お題の覚え書き② 穴埋めについて

先日こっそりあげたお題についてのnoteが、めちゃめちゃ読まれていてびっくりしました。ありがとうございます。

謙遜でもなく本当にまとまってないからメモ書きぐらいに思ってたんですけど、ただこうやって言語化したことに意味があるっぽい。
きちんと読み物として整えるのはいつかやりたいのですが、とりあえずこういう形でも読んでくれる人がいるなら、気軽に書いてみようと思います。

穴埋めお題の話

穴埋めお題というジャンルがあります。文章中の一部分が「○○○」になっており、文字数は指定がないことが多く、自由に埋めていいという、かなり大喜利のお題っぽいジャンルです。
体感としては、私が2020年頃にやっていたスプシ大喜利環境にはあまり無かったのですが、ネット大喜利だったり、関西の生大喜利でちょくちょく見かけ、今ではどこの地域でもそれなりに見かけるかなぁという感じです。

最近、自分が出題したものを例に出すと
「最新の研究によると、コウモリの羽は○○○」(1箇所穴埋め)
「A『そんなのインチキだろ!』 B『インチキではない!○○○を△△△しただけだ!』」(2箇所穴埋め)

という感じです。

(いわゆる『台詞穴埋め』は少し別種のお題、どちらかというと『一言』に近いものであり、一旦ここでは伏せておきます。ただ、最終的には台詞穴埋めの話にも繋がってきます)

自分もけっこうこのジャンルが好きで、出題していたりするのですが、作り始めた頃は「うまいこと跳ねないなあ」と思うことも少なくありませんでした。この穴埋めお題を作る自分なりのコツをまとめていきます。

「なんでもアリ」にしないために

この穴埋めお題、うまく作れないと「何言ってもいい時間」になってしまいます。
元々、穴埋めお題自体が、二要素お題などに比べると「お題に沿う」の概念が緩いものではあるのですが、なんでもアリのお題になってしまえば、それは文脈関係なく頭の中におもしろワードを蓄えてる人が勝つ、という時間になります。

たとえば「新料理 ○○の△△」っていうお題で、「なすのケーキ」「うんちのおひたし」「蟹の歩行」「掃除機の修理」みたいに、時間が経てば経つほど、何が面白いかわからなくなっていく、みたいな経はありませんか?

まあ回答者によってはどう上手くお題を使ってもなんでもアリの時間になってしまう(自分も回答者側だとけっこう無茶苦茶するので)のですが、これをできる限り軽減する方法があります。それは、穴埋めお題の文章の、話者の情報を明らかにすることです。

例えば以下のお題を考えてみましょう。

「ぼくは○○○」

この文章をパッと出されて、このお題の話者のイメージは一致しませんよね?「ぼくは○○○」。小さな男の子が喋ってるかもしれないし、大人の可能性もある。人によってはマスコットキャラクターが喋ってることをイメージするかもしれません。これが、話者の情報が明らかになってない情報です。

「小学生『ぼくは○○○』」

小学生であるという情報を足しました。これで話者が限定されて、仮にこのお題に「ぼくはドラえもん」って答えた場合、それは小学生の男の子がふざけてドラえもんを名乗っている、というボケとして受け入てもらえるでしょう。ですが、個人的にはもう少し範囲を狭くしてもいいと思ってます。

「ニヤニヤしている小学生『ぼくは○○○』」

どうでしょうか?これからふざけようとしている幼い人物が、頭の中に思い浮かんだんじゃないでしょうか?エッチなことを言うかもしれませんし、あえて小学生らしからぬワードを言わせても面白いかもしれません。これが、話者の情報を出すことで「面白い」の尺度を作り出すということなのです。

もちろん、限定しすぎて回答の幅を狭めるのも勿体無いので、そこは腕の見せどころなのですが、ある程度はやっちゃっていいと思います。
冒頭で紹介した、「最新の研究によると、コウモリの羽は○○○」というお題も、学者だったりニュースキャスターだったり、ちょっとお堅い人が話者をしているのだろうな、というイメージを与えるように組んだお題です。その上で、お堅い口調のまま変なワードを言っても面白いし、急に口調を崩しても面白い、という感じです。

また何か思いついたら書き足します。

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