いじめ

集団生活を送る上で必ずといっていいほど耳にするのがイジメに関することかと思います。

自分がする、されるはもちろん.自分の身の回りの人がする、される.そして世の親たちが懸念するところが自分の子供がイジメをする、されるといったことではないでしょうか。

自分の子供がイジメをするのもされるのも親であれば誰もが望まないことかと思います。

イジメの話となるとよく聞くのがイジメを受けた、或いは受けているといった話かと思うのですが.僕が先ほどから「する、される」と加害側を先に言っているのは、主にイジメをする側の話をしたいと思っているからなのです。

イジメを受けた人がどうすればイジメられなくなるのかを考えるよりもイジメをする人がなぜそうしてしまうのかを考えたいと思います。

その理由としては、イジメを受けている人がなぜイジメを受けているか、どうすればイジメられなくなるかを考えることは、イジメを受ける側にそれなりの原因があるという前提を含むからです。

集団に属する人全員(学校生活で言えば全生徒.全職員)からイジメを受けているのであれば.それはもしかしたらイジメを受けている側になにかしらの原因があるのかも知れません。

しかしイジメとは特定の人から受けている場合が多く.その場合にはやはりイジメをする側になにかしらの原因があるのではないかと考えられます。

世間的に所謂イジメと言われている行為は他人に対して悪意を持って関わり合うことだと認識できます。

この悪意と呼ばれるものを持って他人と接する理由は多々あると思うのですが、その1つに.自分が大切にしている価値観や思想を否定されるといったことがあります。

これはとても想像しやすいことではあると思います。確かに自分にとって重要であることを蔑ろにされたり馬鹿にされたりすれば怒りを覚え.相手に悪意を持って接するかも知れません。

しかしそれはイジメられる側に原因が存在していることになります。問題なのはイジメを受けている人が大抵は心当たりのない悪意を向けられていると言う点にあります。

自分が気づいていないだけで相手を不快にする言動をしたのではないか?と考える人も多くいるかも知れません。

しかしここで気を付けなくちゃいけないのが、ある条件下においては大切な価値観や思想を否定された場合以外にも同じように悪意を持って他人と接することがあるということです。

そしてこれは子供の社会を考える上ではかなり重要になってくるかと思います。

人に対して悪意を向けるとき.通常であればその行為にかかるコストを無意識にしろ意識的にしろ計算すると考えられています。

しかし先ほどの例のように自分が大切にしている価値観や思想を否定された場合にはコストの計算をせずに相手に悪意を向けると言われています。

詳しくは通常であれば悪意を向ける際にコストを計算する時に活発化する脳の一部位を観察したところ.先述の条件下ではほとんど活動していないことが発見されたそうです。

そしてそれ以外でも同じ事が脳内で起こる条件が発見されたらしいのですが、その条件と言うのが、社会的疎外感を覚えた時だそうです。

つまり人は自分の価値観や思想を否定された時と同じように社会的疎外感を覚えている時にはコストを度外視して悪意を持った行為にでます。

つまりイジメをしている子は学校内で自分の居場所がないと感じているか、認められていないと感じている為.イジメといった悪意の行動をしている可能性がある訳です。

イジメという無視する事ができない行い(イジメを認めず無視する学校や教師もいますが)をすることで歪んだ形で自分の存在を他者にアピールしていると考えることができます。

これらがわかったところでイジメを受けている人、受けていた人が納得できる訳でも救われる訳でもないことはわかっているのですが.イジメをする人を1人でも減らす方法、少なくとも自分の子供が他者をイジメる加害者にならないようにするにはどうしたらいいかを考えるヒントにはなるんじゃないかと思います。

イジメをする人が1人でも減ることはイジメを受ける人が1人でも減ることに繋がるのではないかと考えています。


以上でーす。

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