乙女日和、美術日和
山崎まどかさんの『乙女日和』という著書には、1年を、乙女として味わい愉しみ尽くす術がすべて書かれていたので、乙女として、実践し記録していこうと思います。
10月の項は、『美術日和』ということで、
早速10月に、美術館へ行って参りました。
(10月に美術館を訪れることの、乙女の意義については、乙女日和を読んでみてください)
混雑したざわめきの中で、並びながら絵画を鑑賞することが大嫌いなので、そういうことがなかった点で、メナード美術館は本当に良かったです。
メナード美術館を訪れて、混雑していたことが今までになく、小牧という土地にそっと存在してくれているからゆえなのか、私が訪れた日がたまたまラッキーデーだったのかはわかりませんが、今回も、静かにしっとり鑑賞できて大満足でした。
この日のために温存しておいたヒールの靴もおろして、まったくもって乙女を満喫できました。(美術館で響くヒールの音が大好き)
私は絵画について決して詳しくはないし、展示物の魅力を正しく解釈することもきっとできていません。
でも私は美術館が大好き。
絵画について詳しくないからこそ、この展示がどうしても見たい! というようなこだわりもないので、言っちゃえば美術館ならどこでも良いんです。
お金を払って、大きな絵を、静かに見るという贅沢をすることが好きなんです。
その点、メナード美術館はいつでもその贅沢を与えてくれる場所です。
展示を見たあとのショップ、というのも美術館の楽しみの一つですが、メナード美術館のショップはかなりこじんまりとしています。
でもフレグランスが売っていたり、必要最小限のいいものがぎゅっと詰まっているので、迷うことなく、必要なときめく記念品に巡り会えます。
カフェが隣接していないのが残念なのだけど、周辺のカフェや喫茶店を訪れるのも、乙女的で楽しいものです。
モネという喫茶店、美術館の地続きのような空間でとても素敵でした。
先日、美術館に小さな子供を連れて行くことについて、有り無し論争がXで起こっていました。
たしかに静けさというのは、贅沢な演出だったり、感性を研ぎ澄ますのには欠かせないので、子供が騒いだり大声で泣くと、美術館の醍醐味が失われてしまいます。
かくいう私は子供ができたら、大好きな美術館に一緒に行きたいと思っています。
でもその場合、ここは静かに贅沢する場所だよという認識を持たせるために、何度も日常的に連れていきます。
きっと騒いだり泣いてしまうのは、非日常空間ゆえだと思うので。
日常的なお出かけであれば、そこは日常だからこその、むしろ安らぎになるはず。
山﨑まどかさんも、幼い頃から日常的に美術館を訪れていたと書かれていました。
そんな幼少期のまどかさんが美術館で騒いだはずが、ありません。
私はそのまどかさんの回想を読んで、自分も子供ができたら、日常的に美術館に連れて行こう、いつか一緒に訪れることが楽しみだと心底思いました。
今はまだ、ひとりで日々を楽しむ乙女日和の最中なのだけど。