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銀行のDX・デジタル化の功罪を考える

40’s Biz talkは法人営業やBtoBマーケティングが専門の40代男性2人、杉本浩一柳澤大介がお届けするポッドキャスト番組。

音声番組の内容を読みやすく要約してnoteでお届けしています。第8回は「銀行のDXについて話してみた」です。

サマリー
ネット銀行と地方銀行や信用金庫のDXには格差がある
地銀や信金は人が対応する高級サービスとして生き残る道も
ユニクロの最強セルフレジがパン屋にも広がっている


それでは、本編の内容をお届けします。


ネット銀行と地方銀行・信用金庫の差

柳澤:今日は銀行のDXについて話したいんですけど。

杉本:もう全くわからないですけどね、銀行のDX。 でも、ユーザーとしてはいろいろと思うところありますね。

ここの銀行はいけてるな、いけてないなっていうのはパッと浮かんできます。

柳澤:あ、本当ですか? DXって言ってもそんな大層な、難しい話をするつもりはないんですけど。

銀行もいろいろあって、特に今回話したいのは法人の銀行口座の話。

杉本さんも会社をやっているので銀行口座を持ってると思うんですけど、口座ってネット銀行ですか?

杉本:ネット銀行にしましたね。

柳澤:じゃあいま開設してるのは全部ネット銀行?

杉本:そうです。法人の銀行は1つしか開設していなくて。他に何個か開設した方がいいのかとか聞きたいです。

柳澤:僕も起業した時はネット銀行だけだったんですよ。 住信SBIと楽天銀行。でまぁ、全く問題なかったんですけど。

1年半くらい前にキャッシュは持っておきたいなと思って融資を受けたんです。日本政策金融公庫から融資を受ける時に「ネットしかない銀行だと振り込み口座としては使えないから、実店舗を持っている銀行で口座を開設してください」って言われたんです。

メガバンクでも地銀でも信金でも何でもいいんで開設してくださいって言われたので、じゃあ開設しなきゃなと思って準備したんですよね。

その時に信用金庫と地銀で開設したんです。このDXの話で言うと、まあ使いづらいわけですよ、ネット銀行と比べると。

杉本:その地銀、信用金庫?

柳澤:両方です。1つエピソードがあって、まず最初に開設したのが1年半前。とある信用金庫ですけど、僕のPCはMacなんですね。

その信用金庫の明細を見たい時は、通帳記入をするかWindowsのパソコンのアプリじゃないと見れないんです。

「そんなの今時あるんですか?」って聞いたんですけど、「うちのシステムはMacじゃ使えないんで、 Windowsでしかネットで明細は見れないです」と言われたんです。

明細見る程度だからスペックは低いパソコンでいいと思ったので、中古の2,3万のWindowsのパソコンを買って。そのためにですよ。

で、アプリを入れたんですけど、 アプリをインストールしてもログインができないんですよ。「電子証明書を発行してください」とか、謎のメッセージがいっぱい出てきて。

地方銀行・信用金庫のデジタル化の課題

柳澤:信用金庫の営業担当者も「僕にはその件に関しては聞かないで下さい!」って言うんですよ。「わからないから聞かないでください」「サポートに聞いてください」って。

僕も杉本さんも IT企業に勤めてたので、比較的ITには強い方じゃないですか。

杉本:そうですね。

柳澤:そんな人でもこれだけ躓く。最終的には2,3時間かけてログインできたんですけど。

信金の営業担当に「僕もそれなりにITリテラシーあるのにこんなに苦戦したんで、ご年配の方ってログインできないんじゃないですか」って聞いたら、「そうです」って言うんです。 「裏を返すと、うちのセキュリティが堅牢なんですよ」って。

杉本:それはちょっと話が違うやろ、みたいな。

柳澤:まずログインがスムーズにできないし。Windowsのブラウザじゃなくてアプリで入るみたいなことがあって、ネットバンクと違うんですよね。

でもう1つ。昨日は別件で地銀の店舗に行ったんです。

地銀もネットで手続きができないので店舗に行ったんですけど。地銀の口座に入っているお金をネットバンクの方に移したかったんです。支払いをネットバンクでやるから。

法人税の振り込みは窓口でやりつつ、お金を移すのはATM でできると思ってたのにATM はできないんです、なぜか。

杉本:じゃあ、人がいる窓口じゃなきゃできないってこと?

柳澤:そう。近くにいた行員の方に聞いたら、「この端末でやって下さい」って。振り込み専用の端末があったんですよ。

なので僕が法人税の支払いをしてから、その端末に移動していったんですよね。自分でできるかなと思ったら、「お振り込みでしょうか」ってさっきの方が来てくれたんですよ。

こちらで受付番号を発行してくださいって言われて、発行してもらって。QRコードが出てきたんですよね。QRコードが紙で出力されて、「その紙を端末にセットしてください」って言われたんです。

そしたら、まず、その紙がレシートみたいに丸まってるんで全然セットできないんですよ、端末に(笑)。

で、その方が手でまっすぐにしてセットしてくれて。ずっと張り付いているんですよ、僕に。人力でナビしてくれるんです。

杉本:そうなんだ。果たしてデジタルの意味とは。

柳澤:一応デジタルなんですけど常に人が張り付いてナビする。5分ぐらい入力して「確定」っていうボタンを押したら、またそこから驚きなことが起きて。

銀行って窓口の奥に従業員の方が働いてるの見えるじゃないですか。カウンターの奥。

ナビしてくれた方がカウンターの奥に向かって「一番お願いしまぁぁあす!」って大きな声言ってるんですよ。

杉本:なんすかそれは…。

柳澤:僕が確定ボタンを押したら、画面はくるくる回ってるんですよね。「いま処理してますよ」って。

ナビしてくれたおばさんが「一番お願いしますぁぁあす!」って言ってるんですけど、従業員が気づいていないみたいで誰も何も対応しない。

で、おばさんがカウンターの奥に消えてったんです。そしたらようやく処理されたらしくて、画面上で確定されたんですよね。

そしたらまた伝票が出てきて、おばさんも戻ってきて、その後また人力でナビし始めた。

で、最後に、引き落し口座の確認画面が出てきて。そこの確定ボタンを押したら、その方が今度は「二番お願いしまぁぁあす!」って言い出したんですよ。

さっきと同じですよね、ずーっとくるくる回ってて、最終的にはそれで完了したんですけど。

恐らく、地銀とか信金はたぶん全部そのレベルなんです。これではネットバンクに勝てないだろうっていうのはすごく思って。

僕、「DXとは」っていうのを改めて調べたんですね。DXとは「データやデジタル技術を活用して競争に勝てるビジネスモデルや業務プロセスで進化変革すること」。

ネットだと数分で終わることが1時間かかる。だからネットバンク専業の会社と比べるとだいぶ開き出てきてるなっていうのは、ユーザーとしてはすごく感じる。

信用金庫と地銀の戦略的差別化

杉本:ユーザーのところで考えると、信金ってかなりご高齢の方しかいま使っていない気がする。

何が言いたいかというとですね、信金とネットバンクでもうユーザー層と期待されることが違ってて。

うちの高齢の親は信金を使ってるんですけど、あれもいいかどうかは置いといて、人がちゃんと来てくれるじゃないですか。営業マンがお金を回収しに来ますよね。

これ本当に効率的なのかなっていう指摘はあるとしても、スマホもLINEぐらいしか使えないおばあちゃんたちからすると、1万円を収めるために来てくれたらありがたいんですよ。

自転車で回っている信金の営業マンがやっているのは、多分あってはいるんだろうなという気はするんですよね。

高齢のユーザーにネットや端末を使ってもらうのは難しい。

極論、DXって勝つためにやるわけじゃないですか。いわゆる競争優位を生み出すためのデジタライゼーションなのだとしたら、デジタルやDXはそもそも信金の顧客に対しては競争優位に働かないですよね。

だとすると、そもそも無理にシステムを作っているわけじゃないですか。「DXをやらなきゃ」っていう人がいて。それで予算をつけてそれをまた食い物にするITの人たちなのか、誰かいるんだろうなとか思うと、ちょっとニヤニヤしちゃいますね。

柳澤:変な話ですけど、結局、紙で書いて出した方が早いんですよね。

杉本:そう。だからこれからの信金・地銀の人たちは、あえて逆にデジタルなしの人たちで人力でやります!ただし、手数料1回振り込み料を1万円振り込むのに1,000円です!みたいなのもありでは。

そっちの方が、むしろ明確に差別化できるんじゃないかなって気がしなくもないんですけどね。

柳澤:そうですね。デジタルは手段であって目的じゃないから、そういう戦略はありですよね。

杉本:そう言えば、地銀で初任給をみんな一律26万円にするっていうニュースありませんでした?

一律ですよ。前までは20万5,000円とか21万2,000円だったやつを、一律26万円にしてたじゃないですか。

銀行のデジタル化

杉本:あれを見た時に、誰かが「地方銀行」っていう名前のメガバンにした方がいいんじゃないかみたいなことを言っていて、本当にそうだなって思ったんです。

第5のメガバンク「地方銀行」、第6のメガバンク「日本信用金庫組合」みたいなやつにして、そこはもう一切デジタル化をしません!全て紙ですみたいなことをやったらどうですかね。

柳澤:紙だけど早いです!みたいなね。

杉本:そうそう。紙だけど早いです。人が回ってきますってやったらどうですか?「やったー!」っていう人たちが一斉に集まるとかないですかね。で、もう地方の信金とかのやり取りも電話。あと人の配達で全部やります、と。

俺も笑いながら言っちゃってますけど、もうあえてそこでやっていくのはどうでしょう。

柳澤:それはね、思いましたよ。

杉本:DXって、そのDXを使わせる側の人と、使う顧客の人にあったものじゃないとやっぱり意味ないんだなって強く思う。

ちょっと銀行DXから離れますけど、僕がいま注目してるのがセルフレジなんです。

うちの近くのイトーヨーカ堂が急にセルフレジにして。8台ぐらいあって、人のレジが15台ぐらいあったんです。

それが先月ぐらいからね、セルフレジ20台、人のレジが4台みたいな感じで一気にセルフレジ化したんですよね。

これを見てて、「やっぱり人が足りなくなってくるし、もうセルフレジ化、まったなしなんだな」って思うんですけど、それでもやっぱり人の列に並ぶ人ってそれなりにいる。

あとさらにこれ面白いなと思ったのが、セルフレジでも行列になっているんですよ。

「セルフレジだけどすっげー並んでるな」って思っ見てたら、セルフレジの中にもお金を入れるセルフレジと、完全キャッシュレスのセルフレジってのがあるんですよね。

店員さんが、「キャッシュレス決済の方いらっしゃいますか?」って声をかけてて、僕はPayPayをいつも使ってるので、「あ、はい」って言ったら、「こちらどうぞ」って言われてスーって言って、20人ぐらい並んでるところをいきなり一番前にきた。

キャッシュレスのレジはガラガラなんですよ。

キャッシュレスの人はそこに行けばすぐ払えるんです。セルフレジで現金で払うっていう人が結構いるんですよね。

セルフレジを用意してもユーザーが追いついてないから、キャッシュレスの割合をちょっと増やすだけでスムーズになる

そうなるとレジの回転率も上がってユーザーも店舗も楽になる。DXは教育や育成も大事なんじゃないかと思いましたね。

柳澤:スーパーのセルフレジって、バーコードが付いてない野菜とかって自分でボタンを選んで押さなきゃいけないじゃないですか。慣れてる方がやってくれた方が早いので僕は有人レジを使うことが多いです。

ただし、ユニクロのセルフレジは異次元

杉本:あれヤバいですよね、置いただけで金額でますよね。

柳澤:あれは最高です。

杉本:すごいよね、あれ本当によく作りましたよね、ユニクロぐらいかな。

柳澤:最近はパン屋さんでもそういうところありますよ。

杉本:え、パン屋?

柳澤:パンをトレーに取るじゃないですか。白いトレーに入れてレジに持っていくと、下からトレーを照らしてスキャンするんです。

たぶん形で認識するんでしょうね。画像を認識して、瞬間的にパンの値段がレジに反映される。

杉本:それ間違わないんですか?

柳澤:間違っていたことないですね。

杉本:アンパンとクリームパンとかすげー間違えそうじゃないですか。何で区別してるんですか。画像かな?画像だったらいいのか。

柳澤:そう。そういうレジだと使うんですけどね、速いし。

杉本:子供も減ってきてるから、可能な限りデジタル化はしていかないとですよね。人が付いてくれるのは高級な店舗というか、高級なサービスになるんだろうなって。だから柳澤さんのその信金は超高級サービスですよ。


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