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MtG エクスプローラー 赤単調整記録('24/1※予選ウィークエンドは不参加)

■背景・前提

'24/1月度のmtgアリーナ予選ウィークエンド(フォーマット:エクスプローラー)に向けて赤単の調整を行った為、振り返りを兼ねて記録を残す。但し、最終的に今回は参加を断念したので、調整過程で見つかった課題を残す形とする。
また、今回の調整のベースとなった記事は下記参照。

尚、本時記事で使用したカード画像は全て下記から引用した。


■結果

●使用デッキ

赤単

デッキ
15 山 (ANA) 7
4 大歓楽の幻霊 (JOU) 94
4 火遊び (MID) 154
4 熊野と渇苛斬の対峙 (NEO) 152
4 稲妻の一撃 (M19) 152
4 ゴブリンの鎖回し (DAR) 129
3 朱地洞の族長、トーブラン (ELD) 147
4 暴れ回るフェロキドン (XLN) 154
3 砕骨の巨人 (ELD) 115
4 バグベアの居住地 (AFR) 254
4 ラムナプの遺跡 (AKR) 326
1 反逆のるつぼ、霜剣山 (NEO) 276
2 航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ (KLR) 133
3 勢団の銀行破り (NEO) 255
1 熱烈の神ハゾレト (AKR) 159

サイドボード
2 未認可霊柩車 (SNC) 246
3 乱動する渦 (ZNR) 156
1 熱烈の神ハゾレト (AKR) 159
1 勢団の銀行破り (NEO) 255
3 ナヒリの戦争術 (MOM) 155
3 ウラブラスクの溶鉱炉 (ONE) 153
2 燃えがら地獄 (ZNR) 136

●結果

・ラダー調整 13-6
 探検コンボ 3-0
 ラクドス 1-0
 青白コントロール 1-1
 イゼットフェニックス 4-1
 発見コンボ 1-1
 アブザンパルへリオン 0-1
 エニグマファイヤーズ 2-0
 その他 1-2

・予選プレイイン(BO3) 8-6(6回挑戦)
 探検コンボ 2-0
 ラクドス 0-2
 青白コントロール 2-1
 イゼットフェニックス 1-0
 発見コンボ 1-0
 アブザンパルへリオン 0-2
 ジャンド異形化 0-1
 WG天使 1-0
 ゴブリン(デスタッチ鎖回し) 1-0

■環境認識

エクスプローラー環境は基本的にはパイオニア環境を前提に、アリーナ未実装カードの影響を加味して醸成される。
あまり競技シーンを熱心に追いかけられていないのであくまで主観だが、トップメタが探検コンボとラクドスミッドレンジであることは大前提として、最低限の地力と人気がありメタゲーム上の立ち位置も悪く無い(と見える)青白コントロールとイゼットフェニックスがそれを追いかける形。その下は分布が分かれるが、メタの隙間を狙って発見コンボ・アブザンパルヘリオンのような各種コンボデッキと、ラクドスに有利と言う非常に稀な特性を持つエニグマファイヤーズがやや多い印象を受ける。
下記にエクスプローラー環境の認識と各デッキの特徴を簡単に記載する。

●探検コンボ

2.5枚のクリーチャーコンボ。
・コンボパーツが全てクリーチャーなのでサーチカードが充実しておりコンボ成立しやすい
・《集合した中隊》《戦列への復帰》により妨害を受けても盤面の再構成・コンボ再スタートが容易
・《集合した中隊》《召喚の調べ》によりインスタントスピードで仕掛けが可能

・サーチカードにより対策の対策へのアクセスやコンボ以外へのプラン変更などゲームプランが柔軟
が大きな強み。特に復帰力・柔軟性の高さが厄介で、ヘイトパーマネントや全体除去の一枚程度ではコンボが止まらない。
更に、クリーチャーコンボの特性として、コンボを決めにいかなくてもコンボをちらつかせながら適当な生物を展開して盤面形成できることも利点。特に受けに回るゲームプランを選択すると、ヘイトパーマネントを求めて厳しめのマリガンをした結果手がスカスカになって小粒クリーチャーに殴り切られる・コンボ警戒の単除去を構え続けた分行動回数が足りずに攻め切られる、等の展開に直面する。よって、基本的にはコンボを防ぐ手段を備えながら、盤面を掌握できるゲームプランが要求される。
但し、その圧倒的な強さから、全てのデッキから強烈にメタられている状況。その為、対策の対策として《スカイグレイブの亡霊》等の干渉カードや、《名もなき都市の歩哨》のようなフェアプランで強いカードの採用が増加傾向。

●ラクドスミッドレンジ

フェアデッキの王者。優秀なクロック、高効率かつ多彩な干渉手段、《鏡割りの寓話》に下支えされた安定性とゲームプランの柔軟性が強み。探検コンボも含めて環境のほとんどのデッキに不利が付かず安定した戦いができる。
デッキの強さ故、ミラーマッチの有効な戦略が無い事だけが難点。
最近の傾向としては、
・ミラーで有効な《銀行破り》が4枚採用
・《銀行破り》に触れる他、裏目の少ない2マナ除去として《苦々しい勝利》の採用枚数増加

・対探検コンボに《危難の道》《衰滅》のような全体除去と、《スカイクレイブの亡霊》で触られないヘイトパーマネントとして《揺れ招き》をサイドに数枚採用

が挙げられる。
探検コンボに対しては、ハンデスとインスタント除去でコンボを牽制した上で高いクロックをかけることができるので最低限の耐性があり、サイドカードもある程度選択肢を持てるので安定した戦いができる。

●青白コントロール

・ラクドスには不利だがラクドスに有利なデッキに対しては明確に有利
・デッキの方向性が他アーキタイプと全く異なるので対策には専用カードが要求されがち
・最低限のデッキパワーと人気があるので常に一定数存在する
と言う迷惑極まりない特性を持つデッキ(赤単も似たようなものなのであまり強くは言えないが…)。
相変わらず打ち消し呪文が弱いが白の妨害札を直近のセットで獲得し徐々に対応力が上がってきている。最近の傾向としては、
・《失せろ》獲得によりエンチャントとプレインズウォーカーへの耐性を獲得
・探検コンボ対策で《一時的封鎖》をメインに複数枚採用

・サイドプランとして、《金属の徒党の種子鮫》《威厳あるカラカル》(エクスプローラーには無いが)《オレスコスの王、ブリマーズ》等を採用
が挙げられる。

特に《一時的封鎖》が厄介で、軽く寄せたアグロや置物デッキ全般に対して強烈な逆風となっている。
対探検コンボについては、《一時的封鎖》で一見耐性を獲得したように見えるが、《スカイクレイブの亡霊》《機能不全ダニ》で簡単に対処される上、そもそも適当に出てくる小粒クリーチャーに対処を迫られるなど、明確な有利は付かない印象。

●イゼットフェニックス

元々人気のアーキタイプだが、アリーナに《宝船の巡航》が追加されたことでよりシェアを伸ばした。このデッキについてはあまり知見がないのでメタ上の立ち位置はわかっていないが、
・《弧光のフェニックス》と《宝船の巡航》で非常に粘り強く地力が高い

・《焦熱の衝動》《稲妻の斧》の1マナインスタント除去8枚体制で探検コンボに干渉できる

ことが好印象。
どこまで行っても墓地対策に弱いが、《帳簿裂き》に加えてサイドの《弾けるドレイク》《鏡割りの寓話》等でプラン取りが可能。

●発見コンボ

環境が探検コンボに向いて対策カードが手薄になっている隙に付け込みたいコンボデッキその1。このデッキもあまり知見がないので自信がないが、どうやらラクドスに対して強いと言う触れ込みらしい。探検コンボにも戦えそうではあるがコンボ成立ターンの関係で対処を迫られる側になりそうなこと、有利とされているラクドスにもそこまで劇的な相性差がなさそうなこと、から安定してトップメタ2アーキに勝率出せるのかは懐疑的。ワンショットコンボの常として青白コントロールとも相性が悪く、サイド後の《思考のひずみ》しか勝てるプランがない。

●アブザンパルヘリオン

環境が探検コンボに向いて対策カードが手薄になっている隙に付け込みたいコンボデッキその2。ただ、結局墓地対策そんなに減っていなさそうなことと、アマリアコンボに対するプランが最速パルヘリオン差し切りしかなさそうなのでこれも懐疑的。

●エニグマファイヤーズ

エンチャント主体でラクドスの干渉手段を避けやすく、かつ最終的に出てくる《偉大なる統一者、アトラクサ》もラクドスに強い、と言う要素で環境でほぼ唯一ラクドスに対して明確に有利を取れるアーキタイプ。ただし、ソーサリータイミングの中低速デッキなので青白コントロールのカモという側面を持つ。対探検コンボは《一時的封鎖》を4枚取ることで耐性をつけているが、やはり《スカイクレイブの亡霊》に直撃してしまうことや、出てくるフィニッシャーの上からコンボを決められてしまうことが不安点。但し、《揺れ招き》《機械の母、エリシュ・ノーン》へのアクセスが容易な事は加点要素。

●環境の要件定義

以上の環境認識から、デッキ構築する上での要件として下記を定義した。
要件①探検コンボのコンボに対してメインから十分干渉可能なこと
要件②探検コンボのコンボを止めている間に勝ち切るゲームプランが取れること
要件③ラクドスに対しては(有利な構成を取ること自体が難しいので)明確な不利が付かない構成を取ること
要件④探検コンボ対策に多く取られている《一時的封鎖》《危難の道》に直撃しない構成を取ること
要件⑤青白コントロールとイゼットフェニックスに対しては少なくともサイド後に有利が取れるプランを用意できること

探検コンボ/ラクドス/青白コントロール/イゼットフェニックス以外に対しては全て見切る事はできないので、上記要件を満足する構成を検討後に可能な範囲で対策する、若しくは切る判断をすることとした。

■構築の狙い

●前提・基本方針

冒頭の説明の通り、赤単を選択した。但し、これは趣味によるところが大きく、「赤単でもある程度勝ち切れるチャンスがあるんじゃないか?」と言う一定の希望的観測のもと使用した側面もある。
また、冒頭で参照した記事にも記載しているが、《暴れ回るフェロキドン》《ゴブリンの鎖回し》《朱地洞の族長、トーブラン》が肉質・ダメージレースにおいてラクドスのクリーチャー群と互角以上の性能を有しており、環境の中でも同マナ域のクロックとして単品性能が優れているという仮定に立脚した検討となっている。

一般的な赤単の形は、
(1)1マナクロックを大量投入し速さと頭数で攻めるタイプ
(2)《最深の力、オヘル・アショニル》とのシナジーを中心にバーン的な戦略を取るタイプ
があるが、(1)は《一時的封鎖》に直撃してしまうこと、(2)は《最深の力、オヘル・アショニル》がいない時に単品で弱いカードが多く、肝心の《最深の力、オヘル・アショニル》も《朱地洞の族長、トーブラン》で良く、使う意味を見出せなかった。((1)のタイプについては《巨怪の怒り》と言う速攻戦術で超強力なカードを強く使えると言う明確な利点もあり、デッキの強さとしては可能性を感じる。)

前提として《暴れ回るフェロキドン》《ゴブリンの鎖回し》《朱地洞の族長、トーブラン》を活かす構築である必要がある為、ライフにプレッシャーを掛けつつ盤面のクリーチャーで勝負するアグロミッドレンジの構成を取り、メインボードの構造としては、
・2〜3ターン目に確実・マナカーブ通りに展開してクロックを掛ける
→2マナ以下の能動アクション12枚以上
→3マナの能動アクション10〜12枚
→マナカーブの頂点は4マナ域1スロット以下
→土地の枚数は24〜25、確定タップインは1枚以下、赤マナが出る土地は最少24枚
・極力ライフにプレッシャーをかける方向性を意識したカード採択
→除去は本体に入る火力を優先
→クロックは戦闘以外でダメージを与えられるか、戦闘で優位に立てる能力(先制攻撃・速攻・威迫 等)を優先
を目安とした。これらに加えて前項の各要件と、個別の仮想的に対するゲームプランによりカード採択を行った。以下に各カードの採択の狙いと役割を簡単に説明する。

●2マナ以下の能動アクション

ライフを詰める展開を確実にする為必ず初手に一枚引けるよう13枚採用。
赤単としてはやや少ないが、要件④を満足する為に出来るだけ3マナ以上の能動アクションと1:1くらいの比率で引きたいと言う狙いもある。
また、2ターン目はラクドスが《踏みつけ》をテンポ良く撃てるターンなので、要件③を意識してサイドボード後の入れ替えも横目に見つつ採否と枚数を決める。

4 《熊野と渇苛斬の対峙》/《熊野の食刻》
唯一の1マナ能動アクション。他の1マナ域のクリーチャーが枠の兼ね合いと個別の役割を持てずに採用から漏れたのに対して、このカードは各章毎に仕事がある。
1章:戦闘以外のダメージ源が多数採用されている為、最終的にこの1点を込みでライフを詰め切れることが多い。また、プレインズウォーカーにもダメージが入る為、-2から入った《放浪皇》を第二メインで落とす動きは対青白コントロールで勝負を分ける働きをする。また、《朱地洞の族長、トーブラン》がいると3点に跳ねるので勝負の決め手になり得る。
2章:適当な生物にカウンターを乗せても打点に貢献するが、特に戦闘するにはサイズが心許なく《踏みつけ》の的にもなりやすい《大歓楽の幻霊》を強化する動きが強力。但し、2マナ域のクリーチャーが6枚しか入っていない為、この点はあまり活かしきれていない。

3章:単に軽く出てくるクロックと言うだけでなく、常在型能力により探検コンボの《戦列への復帰》を妨害できる。睨み合いになりやすい探検コンボにおいてこの差は大きく、《熊野の食刻》が有ると無いとでは取れる戦略が変わってくる。但し、対ラクドスは《踏みつけ》の的になりタフネス3で止まって戦闘に貢献しない為サイドアウト候補。対ラクドス以外は常に初手に欲しいので4枚採用。

4《大歓楽の幻霊》
戦闘以外のダメージの稼ぎ頭。すぐに対処されてもほとんどの場合2点ダメージを入れてくれるので裏目が少なく、定着して4〜6点稼げるとバーンプランが現実的になる。特にイゼットフェニックスのような盤面に干渉しないアクションを連打するデッキに有効。ゲーム終盤に《大歓楽の幻霊》《暴れ回るフェロキドン》が複数枚並ぶとライフを盾にソフトロック状態に持ち込めることもある。対ラクドスは《熊野と渇苛斬の対峙》と同じ理由でイマイチだが、それ以外のほとんど全てのマッチアップで強い。当然《朱地洞の族長、トーブラン》と相性が良い。
本体サイズが戦闘には心許ないのと、複数引くと自分のライフも苦しいことが弱みだが、ほとんどの相手に2ターン目のベストアクションになる為4枚採用。

2《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》
2マナ以下の能動アクション枠その③。クロックとしての性能が十分ある上で《踏みつけ》に当たらない貴重な2マナクリーチャー。単純に3点クロックと言うだけでなく本体が先制攻撃・威迫を持っている為火力のバックアップをチラつかせるだけで相当ブロックがしにくい。出てくるトークンはタフネス3のブロッカーで止まるが、《ゴブリンの鎖回し》や他の火力と合わせることでブロックに強烈な裏目を突きつけることができる。また、トークンも伝説なので殴ってから《反逆のるつぼ、霜剣山》を安く魂力することができる。頭数が増えるので《朱地洞の族長、トーブラン》の恩恵をお得に受けられる。《暴れ回るフェロキドン》とは若干相性悪いものの共存できるレベル。伝説被りが痛いので枚数は2枚。

3《勢団の銀行破り》
2マナ以下の能動アクション枠その④。環境の2マナ以下生物のスペックが軒並み低く、またこれ以上タフネス2以下のクリーチャーを入れるとどうやってもラクドスに《踏みつけ》を強く使われてしまう為、デッキの方向性には若干噛み合わないものの消去法で採用。デッキ内で唯一《朱地洞の族長、トーブラン》とシナジーしない、3マナ域のクリーチャーでしか搭乗できないので3ターン目火力を打つ展開で打点にならないなど、噛み合わない展開もあるが、単品性能が高くトータルでは強く運用できる。2ターン目の除去を透かしながら4点クロックになり最悪アドバンテージも取れることの価値は高い。但し、《密輸人の回転翼機》が使える環境であれば、打点になりやすさ、攻めを継続する能力、展開しながら手を整えられる性質がデッキの方向性にかみ合う為そちらを優先する。重ね引きするとクロックにならないのでフル採用は避けて3枚。

●3マナ以上の能動アクション

ここまでで何度か述べているように、この構成の主力でありバリューゾーン。ラクドスの同マナ域のクリーチャーとぶつかり合って当たり負けない(要件③)ことを念頭に採否を検討。また、要件④の為に2マナ以下の能動アクションとのバランスを意識。

4《暴れ回るフェロキドン》
エースアタッカーその①。3/3/3威迫はダメージレースする上でブロッカーで止めることが難しく、除去されない展開では強制的にダメージレースに引き摺り込むことができる。ライフゲイン防止能力は赤単が苦手なカードや戦略に正面から刺さるので、不利マッチアップやキツい絆魂クリーチャーが定着する展開で勝ち筋を拓ける唯一無二の存在。盤面が止まっても直接ダメージにより展開に制限をかけられ、《大歓楽の幻霊》と共にヘイトベア的な振る舞いも出来る。《朱地洞の族長、トーブラン》とのシナジーも強烈。トップメタの探検コンボのメタカードとして強い(要件①)ことは言うまでのもなく加点要素だが、そうでなくてもメインボードでアタッカーを張れる性能がある。文句なしの4枚採用。

4《ゴブリンの鎖回し》
エースアタッカーその②。3/3/3先制攻撃は火力のバックアップ込みでブロッカーで止めることはほぼ不可能、《暴れ回るフェロキドン》と合わせてブロッカーで盤面を抑えるプランを否定する。特にラクドスの《砕骨の巨人》《墓地の侵入者》を一方的に取れることがセールスポイント。基本は攻めるプランを取るがブロッカーとしても硬い。
ETBの1点バラ撒きはプレイヤーに入る時点で最低限の強さがあるが、上振れするタイミングも多い。例えば、上位メタのデッキに対して、下記のような状況が頻発する上、赤単側のプレイに全く裏目が無い。
・対ラクドス:タフネス3ブロッカーで止まって価値が無い《熊野の食刻》《大歓楽の幻霊》でアタックできる→通ればダメージ稼げる、ブロックされても嬉しい1対1交換
・対探検コンボ:特に前準備せずに、コンボパーツである《月皇の古参兵》《裕福な亭主》をまとめて吹き飛ばす(要件②)

・対青白コントロール:-2から入った《放浪皇》を第二メインで処理する
《朱地洞の族長、トーブラン》との相性は最高。余裕の4枚採用。

3《砕骨の巨人》/《踏みつけ》
追加の3マナ生物。単純に3マナのクリーチャーというだけなら他にも《鍛冶で鍛えられしアナックス》《熱心な略奪者、ブリーチェス》等の候補があるが、《踏みつけ》込みの総合力・枠の関係で最も優れる。除去に2点ペイを強制する能力もライフを押しつつ4/3の処理を迫る展開では非常に有効に作用する。
《踏みつけ》は探検コンボの牽制(要件①)になるほか、《税血の収穫者》《鏡割りの寓話》トークンをテンポよく処理できるなど、痒いところに手が届く。また、後述本体火力2枠と合わせて、重ね引いたときに最後の4~7点を直接火力で詰めに行くことも現実的なプランとして狙うことができる。
《朱地洞の族長、トーブラン》とは言うまでもなく好相性。複数引いても良いが《暴れ回るフェロキドン》《ゴブリンの鎖回し》との競合関係なので3枚。

3《朱地洞の族長、トーブラン》
デッキの中心。《勢団の銀行破り》以外の全てのパーツと強力なシナジーを形成する。重く除去耐性もないが、定着すれば単品でも機能する各パーツがさらにブーストを受け、不利相性や負け場を逆転して一瞬で勝負を決められる。全てのマッチアップで引き込みたいが重ね引きした時の処理が不可能なので3枚採用。

1《熱烈の神ハゾレト》
除去で盤面を捌いてくる相手に対して特に強力なクロック。ラクドスとイゼットフェニックスに強く、できれば75枚に1枚は取りたい。今回は対ラクドスを強く意識してメインに1枚+サイドに1枚採用。但し、ラクドス側の肉質も相当に強いため、定着すれば勝てる、というレベルではない。
一般的な赤単に比べて重い構成なので手札を吐くのに時間がかかり、最速で殴りに行けることは稀。
起動型能力も最後の数点を詰め切るのに有用、《朱地洞の族長、トーブラン》とも噛み合う。

●受動アクション

ライフを詰める基本方針と、要件①に対応するため、インスタントの本体火力を2スロット確保した。無論《朱地洞の族長、トーブラン》と相性が良い。

4《火遊び》
2点火力は当たる対象が限られるが、テンポを取れる除去・対コンボに構え続ける為、1マナの本体火力は1スロット4枚分フルに必要と判断。探検コンボをはじめ、ラクドスの《税血の収穫者》《鏡割りの寓話》、《放浪皇》のトークン 等々案外当て所は多く、他の本体火力と同様、最終的には本体に直接投げ込めるので、余程重ね引かない限りは腐ることもない。

4《稲妻の一撃》
ラクドスの3マナ域や《野茂み歩き》、《大牙勢団の総長、脂牙》等、3点が求められるシチュエーションは多いので、追加の《ショック》ではなく《稲妻の一撃》を優先。除去として使うにはややテンポが悪いが、本体バーンプランに大きく貢献するので少なくともメインは他の火力・除去よりも優先。

●土地

確実に3マナまで伸ばす為、24枚採用。《大歓楽の幻霊》《ゴブリンの鎖回し》を確実にプレイするために赤が出る土地のみとした。ドロー操作が無いデッキのため、本当は25枚でもいいくらいだが、マナフラも怖いので24とした。25にする場合は《変わり谷》あたりを追加したい。

4《バグベアの居住地》
ラクドスのバリューランドに対抗するためミシュラランドはフル採用。アドバンテージの獲得が難しいデッキなのでリソースが枯れた後のダメージを土地から出せる意味は大きい。赤であること、トークンで頭数が増えるので、t4《朱地洞の族長、トーブラン》プレイ、t5《バグベアの居住地》起動 が通るだけで勝負が決まる。

4《ラムナプの遺跡》
単純なダメージ効率は《バグベアの居住地》に劣るが、戦闘を介さずダメージを入れられるので盤面が止まっていたり除去が浮いている展開で有用。手札に溜まった本体火力と合わせて最後の4〜7点を削る展開は頻発するので終盤は起動ターンを意識してプレイする。除去や《廃墟の地》を構えてくる青白コントロール相手は特に《バグベアの居住地》よりも信頼度が高い。
《大歓楽の幻霊》と重ね引きすると自分のライフが一瞬で溶けることだけ難点。

1《反逆のるつぼ、霜剣山》
他の2種のバリューランドと違いゲームプランに組み込めるほどのパワーは無いが、1枚なら入れ得の為採用。インスタントタイミングでの仕掛けになるので、対青白コントロールの《至高の評決》の後の相手ターンに展開→返しにミシュラランドと混みでアタック→適当なタイミングで本体火力と《ラムナプの遺跡》を投げつける、という運用が一番強い。

15《山》
バリューランドは十分とれているので、あとは変な土地を入れずに大人しく基本土地を入れるのが吉。赤単は《山》をたくさん取れるのでイラストに拘る価値が高い。個人的なお気に入りはウルザズ・サーガかアンヒンジド。

John Avonが好き。能力欄にテキストが書いてあるのも好き。

●サイドボード

サイドボードは結局何を厚く見て何を切るか、に尽き、各マッチアップでのゲームプラン次第となる為、あくまで今回記事のタイミングでの選択となる。

3《乱動する渦》
サイドイン:探検コンボ/青白コントロール/発見コンボ/エニグマファイヤーズ/その他ライフゲインシステムを持つデッキ
サイドインする相手によって微妙に期待する役割が異なる。
対探検コンボ・ライフゲインシステムを持つデッキ:追加のライフゲイン防止手段
対青白コントロール:《至高の評決》に引っかからない非クリーチャーダメージクロック(要件⑤)(但し《一時的封鎖》《失せろ》に当たるので過信は禁物)

対発見コンボ・エニグマファイヤーズ:発見、《創案の火》の0マナキャスト対策

特に発見コンボと《創案の火》は他に有効なサイドカードが無い。またライフゲインデッキにも非常に強く刺さりサイドインするマッチアップも多いことから多めに3枚採用。
いずれのマッチアップにおいても、《朱地洞の族長、トーブラン》が定着すると一気にクロックが跳ね上がる。

2《燃えがら地獄》
サイドイン:探検コンボ
追加の全体スイーパー。インスタントで取り回しがよく、盤面の掌握がかなり楽になる(要件①②)。《ゴブリンの鎖回し》と違い2点のモードがあるので《アマリア・べナヴィデス・アギーレ》《復活の声》《金のガチョウ》もまとめて流せる。

《大歓楽の幻霊》《熊野の食刻》が巻き込まれるが、基本的にはタフネス3以上のカードの方が多く相手の方が被害が多いこと、必要ならば1点モードを選択すればいいことからあまり気にならない。1枚引ければ十分なので2枚採用。間違いなく効果覿面な良いカードではあるが、もともと有利なマッチアップなので過剰サイドだったかもしれない。

1《熱烈の神ハゾレト》
サイドイン:ラクドス/イゼットフェニックス
カードの特性はメインボードの項参照。特にラクドスに明確に有効な札としてサイドボード後に追加採用(要件③)。しかし、サイド後はさらにデッキが重くなること、被りのリスクもあるので1枚でよかったかもしれない。
イゼットフェニックスは基本的にこのカードに触れないので一枚で勝ちうるカード。追加の勝ち手段としてはかなり有効(要件⑤)。

1《勢団の銀行破り》
サイドイン:ラクドス/青白コントロール/その他除去が多いデッキ
メインに追加して4枚目の採用。対ラクドスで《踏みつけ》が当たる《大歓楽の幻霊》《熊野と渇苛斬の対峙》を抜き切りたいことから、代わりに入れる枠の一つとして、低マナ域のアクションを埋める目的で採用(要件③)。対青白コントロールに対してはクロックにもアドバンテージ源にもなりながら《至高の評決》を避けられるクロックとして有用(要件⑤)だが、《一時的封鎖》には引っかかるので過信はできない。
イゼットフェニックスにも有効なカードではあるが、《兄弟仲の終焉》に引っかかるので他の枠や相手のサイド枠と相談。

3《ナヒリの戦争術》
サイドイン:ラクドス(要件③)/青白コントロール(要件④)/イゼットフェニックス(要件⑤)/エニグマファイヤーズ/他メインボードの火力で捌けず、かつ致命的な脅威を採用しているデッキ
サイドボードで一番難しい枠。枠の節約のために複数のデッキに入る最大公約数としてこのカードを採択したが、裏目も存在する。
想定する除去先は、
ラクドス:《黙示録、シェオルドレッド》他タフネス3~5のクリーチャー
 →他のサイド候補:《アクロス戦争》《魔女跡追いの激情》
青白コントロール:《ドミナリアの英雄、テフェリー》《金属の徒党の種子鮫》《威厳あるカラカル》《加護をもたらす戦乙女》等
 →他のサイド候補:《丸焼き》《石術の連射》
イゼットフェニックス:《帳簿裂き》《弾けるドレイク》
 →他のサイド候補:《石術の連射》《引き裂く流弾》
エニグマファイヤーズ:《帰還した王、ケンリス》

今回の場合、枠の節約のためイゼットフェニックス対策に一般的に取られている《引き裂く流弾》を採用せず《ナヒリの戦争術》にまとめている。対イゼットフェニックスに対してはそれでも大きな問題が無いが、アブザンパルへリオンの《大牙勢団の総長、脂牙》への対策が明確に下がってしまっている。

3《ウラブラスクの溶鉱炉》
サイドイン:青白コントロール/その他クロックの追加・入れ替えが必要なマッチアップ
《一時的封鎖》《失せろ》《放浪皇》《至高の評決》に引っかからない信頼性の高い非クリーチャークロック(要件④⑤)。従来《勝負服纏い、チャンドラ》だった枠だが、《失せろ》採用により信頼性が下がってしまたっため入れ替え。カウンターされなければ1枚で勝ち切れる。

追加のクロックの枠なので、他のマッチアップでも弱いクロックを入れ替えるためにサイドインすることは可能。ラクドスやイゼットフェニックスにも入れうるが、《コラガンの命令》《兄弟仲の終焉》《削剥》等で触られるため信頼性はそこまで高くなく、他に枠が取れるのであればそちらを優先すべき。

青白コントロールはこれ以外のクロックは対処できてしまうため、必ず1枚引きたく3枚採用。

2《未認可霊柩車》
サイドイン:イゼットフェニックス(要件⑤)/アブザンパルへリオン/その他墓地を多く利用するデッキ
定番墓地対策、継続的に墓地掃除をするタイプのカードの中では最も優れる。枠が余ればもう一枚、重ね引き時の弱さや1ターンで一気に墓地が肥やされるケースに対応できる《魂標ランタン》を採用したい。発見コンボの《奔流の機械巨人》や探検コンボの《戦列への復帰》のような、"メインではないけど墓地利用もある"程度の相手にはこちらのメインプランを押し付けたほうが速いのでサイドインしない。

基本的には《未認可霊柩車》一枚置けていれば墓地対策は十分だが、特定のカードではなく墓地の枚数が重要なケース(《宝船の巡航》等)では間に合わないこともある。

■マッチアップごとのゲームプラン・雑感

●探検コンボ

<相性>Match→有利/Main→有利/Side→有利
<サイドイン/アウト>
・IN:3《乱動する渦》/2《燃えがら地獄》
・OUT:3《大歓楽の幻霊》/1《勢団の銀行破り》/1《熱烈の神ハゾレト》
<ゲームプラン・雑感>
・デッキ構成上、軽い火力で要所だけ抑えながらサイズ差で盤面を押すだけで十分に戦えるが、
 《暴れ回るフェロキドン》でデッキのシステムを全否定
 《ゴブリンの鎖回し》で強烈なクロックを展開しながらシステムを破壊
 《熊野の食刻》で《戦列への復帰》ルートを封殺
という上振れ要素が大量に入っている。
・《集合した中隊》《戦列への復帰》による物量押しに対しても、1/1~2/2が主体なのであまり問題にならない。
・《朱地洞の族長、トーブラン》が定着すると盤面・ライフ両方を一瞬で掌握できるので、攻めにくい状況になら焦らずコンボだけ牽制しながら待っていても良い。
・但し、《スカイクレイブの亡霊》により一回は《暴れ回るフェロキドン》《朱地洞の族長、トーブラン》に触ってくるので、タップアウトの隙に除去→コンボを決められないようにしておく必要がある。普通にやれば負けないので、勝負を焦らず負け筋を潰すことを優先する。
・サイドボード後も基本的に変わらないが、《名もなき都市の歩哨》のようなシンプルにサイズの大きいクリーチャーを連打されると盤面の優勢が取れず苦しい。
・《燃えがら地獄》は非常に優れたサイドカードだが、上記の通り無くても有利なので、別のマッチアップの枠を割くべきだった。
・《大歓楽の幻霊》は弱くは無いが、展開によっては自分の行動に制約がかかるので注意。サイド後残してもいいが、リスクを取る意味もないのでアウトすることが多い。

●ラクドス

<相性>Match→不利/Main→不利/Side→五分
<サイドイン/アウト>
・IN:1《熱烈の神ハゾレト》/1《勢団の銀行破り》/3《ナヒリの戦争術》/3《ウラブラスクの溶鉱炉》
・OUT:4《熊野と渇苛斬の対峙》/4《大歓楽の幻霊》
<ゲームプラン・雑感>
・《熊野と渇苛斬の対峙》《大歓楽の幻霊》が《踏みつけ》に直撃する、ブロッカーを超えられず打点に貢献しない、等とにかく仕事をせず、引けば引くほど腐って負ける。引いてしまったらできるだけ損をしない形で相手の除去やクリーチャーと交換できるようプレイを工夫するしかない。
・3~4マナ域のクリーチャーは事前の想定通り互角以上の活躍をしてくれるので、除去とバランスよく引ければ勝負になる。
・こちらは引きの噛み合いが求められるのに対して、ラクドス側は《鏡割りの寓話》で手を整えてくるので、その部分の安定性の差がどうしても埋められない。
・サイド後は弱い部分を抜くことで大幅に相性が改善する…が、2枠8枚分のサイド枠を用意するのが難しい。特に1~2マナでラクドスに有効なカードが少ないのでマナカーブが歪になる。《ウラブラスクの溶鉱炉》も悪くはないが積極的に取りたいほどでもない。
・相手の対アグロサイドプラン次第では優位性あり。特に《危難の道》や《碑出告が全てを貪る》を厚めにとっている場合はこの構成に対しては腐りやすい。

・《苦々しい勝利》の数が増えているのは追い風。3点ペイモードで撃つことのリスクが大きすぎるので苦しい選択を迫ることができる。

色々書いたが、結局《熊野と渇苛斬の対峙》/《大歓楽の幻霊》の枠の弱さと《鏡割りの寓話》分、構造上不利と言わざるを得ない。《密輸人の回転翼機》が使えれば多少はマシになるとはお思うが、結局ラクドス側のプランとプレイ精度次第なので、《鏡割りの寓話》が禁止でもされない限りは相性差の根本的な解消は難しいと思われる。

●青白コントロール

<相性>Match→有利/Main→やや有利/Side→有利
<サイドイン/アウト>
・IN:1《乱動する渦》/1《勢団の銀行破り》/3《ナヒリの戦争術》/3《ウラブラスクの溶鉱炉》
・OUT:4《火遊び》/4《稲妻の一撃》
<ゲームプラン・雑感>
・「プレイするカードとタイミングを誘導してカードを強く使わせない」「常に裏目を作り噛み合いを求める」ことを大方針にプレイする。
対応力が非常に高いのでハードな試合にはなるが、赤単の攻め手も多彩なのでプレイ順を工夫することで揺さぶりをかけることができる。(それでも全部持たれていることはあるが、それは仕方がない。)
・3マナのクリーチャーが多いため《一時的封鎖》で詰む展開は少ない。できるだけ《一時的封鎖》が1対1交換になるように展開する。
・《至高の評決》を撃たれる展開に対しては、相手エンドに浮いた火力を複数打ち込み→返しのターンで《勢団の銀行破り》《バグベアの居住地》アタック→最後の数点は《ラムナプの遺跡》《ゴブリンの鎖回し》ETB等で適当に詰める という展開が再現性高く成立する。
・《放浪皇》は-2させてから《熊野と渇苛斬の対峙》《ゴブリンの鎖回し》で落とすことを意識する(かなりの高頻度でこの状況が起こる)。
・《廃墟の地》がフル採用されている為、《バグベアの居住地》は信頼性が低くゲームプランに組み込みにくい。《吸収》《ドビンの拒否権》構えなきゃいけないのに何でこの土地構成が許容できるのかはわからない…。

・サイド後は撃ち所が少ない本体火力を抜いて、全体除去に巻き込まれない非クリーチャーダメージソースを入れる。但し、エンドに本体に投げる行動も弱くはないし撃ち所も0ではないので、サイドの枠が取れなければ《稲妻の一撃》2~3枚残しても良い。
・青白側の勝ち手段が《ドミナリアの英雄、テフェリー》とサイドプランの《威厳あるカラカル》《金属の徒党の種子鮫》等なので、そこを潰せる《ナヒリの戦争術》を入れる。特に《威厳あるカラカル》等の対アグロ特化枠は、「出せば勝ち」の感覚でリスク度外視でプレイしてくることが多いので、ここさえ捌いてしまえば概ねそのまま勝つ。少なくとも《ドミナリアの英雄、テフェリー》には当たるので、2枚は入れても絶対に腐らない。
・《ウラブラスクの溶鉱炉》は対青白ベストサイドカード。基本的にはカウンターと《ドミナリアの英雄、テフェリー》の-3でしか対処できないが、-3は使わせた時点でほぼ勝ちなのでカウンターが当たりにくいタイミングで通しに行く(早く出せるに越したことはないが、最速で出さなくても十分強い)。
・相手の対処札に全部付き合うのでゲーム展開は毎回ハードなのだが、一回のやり取りで少しずつ得なトレードをするので相性差はかなり良い印象。

●イゼットフェニックス

<相性>Match→有利/Main→不利/Side→有利
<サイドイン/アウト>
・IN:2《未認可霊柩車》/3《ナヒリの戦争術》/3《ウラブラスクの溶鉱炉》/1《熱烈の神ハゾレト》
・OUT:4《火遊び》/4《暴れ回るフェロキドン》/1《勢団の銀行破り》
<ゲームプラン・雑感>
・《焦熱の衝動》《稲妻の斧》でテンポ良く主力クリーチャーを対処され、その間に《帳簿裂き》が成長したり《弧光のフェニックス》が並んで負ける。
・ドロースペルによって上述の展開が安定しするのでメインボードは不利。墓地にも触れない為《宝船の巡航》も複数回撃たれる。
・《大歓楽の幻霊》は有効なカードだが、基本的にはドローから火力を探されてすぐに処理される。
・《朱地洞の族長、トーブラン》は《稲妻の斧》でしか対処できないので、テンポ損覚悟で《大歓楽の幻霊》やその他3マナクリーチャーを囮に火力を釣り出して定着を狙う。
・《熱烈の神ハゾレト》は対処されない優秀なクロックなので、初手にある場合は火力を適当に撃ってでも早出しを目指す。
・サイド後も基本的には同じだが、《未認可霊柩車》で墓地を睨みつつ《帳簿裂き》《弾けるドレイク》を《ナヒリの戦争術》で捌けるようになるので、テンポ取られている間に空から殴り切られるパターンは減らせる。
・1マナで対処される3マナのクリーチャーはどれもサイドアウト候補だが、即除去された時に一点もダメージにならない《暴れ回るフェロキドン》が一番弱い。《ゴブリンの鎖回し》も弱いので、他にサイドイン候補があれば抜く。
・2点火力は当たる先が少なく、《砕骨の巨人》も残るので《火遊び》もサイドアウト。《稲妻の一撃》は《帳簿裂き》に当てる役割があるので全残し。
・《ウラブラスクの溶鉱炉》は1マナ火力には当たらないが《削剥》《兄弟仲の終焉》で落ちるので過信は禁物。特に、《兄弟仲の終焉》で《未認可霊柩車》《勢団の銀行破り》とまとめて流される展開は致命的なので可能であれば同時プレイを避ける。
・《勢団の銀行破り》は単独では3点で落ちない優秀なクロックだが、《暴れ回るフェロキドン》が抜けて乗り手が減ること、《未認可霊柩車》や《ウラブラスクの溶鉱炉》が入るので《兄弟仲の終焉》が刺さりやすくなること から枚数を減らす。

●発見コンボ

<相性> Match→五分〜やや有利/Main→五分/Side→五分〜やや有利
<サイドイン/アウト>
・IN:3《乱動する渦》
・OUT:1《勢団の銀行破り》/1《ゴブリンの鎖回し》/1《熱烈の神ハゾレト》
<ゲームプラン・雑感>
・基本的には展開しながらインスタント火力で最速コンボだけ牽制して差し切りを狙う。
・但し、一般的な赤単よりトップスピードは低いので、噛み合い次第では《嘶くカルノサウルス》が間に合って負ける。相性は五分〜やや有利と書いたが、《嘶くカルノサウルス》が引かれるかどうかで大きく変わる。
・ある程度ライフを詰めておければ、《暴れ回るフェロキドン》設置状態で《嘶くカルノサウルス》からコンボスタート→《クイントリウス・カンド》だけ火力で処理と言う手順で、捲れ次第ではそのターン中の負けを防ぎ《嘶くカルノサウルス》が出た分だけダメージを稼ぐことができる。どうやってもコンボが間に合いそうな時は《暴れ回るフェロキドン》を定着させて火力を構える展開を検討する。《朱地洞の族長、トーブラン》が出ている状態ならより成功率が上がる。
・サイド後は《乱動する渦》がヘイトパーマネントとして機能するが、《力戦の束縛》で処理されたりマナ加速から《嘶くカルノサウルス》他大型クリーチャーを展開されると負けうるので、やはり基本は最速殴りきりを目指す。

●アブザンパルヘリオン

<相性> Match→不利/Main→不利/Side→不利
<サイドイン/アウト>
・IN:2《未認可霊柩車》
・OUT:1《火遊び》/1《熱烈の神ハゾレト》
<ゲームプラン・雑感>
・赤単側のキルターンが遅いので、最速でなくてもコンボが間に合ってしまう。
・コンボへの干渉手段も《稲妻の一撃》しかなく、構え続けると《エシカの戦車》《領事の旗艦、スカイソブリン》が普通に出てきてしまう。どちらの機体も盤面を止めてしまう上対処が難しい。
→基本的にコンボに対応するプランは作れない/コンボ以外でも不利な要素が多いので、相手の展開が悪いことを願いながら最速でライフを狙うしかない。つまりド不利。
・サイド後、《未認可霊柩車》が間に合えばコンボのルートは潰せるが、結局《エシカの戦車》《領事の旗艦、スカイソブリン》がキツいのでスピード勝負が必要。

・コンボ対策も《未認可霊柩車》が2枚しかないのでそもそも引けない。《未認可霊柩車》だけで勝てるわけでは無いのでマリガンして探しに行くこともできない(《引き裂く流弾》枠を《ナヒリの戦争術》にしている弊害)。→コンボ対策しても不利かつシェアも高くないので、捨てマッチアップにしてしまうのも手。但しプレイインで2回当たって2回負ける程度には存在するので悩みどころ…。
・追加で対策を取るとしたら、探検コンボにも刺さり、同じくガン不利な《異形化コンボ》対策にもなる《風化したルーン石》か、イゼットフェニックスにもサイドインできる追加の《未認可霊柩車》または《魂標ランタン》になる。

《引き裂く流弾》は現状ほぼ専用枠になってしまう為不可(《黙示録、シェオルドレッド》《ドミナリアの英雄、テフェリー》に当たる除去はどちらにせよ必須で、《弾けるドレイク》対策はそれらと共用できる為)。

●エニグマファイヤーズ

<相性> Match→五分~やや不利/Main→五分~やや不利/Side→五分~やや不利
<サイドイン/アウト>
・IN:3《乱動する渦》/3《ナヒリの戦争術》
・OUT:4《火遊び》/1《勢団の銀行破り》/1《熱烈の神ハゾレト》
<ゲームプラン・雑感>
・相手の動きに対処する手段が無いので、相手の回り次第。《帰還した王、ケンリス》《偉大なる統一者、アトラクサ》、サイドからたまに出てくる《黙示録、シェオルドレッド》がキツいが、それまでの動きは基本的にはゆっくりなので、そこまでに詰め切れるかどうかの勝負になる。

・特に《偉大なる統一者、アトラクサ》は出てしまったら直接威迫・先制攻撃・直接火力を駆使して詰め切るしかない。《朱地洞の族長、トーブラン》を出せていれば結構現実的。ただ、出せるルートは《力戦の束縛》からしかないのである程度の割り切りは必要。
・《帰還した王、ケンリス》は《奇怪な具現》経由でほぼ100%出てきて、ターンが返ってマナがオープンになるとライフを安全圏まで押し戻されるので、自ターンでライフを差し切るか、対処できるように《ナヒリの戦争術》を投入する。再現性が高い展開なので《ナヒリの戦争術》は腐るのを恐れずフル投入する。
・序盤の干渉手段を《一時的封鎖》に依存しているため基本的には対青白コントロールと同じくなるべく多対一交換されないように立ち回る。《力戦の束縛》《踏みつけ》は避けるのが難しいので割り切る。
・《稲妻の一撃》は《帰還した王、ケンリス》《偉大なる統一者、アトラクサ》《黙示録、シェオルドレッド》にこそ当たらないが、他のクリーチャー(《鏡割りの寓話》《砕骨の巨人》《狼の友、トルシミール》)には当たるので全て残す。最終的にライフを詰めに行く展開にも有用なので腐りにくい。《朱地洞の族長、トーブラン》が出せていれば《帰還した王、ケンリス》《黙示録、シェオルドレッド》にも当たるのがポイント。

・《乱動する渦》は《創案の火》の0マナキャストに裏目を作り動きを縛る役目。《一時的封鎖》に巻き込まれない為できるだけ《創案の火》の設置ターン直前にプレイする。ライフゲイン防止効果はおまけだが、《帰還した王、ケンリス》《偉大なる統一者、アトラクサ》《黙示録、シェオルドレッド》《狼の友、トルシミール》による逃げ切りを防止し1ターン稼ぐことができる。
→相手側の展開には依存するものの、干渉手段も限定的で、脅威が出てくるターンに《朱地洞の族長、トーブラン》が間に合うこともあってそこまで苦手意識はない。

■総評

調整してみた結果、上位メタに対してもそれなりに戦える一門のデッキにはなたと思ったものの、ラクドスに不利なデッキでは勝ちきれないと判断した。対ラクドスは構造的な不利があるのでちょっとやそっとでは有利にはならず、色々考えるよりも《鏡割りの寓話》が禁止になるのを待つのが速いような気がする。
振り返ったうえで現時点でリスト再考するなら下記のようになるかと思う。

《密輸人の回転翼機》がアリーナに実装されるそうなので、もうひと段階アップデートできそうで、しばらくは使用継続したい。まずは、下記のようなリストになるかと考えている。

結果出したわけでは無いけど、色々考えたのでアウトプットしてみました。リアクションとかもらえたら喜びます。

以上。


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