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『虎に翼』第35回 寅子の婚約、そして結婚

 寅子と優三は婚約したいと、直言とはるに申し出るのでした。

はて? 「普通の結婚」とは?

 直言がてっきり、二人は思い合っていたのかと言います。下宿人と家主の娘という恋はあるあるです。直道も寅子がお見合いから逃げ出そうとした時、そういうことだろうと語っておりました。
 それをキッパリと否定する寅子。直言は頭が追いついていません。うしろではるは黙っています。直言は知らないのでしょう。はるが家を飛び出し、社会的地位を得るために自分を選んだことを。ロマンチストですね。
 寅子はあくまで愛情じゃない、社会的地位のため、条件面で折り合いがついたと熱く主張します。優三は自分はむしろよい条件じゃないと謙遜する。直言は優三はよい青年だと思っているけれども、愛のない結婚に納得できぬ様子。はるはむしろ「その手があったか」と感銘を受けています。横山光輝の漫画みたいな反応ですねえ。
 これはその通りです。この二人は結婚すると思っておりました。直言とはるはじめ、周囲が勧めてもおかしくない話なんですよね。

 ここからははるが、進めることを前提としつつ、念押しします。はるの言う「普通の結婚」とは愛情から始まるものでしょう。寅子と結婚するうまみを聞き出そうとするはる。優三は両親がおらず、家族がいない。そんな彼にとって家族がわりといえる猪爪家と結婚で結ばれることはよいことだと。寅子は納得してペラペラ話を進めていきます。うるさい。はるは娘の性格上の欠点を理解したうえで、親にとってはかわいい娘だと泣き落としにかかります。優三は寅子の扱いには慣れているし、そもそもが惚れていると見ればわかるので、大丈夫でしょうけれども。むしろこの虎をこいつ以外どう馴らすというのか。

弁護士寅子、法廷に立つ

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