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148cmの40代後半女子が自動二輪(バイク)免許を取得する物語 その13 2段階急制動

このシリーズはマガジンにまとめてます

教習も佳境に入ってきた。


前回はなんとなく急制動を行ったが
雨だったりして
急制動の体験、と言う感じだった。


今回は本格的に急制動。


バイクのバの字もしらなかった私は
この動画を見るまで
急制動=急ブレーキ
だと思惑どうりに勘違いしていた。


40kmくらいのブレーキは
車でもそんなに衝撃はないのを体験しているから
多分安全に止まれる速度なんだと思う。
教習所で設定しているくらいだし。


問題は、あの教習所の短い直線で
私は40kmを出せるんだろうか?
と言うのだけが不安。


序盤のバイク教習で力みに力み、
蓄積された筋肉疲労と精神疲労に加え
左手が殆ど使い物にならない上に
教習車はそれぞれ半クラの位置がちがったり
ギアの入れやすい入れにくいも車体の個体差もある。


初心者の中の初心者の私には
次から次と迫り来る問題を抱えたまま
バイクに乗るのは
富士山登山くらいの負担があるのだ。


しかしこの動画の吉田さんのおかげで
何をすればいいかはしっかりわかった。
登山で有能なガイドに出会えた感覚かもしれない。


急制動では
手前で十分な速度を出すことがとにかく重要らしい。
ふむふむなるほど。


当日、担当してくれた教官は
初日に私を担当してくれた二郎先生だ。
オートマ教習も二郎先生で
教習所内で合えば声をかけてくれる。


どこまで進んだ?とこまめに気にしてくれるのも嬉しい。


プロテクターをつけヘルメットも被り
やる気満々で
バイクの側で準備をしていた私に次郎先生は
「おのさん、早まらないで!
先に説明するから戻ってきて!」と
勇んだ私を制した。


教科書を使って急制動の説明をしてくれ
今日はこれをします!と一通り終わった後に私は

「ちょっと予習してきたんで話してもいいですか?」
とyoutubeで得た予備知識をつたえて
えっへんと次郎先生の顔を見たら


「いや、今からそれを言おうと思ったんだけど
まぁでもちゃんと予習してきたのはすごいですね!」


とまた勇んでしまった私を制しながら褒めてくれた。


そのあと私は二郎先生に、


一つだけ心配があって
40km出せるかどうかが気になる。
安全に止まることが目的だと思うので
まずは短く安全に止まることが
自分の中でコントロールできるようになりたい。
だからスピード出ないかも?
今日は復習になってもいいから
ちゃんと身につけたい

と伝えた。


二郎先生は理解してくれて
じゃ、先にタンデムして
スピード感とか私がどこでどうしてるとか
まずはそこから体感しましょうかね。
と言ってくれた。


教習時間の半分は
タンデムと急制動の方法を遅いスピードで
だんだん重ねながら
練習していったら
40kmが出るようになり、止まるのもできるようになった。


しかし問題があって
止まるタイミングのパイロンの手前で
どうしても後輪ブレーキを踏む癖があるようだ。


普段から後輪ブレーキを使って
スピードを調整しているのが
良くも悪くも癖となっているらしい。


急制動はとにかく前ブレーキをメインに
なのだ。


そうこうしていると
夫が授業参観に来ているのが見えた。


あ!いる!
ちゃんと見ててね〜(と心の中で)


教習時間も終わりに近づいて
急制動もなんとかできるようになったが
まだブレーキのタイミングが早い。


スピード感はいいですよ!
あとはブレーキのタイミング。
もうちょっと我慢して!!!
ちょっとならいいけど
だいぶ前で踏んでるから!!!


時間もなくなってきたから
あと一回ね!
できたらハンコね!!!



おおっ!!!
わかった!


と私は意気揚々で外周して
急制動のスタートにつくはずが
夫に気を取られてまたぐるっとしてしまった。


インカムから聞こえてくる二郎先生の声。


えー!!!どこいってんのー!!
急制動って言ったでしょー!!!
もーっ時間なくなったから
車庫にもどって〜!!!


やっちまった。でへへ。


学校にもいた。
授業参観で後ろにいるお母さんに気を取られて
授業で何をしてるか浮ついてわからず
先生に怒られる児童。


約40年も経って
同じことで叱られるなんてね。


当然急制動は復習。
次は頑張るんだもん。


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