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レモン味のさわやかなキャロットラペ

子供の頃からニンジンは苦手で、食べられるけど美味しいとは一度も思ったことがない野菜でした。

外食のとき前菜でキャロットラペが出ると、これまた大の苦手なレーズンもいっしょに付いてくるし、レーズンを外してニンジンだけ食べても美味しくない…
だから、食べずに残すか、同席者に食べてもらったりしていました。

私の中でニンジンの立ち位置は、「わざわざ料理に使わなくていい食材」とさえ思っていました。(農家さんゴメンナサイ💦)

それが今では自らすすんでニンジンを買い、常備菜として頻繁にキャロットラぺを作るほどまで劇的に変化するとは、昔の自分が知ったら目をまん丸くして驚きますね!

それくらい苦手だったニンジンが克服できたのは、料理研究家だった亡き義父(丸元淑生)のレシピとの出会いでした。

キャロットラぺはドライフルーツやナッツ類を入れたり、調味料で味付けしたり、色々なバリエーションの作り方がありますよね。

一般的には塩を使って作るのがほとんどですが、義父のレシピは塩さえも使わず、ドライフルーツや砂糖で甘みをつけたり、その他の調味料も使いません。

スライスした人参をレモン汁であえるだけ
とてもシンプルなレシピです。

調味料を使わないから人参の味そのものがしっかり味わえます。
レモン汁がニンジン特有の匂いを抑えてくれていて、食べたときに「あ、ニンジンって美味しいなぁ~」と感じられます。

作り方はとてもシンプルだけど、美味しくするコツはあります。(これ重要!)

調味料を使わないからごまかしが効かないんですね。
でも、ちゃんとコツを掴めば、塩も使わずレモン汁だけで美味しいラぺが作れるのでぜひ作ってみてください。

〈材料〉
人参 1本
レモン汁 約レモン1/2~1個分

素材の味を確認しましょう。

まず初めに、ニンジンとレモン汁をそれぞれ味見します。
このレシピは味付けがレモン汁だけなのでニンジンそのものの味がとても大事になるんですね。

食べたときにしっかりニンジンの味がして、ニンジンの甘みも感じるものであればOKです。
味が薄くてぼやけた感じのものは残念ながらレモン汁だけで調理を完成させるのは難しいです。その場合は、塩を入れて味を調整してください。

次に、レモン汁の酸っぱさを確認します。
すごく酸っぱいようなら使う量は加減してください。
逆に、ジュースのようにゴクッと飲めるようなさわやかな酸っぱさなら、使う量は少し多めになります。

生のレモンを使いましょう。

いつでも使える便利なレモン果汁がありますね。
私も何度か使ったことがありますが、やっぱり搾りたてのものと比べると、瓶に入ったものはオーガニックでも少し苦味を感じます。
フレッシュ感はやはり搾りたてには敵いません。

果汁と搾りたてではラぺの味にも影響するので、生のレモンをお勧めします。
たかがレモン汁、されどレモン汁です!

4面のチーズグレーターでスライス。

スライス器具もいろいろありますが、我が家では4面のチーズグレーターを使っていて、いちばん穴の大きい面でスライスします。
なぜ、これがお勧めかと言うと、ニンジンが厚めにスライスできるからです。

同じような穴の形をした、しりしり器があるので比較してみました。

チーズグレーターとシリシリ器

穴の大きさはチーズグレーターの方が一回り大きいですね。
実際にスライスしてみると・・・

左:シリシリ器でスライスしたもの。
右:チーズグレーターでスライス。

チーズグレーターでスライスした右側の方が大きいですよね。
更に比べてみると

太さや大きさがこんなに違います。

太さってそんなに大事?
と思われるかもしれませんが、レモン汁をかけると味の違いにはっきりとあらわれます。

シリシリ器でスライスしたニンジンは、細く薄いのでレモン汁と混ぜ合わせると、レモンの酸っぱさが強すぎて食べた時あまりニンジンの味がしません。
ニンジンの本来持っている甘味がレモン汁の影に隠れてしまい、ただただ酸っぱいだけのキャロットラぺという印象です。

一方、チーズグレーターでスライスしたニンジンは、太さや厚みもあるのでレモン汁がよく馴染み、食べたときレモンのさわやかさの奥にニンジンの甘味を感じられるラペになります。
歯ごたえもあり、しっかりニンジンを食べている感覚が口の中に広がります。

後は、味見をしながらレモン汁を調整してください。

レモンは実際にカットしてみないと、果汁が多くとれるか、少ないか分かりません。
今回は、静岡産のレモンが売っていたので使ってみました。
皮が少し厚めで果汁が少ししか取れなかったので、レモン1個分の果汁を使いましたが、皮が薄く果汁がたっぷりとれるものでしたら半分でも良さそうです。

簡単に作れるので常備菜の一品にいかがでしょう。


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