コミュニティの「はじめの1年でやってよかったこと」3選
#CMC_Meetup vol.27 のLTで自分が話した内容です。
既存のユーザーコミュニティが変化の節目を迎え、新たなステージを歩み始めるタイミングで運営担当になりました。
そこからのはじめの1年のふりかえりを、「やってよかったこと3選」という形でまとめてみました。
1. 自己紹介
ちなみにわたしのコミュマネとしての経験は、前職の東京大学 FoundX にて起業家支援リソースのひとつとしての起業家コミュニティ構築を任せていただいたところからはじまっています。
その際のコミュニティ運営の詳細はこちら(※ コミュニティの性質自体は変化しているようなので、私の業務経験の参考としてご覧くださいませ)。
2. Slack ユーザーコミュニティ JCN の紹介
Slack ユーザーコミュニティ JCN (Japan Champions Network)は、メンバー専用ワークスペースでいつでも全国の Slack ユーザーと活用相談や情報交換ができて、コミュニティ限定の交流イベントや勉強会を開催しています。Slack 有償プランユーザーで、Slack が好き・もっと活用したい方ならどなたでも参加可能です。
現在500社程度、1000名近くが参加しています。
詳細と参加申請はこちらから。
3. はじめの1年のふりかえり、やってよかったこと3選
3-1. Vision の言語化と共有
JCN はコミュニティのビジョン(なりたい姿)を以下のように言語化しています。
言語化のつぎには、それを共有することも大事です。
コミュニティメンバーだけではなく、自社内にも伝えています。
質疑応答の時間に「ビジョンをどう浸透させるか?」という話題が出たのですが、一瞬で浸透することはまずありえないので「繰り返し言う」に尽きると思います。
とはいえ、ただ「語る」だけでは浸透しません。
はじめは左側のように熱く語っていました。ですが、聞き手目線だと「ダラダラしゃべってて結局何言ってるのかよくわからん」のですよね。
一方的に話すのではなく「伝わる」「浸透させる」ためには「簡潔に、覚えられるフレーズにする」必要がありました。
いまは右側のように「JCNは、困ったらまずはここで相談しようと思える場所になること、コミュニティでの活動がユーザー自身の成長にもつながることを目指しています」と簡潔にして、コミュニティでの勉強会や社内での報告会のたびに繰り返し話しています。
すると、自分以外の社員やコミュニティメンバーも「JCNって、困ったらここで相談しようって思える場所になるようにって運営されているんだよ」と同じ言葉で紹介してくれるようになってきたんですね。
ラジオやポッドキャストでお馴染みの「この番組は….が…について語る番組です」というオープニングのフレーズを気づいたら覚えてしまっていることがありませんか?
あんなイメージでやっています。
3-2. 活動の整理
当初のコミュニティをみると、様々な交流が行われているのはわかるものの特に新メンバーの方にとってはコミュニティの全体像を把握するのが難しいのではないかと思っていました。
そこで、コミュニティの「どこで、何が」行われているかを明確にするために、既存の活動(Slack チャンネル)を以下の2軸を用意して分類しました。
- 主体:ユーザー or Slack
- 形式:同期 or 非同期
※その後 形式の違いとチャンネル命名規則の対応が曖昧になっているのですが、運営上支障がないので気にしていません
結果、「どこで、なにが」行われているかがわかりやすくなりました。
直接の効果を測るのは難しいものの、JCN の中でも大事にしている指標のひとつである「質問チャンネルへの投稿数」がこの整理のあとに増加したり、投稿数最多の「雑談チャンネル」がこの時に生まれたりしたのも偶然ではないと思います。
3-3. サブコミュニティの立ち上げ
いきなり数百人がいるチャンネルで発言するのは勇気が要りますよね。
サブコミュニティは、JCN の中でも「自分の居場所」と思える場所をみつけるようなイメージです。
例えば教育系ユーザーコミュニティ。ここには、大学・高校・専門学校等で Slack を使うユーザーが集まっています。
「生徒・教職員・保護者」という、企業とは異なるプレイヤーが集まる教育業界。運用上の悩みも一般企業とは異なることがあり、コミュニティ全体に対して共有するのは気が引けることもあるかと思います。でもここでなら、「うちも同じことで悩んでます」と共感してくれるひとがいて、自校に取り入れられる解決策に出会える。
実際、JCN 全体のイベントには参加せずともサブコミュニティの座談会は欠かさず参加するユーザーもいます。さらに、そんなユーザーが次第に JCN 全体イベントにも参加し始める、という流れも生まれています。
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