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虎に翼 5月15日の感想と補足 改訂版

久保田先輩が法廷のお仕事に就かれたそうで…おめでとうございます。
女性初は、猪爪寅子さんかと思っていたのでびっくりしましたが…1年先輩だし良いのでは無いか。

結婚をしているかしていないかを当時の日本人はやたら気にしていて、とうとう寅ちゃんも根負けをして
「お見合いします」
と言ったので歩いていないのに、コケそうになった。

猪爪家のお母さん達に言いたい。
優三を呼び戻して下さい。
 結婚のための結婚など、承知するかわからないけれど寅ちゃんと話しを合わせられるのは優三しか今のところ見当たらないです。

花岡は、所詮見映えの良くて寅ほど面倒では無い女の方が良かったという事ですよ。


仲野太賀さん、この役はとても優しくて癒やしになる。


ところで、いつものように冷笑をしていた竹中記者

追記∶実はこれ↑は、久保田先輩を紹介している検察官?の笑い。
そして竹中記者はそれを見て嫌味な冷笑をする。
それは誰にも気づかれない程度の笑い。
竹中記者のそれは、それまでなるべく大っぴらにはやっていない。だがその後に寅達に現状を言う。

「女もこれからは御国のために頑張る
という象徴に使われているんだぜ」
という
冷笑的な笑いという事でした。

 竹中は轟(とどろき)同様最初は寅達を世間並みに考えていたが
寅達の事を見ているうちに、彼女らに(当時の)国にたいして何を自分が思うか本音を語りたくなったのだろう。
それまでにも寅に注意はしていた。


シニカルな竹中さん。
暴漢から寅達を守っていたので本当は
見かけや態度程は、嫌な人間では無い。

全国民火の玉になって!!
と言う風潮になるので、勿論女にも頑張って欲しい…
そんな戦局になった。

ところで、不正な裁判をやるのなら久保田先輩は本当に利用された事になるのだが
今のところはそんな事はしていないので
普通に喜んでも良いのではと思う…
*久保田先輩デビューの法廷は、金満家の妾
(めかけ 浮気相手の事を法廷でさえ、こう呼んでいたのか)
の子を認めるかどうか?のようだが
妾の子であろうと本妻がいようが認知をするのは悪い事では無い。

ただし、戦時中違う分野
つまり文化人も利用をされていた。
 というか文化人だけに、自らの意思でそれを選んだと云ったほうが良いのか…


本の左の文章は彼女らの誰かが書いたのであろう。

当時大衆の娯楽は乏しかったが、人気な人はいた。


彼女らは勧んで戦争の手助けをした。
その事は映像の世紀で確認をしていましたし
 辻潤についての本で、その息子の文章「ユダが1ケースいたのだ」として知っている。
*最後に貼る文の中には林さんも入っているに違いないと私は思う。それは辻潤が彼女を世の中に紹介したからだ。

文化の面で戦争に加担した人間はもちろん男性にもいて、しかも有名な著名人が多かった。

それをしない文化人は隠遁した。
✳ひとり息子を戦地にやらないために逃げた詩人もいた。家族を連れ逃げたのだが、その前から詩人の中でも孤立するような反戦詩を書いていた。
『個人のたたかい―金子光晴の詩と真実』|感想・レビュー - 読書メーター https://bookmeter.com/books/25502


そして戦争が終わると途端に、戦争を賛美した文化人が逆に愚か者達として反省を促されるようになる。

 ちなみに、画家も戦地に動員をされた。
現地に一緒に行くのだ。しかし戦うわけでは無い。



 アッツ島の玉砕

しかし画家藤田嗣治は、見たものを精密に描く人間なので、あやふやに勝ち誇っているふうに伝えたい軍当局からは
不適切扱いをされた。

怪我をして痛そうな兵士などもスケッチをしていた藤田嗣治。

なのに日本に帰ったら、戦後急に手のひら返しになった平和反戦主義の連中に
「あの時お前は従軍画家だったな」
と言われ非難をされ日本に愛想を尽かし藤田嗣治は、
日本から離れフランス国籍になってしまった。

藤田嗣治の絵をちゃんと見極めるようになった現在では、戦争賛美どころか戦争の現実の恐ろしさをカメラで撮ったように絵にしている事が分かり、違う評価になった。

藤田嗣治の放送が今年7月にBSでやるらしい。

文化人達だけの問題では無い。
時代とともに立場が変わる。
利用されるかされないか
自分の意思かそうじゃないか

それによって自分の胸の中にわだかまりが残るかどうかが決まる。

自分の一生の事だ。




「ニヒリスト」より 辻潤の息子辻まことの文。
これは辻が出会ってきた人間の関係事というより
文化人としての責任を書いている。

戦中は名文を書き少年を期待させて
戦後はそれに対しての言い訳…という

今回の「虎に翼」から、戦中戦後の文化人の行動まで書きたくなりました。
✳加筆修正いたしました。

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