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【ONE PIECE1102話雑感】愛だけ受け取る

※ご注意※ ONE PIECE1102話(ジャンプ2024年4・5合併号)までのネタバレを含みます。


走馬灯

自我を失う直前のくまの人生の走馬灯、くまが見ているのかベガパンクが見ているのか…
あれほどに天竜人や国王など支配者に踏みつけられ辛酸をなめさせられてきた人生にも関わらず、そやつらは一切浮かんでいませんでした。
自分を愛してくれた人の笑顔、大変な人生を駆け抜ける自分、ただそれだけでした。

慈悲の心か

前回の1101話を読んで周囲の人々に尽くしてきたくまの慈悲の心について感想を書きました。

走馬灯に憎むべき存在が現れなかったことは、優しい慈悲の心というよりはその怒り憎しみに囚われていないということを示していると思います。
大変な中頑張ってきた自分や、そんな自分を愛してくれる人たち、それだけに注意を払ってきたように見えます。

ライフハック

仏教における三毒の一つ、怒りや憎しみを示す瞋(しん)に囚われていないんだと思います。
思えばくまのお父さんもお母さんも苦境でもその根源への憎しみなど見せずつねに笑顔を愛すべき家族に向けていました。
罪を憎んで人を憎まずという言葉がありますが、くまのそのような気性も両親から受け継いだのでしょうか。
しかし考えてみたら自分の人生が終わるとき、憎き天竜人の顔や自分や愛する人たちが受けてきた仕打ちの場面が延々と流れていくよりは愛してくれた、愛する人たちの笑顔ばかり思い浮かべたいものです。
すごいこと、聖人!と思いがちですが結局怒りや憎しみを手放すことは人のためばかりでなく、同じ事象の人生に対する満足度を上げる効果のあるライフハックと言えるのではないでしょうか。


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