Netflixの“強さ”
Apple TV+が開始されたのことです.
サブスク戦国時代
AmazonPrime, Netflix, AppleTV+などの動画コンテンツ、Spotify, AppleMusicなどの音楽コンテンツのサブスクリプションサービスの覇権争いが激化しています。
そのようなサービスにおいてユーザーを獲得する上で大事なのは、提供する(オリジナル)コンテンツ、ジャンル(プレイリスト)の充実はもちろんですが、今回注目したいのは、各ユーザーそれぞれの嗜好に合わせたコンテンツを提案するレコメンドエンジンです。
GAFAの一角”Netflix”
世界を席巻する大企業を指す,言わずと知れた"GAFA"は,Google, Amazon, Facebook, Appleを指しますが,今後注目したい成長企業群として”FANG”が注目されています."FANG"はFacebook, Amazon, Netflix, Googleを指します。
Netflixは、アメリカで最大級の動画配信サービスです。全世界での会員数は1億人を超え、アメリカを中心に成長を続けています。最近は海外にも注力しており、2015年から日本でもサービスを開始しました。
会員1人ひとりにオススメの動画を紹介する「パーソナライズレコメンド」や、Netflixオリジナルコンテンツなど、様々なサービスで会員数を増やしています。
Netflix Prize
最近さらに飛ぶ鳥を落とす勢いで勢力を増してきているNetflixは,このレコメンドエンジンの重要性を早くから見出し,"Netflix Prize"というコンテストを実施しました.
"Netflix Prize"は,NetflixがR&Dを外部ソース化する取り組みとして,レコメンデーション精度10%向上させたチームに優勝賞金100万ドルを授与するといったコンテストです.
参加実績としては,開催した2007~2009年の3年間で,世界186カ国から5169チームが参加しました.
結果としては,既存エンジン""Cinematch"よりもレコメンドの精度を10%改善するアルゴリズムを提案したチームが存在し,優勝しました.そのアルゴリズムを実装したエンジンを用いることで,Netflixは売り上げを9000万ドル増加させました.
100万ドルを投じてレコメンドエンジンの精度を10%改善させたことで9000万ドルの利益増です.
この数値からも分かるように,レコメンドエンジン、ひいてはサービスを運営する上での基盤アルゴリズムはとても大事なのです. Netflixの成功例から、R&Bを外部ソース化し、アルゴリズム開発に巨額の投資をするというのは、将来的にはより一般的なことになっていくと考えられます。kaggle などもありますしね。
コンテスト実施の詳細は次のようにまとめられます.
Netflixの強さは、洗練されたレコメンドエンジンにあるのです。
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