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四角はまあ〜るいより偉い?ヘッドライト変遷のはなし

ヘッドライトはまあるいのが当たり前

だったのは昭和の中頃までの話で1960年代も終わり頃頃にはボツボツ角型のヘッドライトが台頭し始めます。1966、ダイハツ・フェローがいちはやく国産車で採用した角型のヘッドライト。中に収まっている反射鏡は相変わらず球状のリフレクターでしたが、四辺を矩形にカットしてフロントグリルに収めたのが角型。当時のランプは前面のレンズからバルブまでが一体となった一つのガラス球で、角型と言っても角はテレビのブラン管同様角の取れた丸いものでした。

翌年ファミリアの新型にも全車採用され、クラウンがハードトップに取り入れ、最上級車センチュリーには最初から角型のみが採用されました。70年代が近づくとホンダ1300やギャラン、カペラなどなど採用例も増えていきます。80年代には前後にスラントした台形や既製品にとらわれない自由な造型の角型も増加。ある時点ではホンダシティとトゥデイ,一部のトラックが丸目を採用するのみであとはほぼ角型と言う時代もありました。


ヘッドライトだけで無くスピードメーターも旧来の丸型や半円形ではなく水平に伸びた横長のスピードメーターが流行りかけます。

カローラが最初のモデルチェンジを受けた際、スプリンターの一部車種には角型のスピードメーターが採用されていました。針の動きは扇形でもスピードの目盛り数字は直線状に描かれて、扇形の目盛りの先が直線に並んだものでした。他のカローラ達とはちょっと違い、シックでお洒落な印象を醸し出すのに一役買った様でした。でも一代限り…

上級車でもセドリック・ハードトップやクラウンでも角型ライト採用例が目立つ様になり、丸型はスポーティー、角型は高級感という棲み分けも出来つつありました。

アメリカの基準SAEに沿った角型の4灯式が日本車に取り入れられたのはギャランシグマのハードトップ・バージョンたるλ=ラムダからでした。以後丸型四灯を角型四灯に置き換える車種が続出し、ブルーバード,ローレル、セリカ,クラウン、アコード、フローリアン他続々と整形を受けた新顔が登場します。

80年代も半ばに差し掛かると丸型の大きな目玉のままだったのはホンダのcity/today位しか見当たらない、という時代もありました。

異形ヘッドランプと呼ばれる大きな角形も多く存在し,ハロゲン球部分だけを交換するタイプが多数を占めていました。

リトラクタブルの格納式が大流行したのも80年代の特色の一つ。ホンダ・インテグラやアコード三代目、コルサ・ターセル三代目も全車がリトラクタブル式を採用すると言った日本はこの時、大リトラクタブル王国だった時代でした。

昼間は空気抵抗の低減に寄与する他雪道では泥跳ねの影響を受けにくいというメリットもあるにはあった様です。

反面パッシングのたびにモーターで引き起こしが必要だったり、高さ方向でスペースを要さないプロジェクター・タイプのヘッドランプが生まれて来るとその必要性が薄れたこともあって、昭和の年号と共に過去のものになってしまいます。

平成でもリトラ採用を続けたのは三菱エクリプスやFFセリカの二代目など。一部海外には規制の流れもあり、今日では稀に中古車店に店頭で見かけられたらラッキーな物件と化していますが。

自動車デザインの潮流もVWゴルフを端緒とした80年代の直線オンリーの潮流が角型ライトを必要としましたが、エンジニアプラスチックの出現もあって、ランプ類に自由な造形が可能になると異形ライトの存在感が増して来ます。

そしてLEDの実用化でクルマの顔つきは今や再び劇的に変わりつつあります。

もう角か丸かでは無く、ボディーラインに溶け込むデザインの一部として捉えられ、ワゴンRスマイルも最新のZも真正面からは丸く見える配置。丸目ならレトロをイメージしたアイコンとして表現されるのがこれからの定番になるでしょうか?



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