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県営住宅で写真展を開くには? 〜まとまらない企画書〜

僕は僕自身が住む、県営住宅を写真で収め、その写真を元に写真展を開催したいと夢想している。
下記のものは、そのために作った企画書である。
書いたはいいが、なかなか上手くいかない。県営住宅での開催をコロナのため禁止されたからだ。僕がここに残す理由は、この企画を成功させたいよいうよりも、もっと違う形で表現することはできないか、という思いからだ。僕だけの考えでは狭くなり、考えが広がらない。そして自分で文章を書いていながら何を言っているのか分からない。
そのため、面白いことをしている事がたくさんいるこのnoteに記載することにした。良い方向に流れて行きますように。🙏

写真集タイトル「ここにある」

①〈目標 goal〉
展示会での達成目標
[定量目標]           
写真集 計25枚配布
入場者50人 3日間開催 
住居者同士の交流会?イベント 1日開催    
クラファンで10万円 それで写真集を作る。
[定性目標]
展示会場を抑える。会議室。
住民の方が、なるべく入りやすくも、“アート“さを感じれる場所を作る。
近すぎすぎない。関わりすぎない。
なるべく、周辺にあるもので展示会を開催する。ゴミや、ボロボロの自転車、隠すように置いてある花壇、、等を展示。
住民参加型、しかし参加させるのではなく、「参加していた。住人の一人だった。」と自覚させる様に心がける。そのために押し付けない。興味を持たせる言葉遣い、展示を考える。
子供に接する様に。*今後調べる要素

②〈vision 自分達のあるべき姿、活動理念〉
セルフ・ヘルプグループ
同じような困難を抱えている人々と同じよな否定的な経験に曝されやすい人々とが、孤立のうちに困難を抱え続けなければならない境遇を打開するために形成する集団 

親密圏 
具体的な他社の生/生命に一定の配慮や関心があること
排他されていないという感情をもたらす
関心を寄せながら、距離を縮めない事
他者が他の様にあり、他の様にあろうとする事を肯定すること
了解に達する事を諦めること
                  「公共性」 斉藤純一 

イベントはセルフヘルプグループを目指し、
通常の写真展の場の性質は、親密圏を目指す。

内省、内観の様な状態を作る。そのきっかけ作り。
松原達哉 東京心理教育研究所にて
1990年 自由空間SEPY を作る
「空間・時間・仲間」の三つの間 がある場。

その三つが既に、ここ県営住宅にある事に私は気づく。

孤独な人、死にたい人、生きづらい人が、生き生きと、自分の命を生きていけるような手伝いをしたい。
かつて私自身がその状態だった。しかし、今までの価値観が崩れたとき心が軽くなり、生きることに希望を見た。
価値観、世界観の崩壊。
一般的には、どこか遠くへ旅に出ることで世界観が変わったりするものだが、私は思考の場で、縦横無尽に移動することで世界観が変わり、心の豊かさを得た。その過程で学んだことが、わざわざインドなどに行かなくても、目の前に無限の世界が広がっているという事だった。世界は既に目の前にある。
また、県営住宅に住まれる方達に対しどこか距離を感じた。私自身去年まで隣人の苗字、顔を知らなかった。エレベーターには一人づつ乗る。タバコの喫煙問題、外国人と高齢者が多く住んでおり、玄関にはセールスおことわり!NHKを〇〇!という強い言葉の標識がある。共益費を払わない、払えない方がいる。若者が深夜駐輪場で溜まってしまう。数年に一度、自殺者が出る。そういった距離が生み出す、孤独、孤立の影。それは私が辛い時期に心に抱えていた問題と重なったため、この場所で写真展を開こうと考えるに至った。
孤立、孤独な人に、いきなり関わろうと言ったところで難しい。
普段宿題をしない子に、宿題をしろ と言ったところでやらない様に。
そのため適度な距離を保ちつつ、自分で気づき、関心を持ってもらうための場を作ることが重要だと考えた。行動を喚起させる場。結論を述べるのではなく、変化の仕方を言語化する場を私は作りたいと考えた。
特定に施設に(上記、松原氏の活動)形成すると、来る、来ないというものが生まれる。
来た人にしか開かれない間。それは私が目指すものではない。
来てもらうために、此方からも仕掛ける。しかし、仕掛けすぎない。
場に依存させず現実世界との繋がりを感じさせつつも、若干の非日常体験もさせる。分裂しながらもそこにあり、安定させる。まるで統合失調のような状態。悪いような思い込みをぶち超える。
孤独、孤立している人達の多くは、言葉を持たない人だ。自分の思いをうまく伝えることができず、心に抱えこみ苦しくなる。
その苦しみを、自身で語り始める、力を作る場を作りたい。あくまでも、力を作ることが目的であり、語り合う場は二次的なものである。なぜならば、その場に依存してしまう可能性があるからだ。あくまでも、語りの場は、自己の内にある「思考の場」が中心である。そこを確立することが、自立することだと私は考えるのである。

③〈fact 隆也がもつ武器、県営住宅のリアル〉
挨拶の少なさ。
エレベーターでわざわざ、待ち一人で乗ろうとする習慣。
散らかり放題のゴミ。避難通路のタバコの吸い殻、ゴミ。ボロボロの放棄自転車。一方で、子供達の笑顔や、彼らが残した足跡(絵や文字が壁に描かれている)温かい住人の方(風が強い日、一緒に笑い合った主婦の方、エレベーターで話しかけてくれた3階のお爺ちゃんなど。)存在の可視化。課題と、良さ、面白さの可視化。
「他者と繋がろう」ではなく、身の回りの環境に少しでも目を向けたい。その先に他者につながると考える。

活動主体の私の強みは、
当事者であること。既に同化している事が、他の方にもその事実が分かりやすく伝わるということ。
行動や言葉に説得力を持つことができる。

④〈moment 情勢、現実問題〉
県営住宅の人々は社会からどう捉えられているのか?
そもそも、捉えられていない。(その位の存在だと思う。)
または、安い。故に住む方は、その経済状況を想像される。
比較的裕福ではない。むしろ厳しい方が多く住む。(高齢者、障害者、母子家庭、外国人など)

実際は、風呂や、トイレが古いなどの問題があり、安い分、住んでみるとデメリットも感じる。または、半矯正的な繋がり。回覧板や、役職、掃除等。

世の中の情勢
抽選待ちの状態が多いような事を聞く。特に新しい物件ほど人気。
自殺者数 今年11月時点で1万9千人以上。 
それを知っている人がどれ程いるのだろうか。知らない事は、存在しないのともはや同義である。
誰も社会に帰属意識を持ってい ない。なぜなら社会に希望を見いだせない、目標を設定できないから。ひとがか ろうじて見出す小さな希望は家族という形。個人より大きく社会より小さな単位 。そのうえで、感覚的に「楽しい」、「気持ちいい」ことに没頭する。未来は信 じられないけれども、快楽はそのひとにとって否定できない現実なので「よいもの」 と断言できる。だからますますスマホやパソコンの画面に向かって、見たくないもの を締め出して、見たいものだけ見る。

現実問題
人が多く、入れ代わりも多いため、一括りに何かをしようとするのは難しい。
連帯が取りにくい。古い建物程子育て世代が住みずらい?(今の住まいから察して)
外国人、高齢者、若者などとの壁。
言語的にも経済的にも、様々な意味で貧しい方が多いため、考える心の暇があるのか?
ゴミの多さ、ルールの乱れ。
交流の場の消失

⑤〈insight 容体の心情〉
住宅の子供たち、展示に参加する人たちにどう感じてもらいたいか?
身近にある物、人、環境に多様性が存在してる事を体感してもらいたい。

写真やデザインに対して見た人はどう思うか?
ムカつく、馬鹿にしている、恥ずかしい、迷惑
→なるべく頭を空にしてみてほしい。観察者になってもらいたい。ただただ見るという状態。没頭。想田監督の言葉をかりるなら「宙ぶらりん」の状態。そうするにはどういたらいいのだろう?
大切なのは意見を集める事、可視化すること。その為に、ポストイット企画などが効いてくるのか?

⑥〈Catalyst for Change 変化の施策〉
行動に移すための施策
1、写真を見ながら、ここに何があるのか、何を感じたか自分の声を記述し、貼る
ポストイット。 匿名性を担保、本音で出してもらう。
2、会場に入りやすい動線の工夫。
床にテープを貼り巡らせドアの先に何があるのかと、想像させる。
無関心の人が、扉の先に行く事自体が大きな壁なので、その壁をなるべく溶解させる。
3、普段見ている物の展示
大量の捨てられたゴミや、ボロボロぼ自転車、バイク、などゴミ、汚い
という物を、見せ方を変える事で、"面白いもの”に変化させる。
4、写真の展示
メイン。A4カラーコピー。ツリー状にした紐に飾り付け、円形の空間を形成。左から歩いて行き現在→過去→未来の順でストーリーを感じてもらう。
5、黒板や、ポスター
自分がこの場を作った意図や、自分自身について書く。私自身が、当事者の一人であることを伝える。
6、映像
観察の過程をとる。より伝わりやすさを加える。あくまでも小さめ。

行動を記述しながらも、現在の在り方、目の前にあるものの可能性を可視化するような言葉遣いで、文や作品を作って行く。(あんまり自分でも意味わかってないw)
逃げるについて書いた様なイメージ。

⑦〈Rule 自分達のルール〉
この活動の条件は?
その場を、撮影する。
あらゆる批判を受け止める。次に繋がる事を意識。失敗上等。だけど、そうならんように心の在り方を常に考える。実験精神。
様々な場で実験する。その場に沿った企画書を書く。

⑧〈Action 展示作り、デザイン〉
⑥と違いがわからんけど、とりあえず。
カメラを一台置いておき、実際に撮ってもらう。
フィルムがいいかな?撮り直せない故に、一枚に真剣になる。その真剣になる時間が1番大事だから。

(2022年1月)

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