ「ちくきゅう」について熱く言及している知人のFB投稿を目にした。

 私の知っている「ちくきゅう」は縦に3から4つ割にしたキュウリを竹輪の穴に通し、最初は2等分、それをまた今度は斜めに2等分にして、門松の竹のように立てて盛り付けたものだ。家で居酒屋で手軽に食べられるヘルシーなおつまみである。
 しかし、四国の高知ではその姿が少しばかり違うようである。所変わればなんとやらです。
 東京都は違った姿がとても一般的なようで、発端は投稿者が東京の高知料理屋さんに伺った折、どうやら東京のスタイルでの提供だった事に、専門店にも関わらず何ということだと憤慨したようだ。
 私として「ちくきゅう」でそこまで怒る?? と、思ったのだが、その方の人となりも知っているので、これはどういうことだと気になっていたのです。

 たしかその投稿には竹輪が細く、そのため細く切られたキュウリが入っている、高知では丸ごと1本入ってるのが当たり前で、そこの店員になぜそうなのかと聞いたほどであったのだ。それに対して店員は穴の大きい太い竹輪がないからしょうがないとの答えだったそう。
 うむ。確かに東京ではそんな穴が大きな竹輪はあまり見かけない。ただ、ちょっと良いスーパーでありきたりの大手メーカー以外の練り物を扱うようなところでは、たまに大きめな物を見かけるにしても、そこまで竹輪について思った事がなく、あまり気にしていませんでした。

 ところが先週、北野エースで高知県産ではないものの、これはキュウリが1本入れられそうだと思える竹輪が売っていたのです。ちなみに佐賀県産でした。
 これはと思い買ってみることにしたのです。
 家に帰り、早速キュウリを挿してみよう。結構ギリギリではあるがどうにか入りました。切り方はいつもとおりでいいのかなと思い、例の門松の竹のように切ってみたのです。そして試食。感想はキュウリの味(量)が強すぎて、なんとも竹輪とのバランスが悪い。そしてあまり美味しくないのです。
 とにもかくにも、とりあえず画像に残して、あんまり美味しく無いなぁと思いつつも「これで合ってますか?」とFBに投稿してみました。そこに返ってきたのは高知の「ちくきゅう」の画像で思いもしないビジュアルだったのです。
 それはなんと5mm幅ほどに輪切りにスライスされた「ちくきゅう」だったのです。

 こういうことかと!!

 そこで材料もまだあることだし、やってみますと、なるほど薄切りの方が当然ながら数も増え、薄くなった分、味のバランスも良くなり美味いのである。小さいので気楽にパクパクと酒を飲みながらたしかに良いつまみなのです。
 これには目からウロコでした。最初は「ちくきゅう」で何をそんなに、なんて思ってましたが、見栄えも良いし、美味い。東京の細く切ったキュウリを細目の竹輪に入れて切ったものは逆に若干竹輪が勝っているのだ。
 後日、高知のスーパーで売られている竹輪のパッケージを見せてもらったのですが、「ちくきゅう」にするのが当たり前のように丸ごと挿して薄切りにしたイラストがのってるほど。憤慨するほど高知ではド定番の形なのですなぁ。
 美味しく難しくもないので、大ぶりの竹輪を見かけたら是非ともやってみてはいかがでしょうか?

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