自分のイラストを好きになること。
イラストを描く人にとって、大きな悩みのひとつに「他人の絵と自分の絵を比べてしまい、自信をなくす・自分の絵が嫌になる」というものがあると思います。
僕も何度も悩んだり苦しんだりしたことがありますが、
それでも自分のイラストが1番好きです。
それは、常に自分のイラストの良いところを探して褒めているから。
ダメなところ・至らないところを探すのは、自分の絵の成長に必要不可欠だと思いますが、それでネガティブな気持ちになり、絵を描くこと自体にマイナスになってしまってはもったいないと思います。
ならば、自分の絵の良いところ、もっと良くなるところを見つけて、自分を褒めることの方がよっぽどポジティブな成長が待っていると思うのです。
多分、イラストに限らず多くのことに当てはまると思います。
そこで、このnoteでは自分のイラストの好きなところをひたすら言語化していこうと思います。
線がシンプル。
僕のイラストの中で大きな持ち味になると思っている点が2つあるのですが、そのうちのひとつが「線のシンプルさ」です。
僕のイラストは、このようになるべく少なく均一な線で描きあげるようにしています。見たときに情報量が多すぎず、すっきりした印象を与えることができるかな、と思いこの線のスタイルになりました。
自分的にはこのすっきりした線がとっても気に入っていて、線を引いている時が1番楽しいかもしれません。
過去にはこのような、現在よりも「リアル」なタッチで描いていたこともありました。
数年前の絵なのですが、この頃は強弱のつくペンを使用し、細かく繊細なイラストを心がけて描いていました。
髪の毛一本一本を描き分けたりするのが楽しくてハマっており、それに合わせて色も水彩調で塗っていました。
この頃のペンの入りと抜きが好きで、楽しかったのですが、一回自分の線を取り払って描いてみようと試みた時期もあります。
これらのような、色のメリハリだけで表現するかなりシンプルなイラストです。中学時代から自分の描く線が大好きだったので、かなり思い切った挑戦でしたが、インスタやTwitterでも気に入ってくれる人が増え、自分でも描いていて楽しくなりました。
しかし、漫画の模写からイラストを始めたこともあって、「黒い線」を使うことが好きでした。
そこで、このシンプルさと線をマッチさせたのが今の画風です。
初期のリアルさや髪へのこだわりも残しつつ、できる限りそれらをシンプルな線で表現できるようにと工夫した結果、今のすっきりした線になっています。
本当に線を引いている瞬間が大好きで気持ちが良い。
自分のイラストの大好きなところです。
配色がポップでカラフル。
シンプルな線と同じくらい持ち味にしているのが、自分の配色です。
とにかくポップでカラフルでシンプル、だと思っています。
初期は繊細な線に合わせて、水彩や厚塗りのような塗り方をしていましたが、中学の頃に描いていたイラストがどれもはっきりとしてカラフルなものばっかりでした。
それが楽しくて仕方がなかったのを覚えており、今のフラットでカラフルな塗り方に変わって(ある意味戻って)いきました。
こんな感じに明るい原色に近い色を組み合わせて、コピックでぺたぺたと塗っていました。
他にもこんなものも。
この頃からシンプルでかつポップな色使いが好きでした。
今見るとだいぶ変わった作品かもしれませんが…笑
それでも、根本は変わっておらず、自分が置きたい色をフラットに、思いのままに置いていく作業が好きで、夢中になって色の組み合わせを毎回考えています。
あえて肌を紫にしてみたり、
背景と髪の毛の色を同じにしてみたり。
線のシンプルさと色のポップさを掛け合わせて発信するようになってから、SNSでもらういいねも多くなってきました!
構図がシンプル。
これは単純に自分の画力不足もあるかもしれませんが、
基本的には背景を描かず、人物をドン!と魅せる構図が好きです。
例えばこんな感じ。
シンプルな線と色使いには、シンプルな構図がぴったりなんじゃないか?と思ってこのような構図にしています。
何より主役がわかりやすいので描いていて楽しいです。
絵を描く資料探しをしている時間は、「今回はどんな人を主役にしようかな」と考えている時間とも言える楽しい瞬間です!
自分だけの絵柄。
ここまで描いてきて、最近やっと自分だけの絵柄を手に入れつつあるなと思っています。
たくさん好きなイラストレーターさん、漫画家さんなどはいるのですが、自分の絵柄があると自分の絵が1番好きになります。
「物凄い上手い人」のイラストを見て、感動と同時に嫉妬や悔しさを覚えることもありますが、それでもやっぱり自分の描いているイラストが1番見ていて楽しいです。
きっと、多くの絵描きさんは意識的にせよ、無意識的にせよ自分のイラストが大好きなのではないでしょうか?
イラストを見る人にとっても、その人が描いていて楽しいんだろうなと伝わるイラストの方が感動したり、いいねを押したくなると思います。
自分のイラストを好きになると、自然と他の人のイラストも好きになりますし、ネガティブな感情は小さくなっていきます。
自分のイラストに自信をなくしている人、はたまた自分自身に自信をなくしたり、嫌いになっている人。
そんな人こそ、自分の良いところ、好きなところを見つめ直して褒めてあげると毎日がちょっぴり楽しくなりますよ。
他にも、僕が大好きな僕のイラストたち。