見出し画像

Marteniza:ブルガリアの歴史を結びつづける赤と白の糸

ブルガリア出身の同僚が出勤すると、前日までなかった、手首に赤と白の糸を絡ませた細いミサンガのようなものをつけていた。
オシャレをするような性格の人ではないので「何それ?」と聞くと、ブルガリアの行事の一つだと教えてくれた。

彼女もこれに似たようなものを身につけていた



その名前はMartenizaと言い、ブルガリア語で3月を意味する。
彼女によれば、3月になると健康と長寿のお守りとして心臓のある方、つまり左側の手首に身につけるそうで、4月になるまでつけ続けるという。


面白い行事だと思い、自分でさらに調べてみる。
赤が生と情熱を、白が純潔を象徴するらしい。
そして驚いたことに、この習慣は紀元前7世紀から続いているという⋯⋯。

この古代の習慣がおよそ3000年もの間、ブルガリアの人々の心に息づき、健康と幸福を祈る儀式として受け継がれてきたと知ると、その意味と歴史に重みを感じずにはいられなかった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?