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何を買うか、無意識にあやつられていますよ。今どきのマーケティング技術をご紹介

以前、「食べ物で、だまされていませんか?」という記事を書いたのですが

今回は、「買い物も、あやつられていますよ」という本のご紹介です。


この先に行きつくのは、日本では「ムーンショット」世界では「グレートリセット」

この考え方、私には理解不能。「人間は、生き物としての存在を否定するのか?」と思います。けれども、金儲けにはうってつけの手段です。

効率よく金儲けするためには、デジタル化した個人情報を、たくさん集める必要があるんです。だから、ネットがカンタン便利、お得になっていくんですよ。

この本を読めば、脳の仕組みを使って、情報をあやつるしくみのすごさ、ひどさが分かります。では、その内容をちょっとご紹介しましょう。


レストランでは、ストーリーを味わっている

まず、レストランでの食事。ドレスコードがあって、洗練されたサービスを受けると、それだけで「うまいもん、食ってるぜ!」という気分になります。

たとえ、それがペットフードでも。


ドッグフードも、ごちそうに⁉

これは、2009年に実際行われた実験の結果。この時、使われたのはドッグフード。一般人が実験に参加しました。5皿のうち、1皿がドッグフードと分かっているのに、どれがドッグフードか、だれも当てられなかったそうです。


プロ相手でも、同じ結果

白ワインを赤ワイン色にした実験もありますよ。ボルドー大学で、ソムリエを対象に行われたこの実験。両方とも白ワインなのに、

ところが、二種類のワインはまったく違う味として知覚され、さらにこの「赤ワイン」については、本物の赤ワインと同じ原料が使われているかのような感想が語られた。

「欲しい!」はこうしてつくられる 
マット・ジョンソン プリンス・ギューマン著 白揚社 p17

プロでも、事前に知らされていなければ、だまされてしまうのです。



ブランド戦略は、これ

結局、ブランド戦略とは、これなんです。たいして必要ないモノを、あたかも必要みたいに思わせて、買わせるのが、ブランド戦略です。

その手法を、ご紹介します。

タダの水に、ストーリーを

タダみたいな水に、「価値」を付けたのが、フランスのソース・ペリエ社です。

みんなが飲む「水」。生きていくために必要です。これは、「使用価値」という考え方。

「使用価値」があるものは、たとえ「価値」が0円でも、消費者が共感するストーリーが加われば、ありえないほど高額になります。

彼らの新たなスローガンは、「地球の中心から自然に生まれた発泡」だ。

「欲しい!」はこうしてつくられる 
マット・ジョンソン プリンス・ギューマン著 白揚社 p305

このキャンペーンの結果、売上本数が30倍に。そして、ペットボトルの水が、市民にすっかり浸透しました。


子どもに欲しい、と言わせる

子どもが大好き、戦隊モノなどのマンガがすぐリニューアルするのも、これが理由。次々におもちゃを開発、子どもに「欲しい!」と言わせます。


ちなみに、子ども用食品も同じですよ。キャラクターがついているシールや玩具のオマケが欲しい子ども、たくさんいますからね。


味付けも一緒。子ども向けに開発されたミートボールには、こんな特徴がありました。

 使った肉はまずくて食べられたものではないけれど、添加物を駆使して子どもの大好きな味をつくり出したのです。軟らかさも子どもが2口、3口嚙んだら飲み込めるようなソフトなものを狙って作りました。

食品の裏側 安部司著 東洋経済新報社 p40

これを、

 スーパーで試食販売をするときは、子どもに人気のキャラクターの楊枝をさし、しゃがんで子どもの目線と同じ高さにして勧めること。お母さんに必ず「(お子さんにあげて)いいですか?」と確認をとることも指示しました。

食品の裏側 安部司著 東洋経済新報社 p40

子どもが「おいしい」といえば、大体売れたそうです。

安部さんは法律を守って、くず肉を食品に変えただけです。救世主みたいなもんですよ。けれども、人としての良心の呵責に耐えられず、会社を辞めました。その時のことは、この本に詳しく書いてあります。


知らないうちに、中毒に?

また、こんな手法もあります。

 実は、清涼飲料水などのメーカーは、人の至福点について計算し尽くし、商品を設計しています。

医者が教える食事術 最強の教科書 牧田善二著 ダイアモンド社 p36

だから、定期的に飲みたくなっちゃうんです。自動販売機で飲料水を買っているのなら、まだ自衛ができるかもしれません。これが、ネットで箱買いしていたら……。適切なタイミングで、広告やクーポンが表示されるでしょうね。


これ、自分で買い物しているのでしょうか。


子どものうちから、慣れさせる

これは、マクドナルドが有名です。ただ、最近では「ゲノム編集トマト」が露骨にこの手法を使っています。

パイオニアエコサイエンス社の「ゲノム編集トマト」販売戦略が「ビジネスモデル」として、セミナーで発表されています。

そのセミナーで、パイオニアエコサイエンス社が使った資料がコレ。

ハンディキャップがある子どもにトマトを配り、ストーリーをSNSで共有、口コミで広めるのが狙いだそうで。

このトマト、安全性が一切確認されていません。安全だって言う専門家もいますけどね。専門家の言うことがすべて正しければ、公害、薬害は一切ないはずですよ。

そして、何もかも隠しまくり。塩基配列すら、公開されていません。

  • 夢のような新技術

  • 無料で配る

  • 詳しいことはヒミツ

  • 安全性は確認されていない

新型コロナワクチンと同じですよ。一般市民は、モルモットですか?


法規制は、間に合いません

これ、「法律でどうにかしてくれ~」と思っても、どうにもなりません。色々理由はありますが、

  • 日本の政治家は、デジタルに弱い

  • GAFAは金持ちだから、いろいろできちゃう

だから、「ムーンショット」と言えるのでしょう。そして、

  • 消費者に「あやつられている」感覚がない

以前、業界では有名な、意識高い系の生協の内部会議で、「大企業は我々の消費行動をあやつれる」って話をしたのですが、「そんなこと、あるわけないでしょ」と笑われたのです。

で、笑っている職員の机の上には、ペットボトルが。そこの生協、「環境に配慮して、ペットボトルの商品は取り扱わない」のが、ウリなのですが……。


国、組織に依存していては、何も解決しません。まず、自分で出来る事をしないとね。


自分で出来る事は?

最後に、ちょっと長いのですが、著者の熱いメッセージを引用します。

 ここまで読んだみなさんは、見えていなかったものを見る力を手に入れた。これからは、見えていなくても見えているかのような反応を取れるはずだ。目に見えない心理的な反応の癖を認識し、脳がブランドを前にした時にどうなるかを予測できるようにもなった。また、人間の心理には、快と不快、論理と感情、知覚と現実という大いなる矛盾が潜み、人は危険と安心のどちらにも引きつけられる生き物だと分かった。さらには、神経科学の観点からの記憶、意思決定、共感、つながり、ストーリー、サブリミナル効果、注意、体験とはどういうものかを、消費主義という文脈から理解した。
・・・・・・
 本書を読んだあなたはもう、乗客ではなくパイロットだ。思いのままに消費の世界で舵を取っていける。おめでとう!これからは、どこへ行くのもあなたしだいだ。

「欲しい!」はこうしてつくられる 
マット・ジョンソン プリンス・ギューマン著 白揚社 p366


どうか、自分の人生の主人公になってください。流出する自分の情報を把握し、GAFAの操作から逃れるために、本書をおすすめします!



ブログでは、noteとは違った視点でご紹介中。

この本、400ページぐらいあるんで、切り口は沢山あります。全部読むのが一番ですけど、「ちょっと無理…」という方は、コチラをどうぞ!


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