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観る将meets楽天マガジン

きっかけは佐藤天彦九段

■楽天マガジンと出会った話

「楽天マガジン」に登録した。
たまたま見ていたAbema将棋チャンネルでの対局中継で、解説の棋士の方が将棋世界の天彦さんの名人戦第一局についての記事が素晴らしかったと話されていて読んでみたいと思ったから。

雑誌の購入は興味のある記事の部分だけ読むには、金銭的にも物理的にも負担で、それらを含めた心理的ハードルが高い。
電子版でその号だけ買おうか、立ち読みしに行くのも大人なのになんだしそもそも本屋まで遠い。
局面への理解がない観る将なので将棋雑誌を隅々まで楽しめるわけでもなく、当該記事は読みたいから電子版で買うのもやぶさかではないが他になにかいい手段は…と逡巡し、結果的に楽天マガジンに加入するという手に打って出た。

そもそも楽天経済圏の住民なのである。
楽天モバイル加入者なので3カ月無料だとかで。
今読みたい記事は読めるし、必要なければそこで解約すればいいかと思った。
楽天経済圏外の方でも、多分一カ月くらい無料なのでピンポイントで読みたい記事を読み漁るのも良いかも知れない。
1200誌以上の雑誌が読み放題で月額418円、年額3960円。
物理的に本を買うと読みたくて買った本でも大抵はそれほど読み返さず場所をとってしまう。
雑誌でもお金を出して買ったなら全部読まないと出されたご飯を食べ残してしまったような罪悪感すらある。
それに対してこのサブスク方式では色んな雑誌の読みたい部分だけ罪悪感なく好きなように読めて部屋を圧迫しない。
これは現時点での最適解…!
無事加入した私は早速将棋世界を読んだ。

■佐藤天彦九段の記事を読んで

当初の目的の佐藤天彦九段の記事(将棋世界2023年6月号)
どうしたって評価値や対局者の表情なんかの上っ面しかわからない、浜辺から海中の出来事を傍観しているような素人にまでニコニコ優しく手を取って「はいはいこっちだよー」とわかりやすく沖の渦潮の中心まで引きずり込んで案内してくれるかのような言語化の天才ぶりのおかげでやっと少し受け取る事の出来たプロ棋士の対局の場面での脳細胞の繊細な交わりの尊さ、天彦九段の藤井さんを孤独にさせないという静かな決意。
棋士の方がお勧めされただけあって最高の記事だった。
引きずり込まれたからには私だって今よりもう少しはわかりたい、気持ちに寄り添いたい。
そんなふうに思わされる引力を持っている記事だった。

■それぞれの表現

それにしても、若くして将棋界の絶対王者に君臨した藤井七冠を、多くの棋士がご自身のモチベーションの中のひとつとしていて、それぞれの表現が真摯でありそれでいて個性的で興味深い。
観る側にとっては対局者の心のうちがどんな風であるのかは観戦の彩度を上げる貴重な栄養素になる。

例えば永瀬王座

自分がもっと強くなれば藤井さんによい景色を見せてあげられると思う

藤井聡太四冠の才能という言葉で語り切れない強さの根源、永瀬拓矢王座が語る|NEWSポストセブン - Part 2 (news-postseven.com)

あるいは豊島九段

「(10年後に訪れるであろう)藤井(聡)七段の全盛期に戦うことを目標にしている」

(3ページ目)「藤井聡太七段とは全盛期に戦いたい」 豊島将之新名人は“令和の覇者”となるか? | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン (bunshun.jp)

そこへきて、天彦九段はというと

「こちらも一生懸命理解しようと近づいていく努力をしなければならない」

将棋世界2023年6月号

あったけぇ…。そして将棋をひとつの芸術とする捉え方もらしさ全開で独特な観点を提供してくれていてとても良かった。
今後藤井天彦戦があったら、そんな情報を踏まえて観る以上はさらに目が離せなくなるだろう。

偶然触れた文章

当初の目的は大満足のうちに果たし、さて他に何かあるのか?
と楽天マガジンアプリで雑誌を検索してみる。
ゴシップ系の週刊誌からファッション誌、レシピ、るるぶまで。
そうしてみるとTwitterでも週刊誌連載の読んでみたい記事の紹介はいつも無意識のうちにスルーしていた自分に気づく。
その記事だけの為に雑誌を一冊買わないし、書籍化されたら買おうと思って。
ちょうどそんな、読んでみたいけど書籍化を待とうと思っていたうちの一つ「師匠はつらいよ」が書籍化されたお知らせがタイムラインに飛び交っていた。
あっ、これだって連載読めるじゃん!
そう思ってクリックした週刊文春。
藤井七冠推しの私は杉本師匠のエッセイでほっこりした気分のままもう一つ将棋関連の連載があることに気づいた。

いまだ成らず 羽生善治の譜」

この連載に心を射抜かれて感想文書きたい欲が頂点に達したので書き散らすのはまた別の記事で。


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