見出し画像

【ネタバレあり】プロメアを観ました。

どうもこんばんは、斎藤海鈴です。


突然ですが、皆様は映画をどの位ご覧になりますか?

わたしの回答としては、残念ながら「ほとんど観ない」ということになります。

折角大学生になり、オンライン授業でその気になれば時間をたっぷり取ることの出来るモラトリアムに在りながら、中々文化的な娯楽に触れられていませんでした。

そんなわたしが珍しく観るまでに至った映画『プロメア』。きっかけも含めて感想を書いてみようと思います。


※この投稿はネタバレを含んでいます。まだ映画をご覧になっていない方はご注意下さい。


プロメアを知ったきっかけ

プロメアが認知されるには恐らく2本のルートがあります。

まず1本目は、監督と脚本の今石洋之・中島かずき両氏のファンというルート。『天元突破グレンラガン』『キルラキル』の系譜にある新作ということで注目を集めたようです(不勉強ながらわたしは両作とも拝見していません)。

もう1本、わたしの場合は主題歌を担当したSuperfly経由で知りました。前投稿で少し触れた「海鈴的3大好きなアーティスト」のお1人です。記憶の限り、わたしがファンになった2015年以降初めての映画主題歌とのことで(※)、劇場で志帆さんの音楽を聴きたい!!!!とそれはそれは意気込んでいました、、、が、当時のわたしは受験生。泣く泣く諦めたのでした。

※確認したところ『闇金ウシジマくん』シリーズてこの間も主題歌を担当されていた様です。


2020年と「覚醒」

公開から数か月経った2020年1月、Superflyの公式YouTubeになんと主題歌「覚醒」のLIVE映像が投稿されました。その時の衝撃たるや。流石の歌唱力、映画を意識した美麗なる演出は何度も見惚れてしまいます。

以下にリンクを掲載します。是非、いや絶対に聴いてください。

https://www.youtube.com/watch?v=3VIpDJyQ-BA

皆さん信じられますか?これ、LIVEの音源なんですよ。(恐らく)無修正なのに、一切の違和感を抱かせない音程の正確さ。そしてバックバンドに負けない声量。コメント欄にあった表現を借りれば、正に歌声で殴られるような感覚。志帆様一生付いて行きます。


それから約1年、クリスマスのMステにてSuperflyが「覚醒」を地上波初披露とのニュースが飛び込んできました。欲を言えば紅白という大舞台での披露を待ち望んでいましたが、クリスマスの特番もファンにとっては十分過ぎました。本番はテレビサイズということで全編通して聴くことは叶いませんでしたが、画面越しにパフォーマンスを堪能できて本当に幸せでした。わたしはその興奮が高じ、その日のうちに映画を観ようと思い立った訳です。幸か不幸か、この日は少し残念な出来事に見舞われていたという個人的事情もあり、プロメアに心の救いを求めていました。

感想


アツい。

尊い。

可愛い。

格好良い。

「覚醒」も「氷に閉じこめて」も世界観にマッチし過ぎ。

もう一度観たい。


アニメ映画、ことにロボットや戦闘が出てくるようなジャンルには馴染みがなく、世界観を楽しめるかどうかいささかの不安を抱いていましたが、「覚醒」のコメント欄にあった「脳みそを空っぽにして」というアドバイス通りに観てみたら、その通りにできました。スッと心をリセットして、登場人物に共感して、目まぐるしく変わるアングルに浸るだけでこれ程のストレス解消になるとは。下馬評通り何度でも観たくなる作品でした。



わたしの思うに、この作品は5つの魅力を持っています。


1つ目は、色彩と造形の美しさ

アニメーションならではの特殊な色彩センスが見るものを惹きつけるのでしょう。例えば、炎の色。実世界ならば赤・オレンジ・黄色、ガスの火ならば青がスタンダードですが、この作品では赤紫とミントグリーンの炎が描かれています。青みのある炎は冷たさを感じさせるどこか不思議なものです。また、マッドバーニッシュの鎧のような装束。実写では表現し得ない鋭いフォームに造形美を感じました。登場人物たちの髪色もアニメならではですが、これは言うまでもないでしょう(といってもリオの透明感は最高ですね)。



2つ目は、音楽の良さ

Superflyファンとしてはこれは語らずにはいられません。楽曲・映画の公開時にインタビュー記事を読んでおり、どんな曲かは把握していましたが、期待を遥かに上回る作品への寄り添い方で、驚きを隠せませんでした。序盤から「覚醒」が聴けるという喜びはさることながら、佳境に入ったところでの曲の入り方には胸を抉られるまでの興奮を覚えました。リオの悲しみと怒りがストレートに伝わってくる演出をこの先忘れる事はないでしょう。

怒涛の2時間の後に待っているしとやかなエンディング「氷に閉じこめて」も、観客に存分に余韻を味わわせてくれる計算づくめの1曲です。それまで曲を聴きながら「ガロとリオの関係性を歌った曲」とは承知していましたが、映画を観ることでその解釈をじっくりと堪能できました。

劇中音楽も素晴らしかったです。映画ならではの重低音が効いた壮大な音楽はイヤフォンで聴くには勿体な過ぎます。爽快で力強いメロディーは癖になります。今わたしがいちばん欲しい物はプロメアのサウンドトラックです。よーし貯金するぞ!!



3つ目は、キャラクターの濃さ

実を言うと、予告映像を見た際には主人公・ガロの大見得を切る口調に抵抗があったのです。しかし、それだけで見るのを躊躇うとは何と勿体ない事をしていたのか、と今では激しく後悔しています。

真っ直ぐ過ぎてどこか抜けたところのあるガロ、それを優しく見守るバーニングレスキューの面々。頼り甲斐MAXなゲーラとメイス、冷静な美少年リオ。一見温厚そうな堺雅t、もといクレイ・フォーサイトと忠実な秘書のビアル、等々。皆が個性豊かで愛おしいです。半沢直樹とリーガルハイも観たくなってきた(?)

個人的には変態的なまでに機械の天才であるルチアちゃん、裏切り者だけどどこか憎めないおじいちゃん、癖のつよいプロメス博士がお気に入りです。ルチアちゃん可愛い。

アマプラで視聴していたため一時停止してキャラクターのプロフィールを確認しながら観る、という芸当ができた訳ですが、ビニーの声優がケンドーコバヤシさんだと知った時には思わず吹き出してしまいました。あの御顔からビニー、ビニーと言葉が発されていると考えると笑いが止まりません(失礼)。ビニーも可愛いね。

そしてクレイ・フォーサイトのビジュアルと声優(堺雅人さん)の一致具合も凄かったですね。柔和そうな笑顔の裏に何かを隠していそうという予想は間違っていなかった。これまた失礼ながら堺雅人さんは何を演じても堺雅人さんのような気がしていたのですが、今作ではけっこうキャラクターとして認識することができました。



4つ目は、複数の愛のカタチが描かれている点。

・緊迫したシーンでもふふっと笑えてしまい、尚且つホットでクールな凸凹コンビのガロとリオ

・異常なまでの愛情と、戸惑いを経て揺るぎない尊敬へと変わったエリスとアイナ

・観ているこちらがむず痒くなる程、甘酸っぱく初々しいガロとアイナ

・報われざる悲しさと神聖さに満ちたリオとそのパートナー

1つとは限らない多様な愛を描いた、誰も裏切ることのない素敵な作品だと思いました。



そして、5つ目に世界観の深さ

ただのアクションムービーかと思ったわたしが甘かった。

正義と正義のぶつかり合いや人を使うことの是非、命の選別、自己陶酔の危うさ、師匠の裏切りとその克服、、、幾多のテーマが複雑に絡み合い、わたしたちに深い思考を要求してきます。それでも観終わった後に重苦しい余韻が残らないのはこの作品の持つ勢いと熱のなせる業でしょう。

他にもテーマが沢山隠れているようですので、これから観る方やお気づきの方はコメントで教えてくださると幸いです^^


終わりに

あまりにも素晴らしい作品で、早速1月に2回目の視聴を果たしてしまいました。1か月経っていたこともあり少し忘れていた部分もあったため、新鮮な気持ちで堪能できて良かったです。いやぁ、2回みてももう1回観たくなる。何度でも観たい

何と今、東京・新宿で再上映をやっているそうです!これは行きたい、、、けれどもわたしは家庭の事情で行くことが叶わないと思われます。嗚呼無念。

お近くにお住いの皆様、このご時世で大声では言えませんが劇場に足を運んでみては如何でしょうか。楽しい時間となることはわたしが保障いたします。是非に。



ではでは、安らかな眠りを祈って。

🎐

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?