子供の経済学

子供も小学生くらいになってくるとなにかをコレクションしてみたりを始めます。

うちの子の場合だとポケモンカードを集めるのにハマっています。

子供の流行というものはやはり周りの友達の影響が多分にあるものなので.当然周りの子達もポケモンカードをたくさん集めているのですが.そういった時によく聞くのが子供同士のカードにおけるトラブルです。

友達同士でカードを交換したり.あげたり.貰ったりといったことがトラブルにつながるケースがあるようです。

といってもトラブルであると考えているのは子供たち本人ではなく.その親である場合がほとんどです。

そのカード自体が「親のお金で買い与えたもの」であるというのが親が問題視してトラブルであると認識するポイントであると考えています。

つまり自分の子供に買い与えたはずのものが勝手に他人の子供のコレクションになっているという不快感がこれらをトラブルとしている所以ではないかと思います。

その不快感を合理化したものが、親が子供たちにカードの交換などを禁止する理由として使われていたりする訳です。

友達同士でカードを交換したり.あげたり.貰ったりすることが本質的なトラブルを生んでいるのか.そしてそれらは本当に禁止すべきことなのでしょうか。

まず子供の行動の善し悪しを考える際には.自身の不快感を改善する為の結論をだしたりそれを合理化する為の理由付けなどを考えるのは誤りであり.子供の成長に意味のある事か.学びを得る点があるかどうかなどで判断した方がいいと僕は考えていて、これに関しては積極的にやらせるのが結果的に子供にとって良い影響を与えると思っています。

例えばカードを友達と交換する時に.自分のポケモンがピカチュウなのに対して友達が差し出してきたポケモンがキャタピーだったとした時に.子供ながらに直感的にこの交換は不公平であると感じる事ができると思います。

この感覚を体感することで物の相対的な価値や需要と供給による価値の変動を発見し理解できるようになると思います。

不公平である上に交換に見合ったカードを持ち合わせていない時にどのように相手のカードと自分のカードの価値を合わせて交換を成立させるかなどの試行錯誤を行うようになるとも考えられます。

つまり友達とカードを交換したり.あげたり.貰ったりといった行為は子供達にとっては自分自身の肌で感じ、理解する最初の経済学であると言えます。

これらは大人が言葉で説明したり教科書で学ぶよりもはるかに深い理解を促し得るのではないかと思います。

さらに主観的な価値ではなく相対的な価値によって自分あるいは相手のカードを評価する事で.結果として自分が何に価値を感じ何を大切に思うのかといった自分自身の理解と共に.他人がそれらをどう感じるのかを考える事で自分と他者は違う考えや価値基準によって生きているのだということを理解するのに繋がるのではないかと思います。

これらの理解がより早い段階でできている方がその後の子供の人生においてはなにかと有利に働くことがあるのではないかと僕は感じています。


以上でーす。

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