「拝啓、歌姫へ」について

こんにちは。
現在ボッチボカロ投稿祭に参加するべく新曲の制作に追われている、新人ボカロPの4696-shirokuro-と申します。
今回は自分の処女作である「拝啓、歌姫へ」について掘り下げていこうと思います。

制作期間

制作期間としては、1ヶ月ぐらいで曲が完成して、2,3日で映像を作った感じです。
作ろう、と思って構想を決めて、キーボードで打ち込みたかったので早めのクリスマスプレゼントとしてねだって買ってもらい、届いたところから本格的に作り始めました。
自分はテーマを決めて歌詞から作り始める人ですが、ある程度こだわりつつ1,2日ですんなり書ける人なので、どちらかといえば音作りの方に時間がかかりました。
ピアノは現在進行形で習っているので、基礎的な音楽知識と絶対音感らしき物は持っていますが、作曲とDTMが人生で初めてすぎてどこからどうやっていけばいいのか分からないし、なんか変な表示になったら調べまくったりといった基礎的な所から始まったので少し時間がかかったと思います。

制作秘話~設定編~


設定編、ということでこの曲の設定について話していきます。
まずはタイトルである「拝啓、歌姫へ」
「拝啓」は手紙などの最初に置かれる言葉なので説明は省略しますが、問題の「歌姫」。
歌姫は、曲中にも度々出てきますが、歌姫要素が沢山あるのでこんなマイナーな曲を聴くような皆さんなら誰の事を指しているか分かるでしょう。
大ヒントはここですね。

長いツインテール
ブルーグリーンの瞳
少女のような声
そのどれもが
「歌姫」と呼ぶのに相応しかった

拝啓、歌姫へ  歌詞

さて、もういいと思うので、あえて自分は歌姫とは誰なのかを明言しないでおきます。
答え合わせしたら面白くないですもんね。

次は、ボーカルがテト、レイになった理由です。
まあぶっちゃけるとこの2人が好きだからという理由が1番大きいんですけど、この2人の作られ方と歌姫は深く関係しています。
まず、テトは歌姫が世に出た翌年のエイプリルフール前日に、2ch(現在は5ch)の「安価で架空のボーカロイド作ってニコ厨つろうぜww」というスレッドによって生み出されました。
現在はそこから発展してUTAUになり、SVも出たり等していますが、元はニコ厨(つまり歌姫たちのファン)を騙すために作られた存在、ということになります。
そして、レイは歌姫に魅了されたみさいる氏が「目の前で歌うロボットを作りたい!」と思い、そのロボットの試作品として生み出されました。
そこからUTAUになり、クラウドファンディングで「喜び」がインストールされたレプリボイスになったり等していますが、元を少し悪くいうなら完璧な歌姫を作るための試作品、ということになります。

ここで2人が歌姫と深く関わっていると思い、この曲のテーマになりました。
この話を簡潔にまとめたのが2番の歌詞になります。

(テト)
歌姫の人気により
それを利用する人がいて
その結果生み出された
私という存在は

(レイ)
歌姫の人気により
それを具現化しようとして
その結果生み出された
私という存在は

拝啓、歌姫へ  歌詞(かっこ付けのみ改変)

そしてもう1つこの曲に含めた要素、それは「テトとレイの曲要素を詰め込む」ということです。
この場所はニコニコのコメントでも「ここの歌詞好き」とついて舞い上がった場所でもあるんですが、見てもらった方が早いと思います。

あれから僕たちは歌い続けた
周りにどう言われようとも
子供の前で着ぐるみを脱いだ
死んだ変数でも繰り返した
時には逆らって右に曲がった
時には桃源郷に行った
その先に何かあると信じて

拝啓、歌姫へ  歌詞

順番にいきましょう。
「子供の前で着ぐるみを脱いだ」
な~~~~~~んだ?
A.人マニア
ということです。
前回のボカコレで出て以来、ファンだけでなく世間的な流行りが生み出されてますね。

続いてレイの「死んだ変数でも繰り返した」
こちらもボカコレマニアの皆さんなら分かるでしょう。
そう、ボカコレ2022秋 TOP100ランキングで堂々の1位を飾った、いよわさんの「熱異常」です。

「時には逆らって右に曲がった」
もうこちらは答え書いちゃってますね。
そう、「右に曲ガール」です。
実はこの曲最近ボカロに詳しい友達に教えて貰うまでしっかり聞いた事なかったです…
その後無事にハマりました。

そして最後は「時には桃源郷に行った」
こちらも答え書いてますね。
その名の通り「桃源郷へ行こう」です。
MVが可愛くて好きです。

さて、設定は大体こんな感じです。
次は魔境の作曲編へ…

制作秘話~作曲編~


来ました作曲編。
もうめちゃくちゃに大変でした。
まずは冒頭でも触れましたがDTMの使い方です。
なにがなんだか分からないので、使い方講座と制作画面をにらめっこしながら少しずつ進んでいきました。
変なショートカットキーを押してよくわかんない画面が出て戻り方も分かんなくて数日作業が中断されたこともしばしば…
そんな中でもどうにかメロディーを打ち込み終わって、UTAUに入れたいんだけど中々入れられない。
なんかよくわかんない表示がいっぱい。
どうすればいいの。
と、ここでも壁にぶち当たりました。
でもそんな時に1人の救世主が…!
そう、Xの【UTAU】Q&A壁打ちアカウント
(@UTAUQA)
です…!
このアカウントは、Xでメンションまたは専用フォームにて質問を入力すると投稿され、それをみたUTAUプロの方々が答えを返してくれる という夢のようなアカウントです。
何度かお世話になりました…
そして助けを借りながら2人に歌わせて、それをもう一度DAWに戻すと…
めちゃくちゃズレてる。
タイミングズレるわ1部早くなったり遅くなったりするわと大変でした。
特にこの曲は2人の掛け合いが命と言っても過言では無いので、頑張って切り貼りしたり伸ばしたりして、どうにか形になりました。
ここだけで3,4日は取られたと思います。
こうして何とか魔境は過ぎ去り、作曲中に見つけて声をかけて許可を貰っていたふむじま様のイラストをお借りしてMVを作り曲と合わせて…

完   成 !

完成しました…
長いようで短かった1ヶ月…
自分としては良い曲に仕上がったな、と思いました。
ハプニングを乗り越え、ボカコレで一緒にデビューし、これからのスタート地点に立つこの1曲。
いつか振り返った時に、いい思い出になっていることを願っています。


1.「拝啓、歌姫へ」テーマカラー
「朱色」#ff2a00
テトとレイ、2人の色を混ぜ合わせました。


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