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カミングアウトしても、友達は温泉旅行に行ってくれるだろうか?


夏休み
私には学校関係者の友達が多いので、この期間はちょっと忙しいです。

終業式やら三者面談が終わった途端、色んな方面の学校友達から、
「遊ぼう」
「ご飯行こう」
「旅行行こう」
「ちょっと聞いてほしい話が…」
というような連絡がきます。

ありがたいことですが、こういう連絡を受けるたびに、結構考えてしまうことがあります。

それは、
「私がカミングアウトしても、友達でいてくれるのかな」
ということです。

まず、私は同性愛者のレズビアンです。
これについては何の迷いも信念も信条もないです。
ただ、レズ、それだけです。

別に男性嫌悪とかはなく、男性アイドル(なにわ男子)も大好きです。

しかし、私の恋愛対象は女性です。
正直、女性が好きということによって、日常的に起こるバグはあります。
あくまでも私の場合ですが、例えば、仕事をしていて女性のお客さんには優しいとか、可愛い店員さんだとキョドってしまうとか、、、そういうのは正直あります。

ここに「なんで?」と言われても困ってしまうのですが、女性には、たぶん男性よりも意識してしまうのです。
「女性」というだけで、お話をしっかり聞きたい気持ちになったり、良く思われたいという気持ちになったりします。

ただ、女性であっても、恋愛対象になるのは完全なるレズビアン(完ビ)だけです。(私の場合)

ノンケ(異性愛者)の女性や、バイセクシャル(男女OK)の女性で、たとえ魅力的だなと思う人はいても、「魅力的」から「恋愛」への変化はないです。

理由を自分なりに考えたのですが、おそらく、気持ちを据えられないというのが大きいかもしれません。
「いずれ捨てられるかも」という不安が勝ってしまうので、どっしり心を据えて好きになれないのです。

だから、私の友達(学校関係者ら)に対しては、恋愛的な感情とか、たとえ風呂場で裸を見ても何とも思わないです。
「あ、お尻にイボある」とかそういうのは気になるかもしれませんが、それ以外は何にも思わないのです。

ただ、私が友達にカミングアウトしたら、彼女らは、私からの視線が怖くなるかもしれません。

「もしかしたら性的な目で見られてるかも」
とか、思う可能性はあると思います。
女性にとって、性的な対象にされるというのは、恐怖だと思います。

私はこの前、レズが集まる会合に参加した時、参加者のトランス女性(身体は男、心は女、恋愛対象は女)の方から、ネットリとした独特な視線を感じ、正直怖かったです。
後日その人がTwitterで「(あの女)食いたい」みたいな発言をしているのを知って、めちゃくちゃ怖かったです。

逆に、私が普段女性を怖がらせてしまう場面もあります。
例えば、女性用トイレで列が出来ている時に、前に並んでいる女性が、後ろの私をチラッと見て、ビクッとしていることがあります。
そして、顔から下へ視線を落とし、私が女性であると確認すると、再び前を向くのです。
私が妙にデカいので、男性が忍び込んだように一瞬見えるんだと思います。
そういう時は、「怖がらせて申し訳ないな、、、」と思います。
冬場とか、体型がわかりにくい格好のときにたまに起こる現象です。
私も逆の立場ならビビるので、「女性を怖がらせないように」を日々意識しています。(体をなるべくすぼめたりするとか、、、)

だから、私が友達にカミングアウトすることは、もしかしたら、私の存在が、彼女らの脅威になるかもしれない、、、と考えてしまいます。
身勝手な考えですが、「怖がらせたくない」という思いから、どうしてもカミングアウトする勇気がないのです。

ただ、カミングアウトしないことによって困ることがあります。
それは、友達にたくさん嘘をつく事です。

主にキツイのが男性を好きなふりをして振る舞わないといけないところ、これがとっても大変なのです。

好きな人の話とか、その時付き合っている人の話とか、私も包み隠さずしたいなあといつも思います。

そもそも友達は、みんなめっちゃ良いやつで、信頼できるし、今後もずっと友達でいたいのです。
でもどうしても、現状では、自分の心の肝の部分を開放して話せないのです。

その場を盛り上げて、みんなの言葉を引っ張り出して、ワイワイすることはできても、自分の心は引っ張り出さずに終わるのです。

行く前は、いつも
「今日、カミングアウトしちゃおかな、、、」
と考えて場所に向かうのですが、いつも結局何も言えずに帰宅します。

今月のご飯の時もそうなるのかはわかりませんが、、、

もし、私がカミングアウトしたら、もう旅行には誘われなくなるかもしれません。

そう考えると、、、エゴですが、どうしても言えない。

悩んでしまいますね。

あまりにも積み重ねてきた嘘が多すぎるから、、、。

おしまい