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高機能素材Week[大阪]の規模と内容に驚く(元教授、技術展に行く。その4)定年退職42日目

先日、第12回高機能素材Week[大阪]がインテックス大阪で、5月8日から10日までの3日間にわたって開催されました。日本の素材産業は製造業GDPの2割を占め、日本の基幹産業の一つとされています(注1)。今回の展示会は、機能性フィルム、プラスチック、接着、塗料、光レーザー、金属、セラミック、サステナブル材料の8つの展示会から成り立っていました。最先端の素材技術が一堂に集まる西日本最大の総合展であり、世界最大規模のものとされています。私はこの技術展に2日間参加しましたので、その報告をします。


会場のインテックス大阪は、大阪ベイエリアの咲洲(さきしま)に位置していました。来年開催される大阪・関西万博の会場の夢洲(ゆめしま)やUSJに近い場所でした。私は大阪メトロ御堂筋線で本町駅まで行き、そこから大阪メトロ中央線でコスモスクエア駅まで乗りました。隣の駅は大阪港駅(副駅名:天保山)で、かつて世界最大だった「天保山大観覧車」や世界最大級の水族館「海遊館」があります。

面白いことに、乗客は大きく2つのグループに分かれていました。スーツを着たサラリーマン(その多くは技術展に参加)で、もう一つは海外からの観光客家族でした。後者は皆、大阪港駅で降りて行きました。子供たちは一様にはしゃいでおり、どの国も親は大変だな、と思っていたら、結構な割合で親も興奮していましたw。その後、コスモスクエア駅からウオーターフロントを走る自動運転のニュートラムで2駅、目的地の中ふ頭駅へ。降り立ったのは全員がスーツ姿のサラリーマンで、歩いて5分の会場に到着しました。


会場につくとさすが世界最大規模の展示会で、大きな3つの建物と1つのセミナー会場から成っていました。

会場内の受付へ

事前に登録していたQRコードつきの名札をケースに入れるだけで簡単に受付が完了し、入退場はそれのスキャンで管理されていました。また、会場内のブースでも資料を頼むと名札がスキャンされ、後で何社からかメールで情報が送られてきました。名刺交換で重い資料を渡す時代は変わりつつあるのかも知れません(もちろん、まだそのスタイルも多かったですが)。


今回は数百社に及ぶ全てをゆっくり回ることはできませんでしたが、それぞれの展示会から興味を持った数社ずつを選んで報告します。

(i) 高機能プラスチック展からは、三井化学、MI-6など
(ii) サステナブルマテリアル展から、ナノセルロースジャパン、三菱ケミカル、クラウンパッケージ、日本リファインなど
(iii) 接着・接合EXPOからは、スリーエム、ADEKAなど


その中のいくつかを写真とともに簡単に紹介しますと、

 ・感温性があるプラスチック材料とその素材としての可能性(三井化学など)

体温を感じて変形するフィルム

 ・ナノセルロースの新しい潮流(ナノセルロースジャパン)

 ・パームヤシやカカオの廃棄物をアップサイクルさせ紙の原料に(クラウンパッケージ)

パーム油を取った後のヤシカサを再利用した紙製造

 ・オンデマンド型の自動化された接着剤(スリーエム)


帰りは、大阪駅まで直通バスで30分程で到着しました。その後、いつもの蔦屋シェアラウンジで資料を整理した後、家路につきました。


次回から、上記内容を少しずつ説明させていただきます。お楽しみに!

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注1:日刊工業新聞「第12回高機能素材Week[大阪]特別号」より

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