死んでもモノは残らない、残るのは思い出とつながりだけ
僕が日頃、振り返って忘れないように
しようと決めているものが1つだけあります。
「死んでも何も残らない。
唯一残るのは、人とのつながりと思い出だけ」
僕はそれを、自分の父親から学んだ気がします。
個人事業主だった父が亡くなった時、かなり巨額の借金が残りました。
突然の死だったこともありますが、遺言も何も残しておらず
事情を知らない僕ら家族は、どうしようもできずに困り果てたものです。
しばらく、緊張と恐怖で眠れない夜が続いた気がします。
そんな時、父の仕事仲間の方がみんなで集まってくれて
「お父さんには、たくさん助けられたから」とみんなで倉庫に余っていた
大量の在庫商品を売ってくれて、借金を帳消しにしてくれたのです。
人生最大の危機を乗り切れたことへの感謝と共に
「ああ、父は亡くなっても、このように人から
感謝されるような仕事や商売をしていたんだ」
と家では、滅多に見る事ができなかった父の姿に感動し
そんな姿を、今でも僕は追っている気がします。
本当の財産とは、死んでも持っていけるものだと個人的には思っていて
それは何かというと、お金、家や車などのモノではなく
人との結びつきや、つながり、それによって生まれた思い出じゃないかと。
はじめて、父が残した大量の在庫を倉庫へ見に行ったときに
「結局こんなにたくさんモノがあっても、死んでしまったら
何も持っていけないじゃん」
そんなことをしみじみと感じたものです。
と、同時に小学生の頃に遊んでもらったことや、朝帰りが続いて
怒られたことなどの、さまざまな思い出がフラッシュバックしました。
モノは持っていけませんが、誰かとの思い出や、つながりはたとえ魂になっても持っていけそうだし、今この瞬間を生きている人たちにも、同じように思い出となって残る。
そう思っているのは僕だけでしょうか?
資産を残せるかどうかは、正直まったくわからないけど
そんな貴重な財産を、自分の息子や次の世代にも残していけたらと思いますし、大切な誰かの思い出に残るような事に、少しでも感謝の形で
関われたらいいなと思います。
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