2019.6.22

偶然に踏み潰された害虫

ただ舐めただけの傷が直ぐ闢く様に 継ぎ接いだ不揃いの毎日を忘れては生み、生んでは忘れ我々は  無意味な偶然の積み重ねを愛おしみ  惜しみなく虚言を浪費する

heurēka  私は狡猾な利己心を 枕詞に据えて 貴方を引き寄せた heurēka 貴方は道徳を犠牲にし 股座を譲渡する heurēka heurēka heurēka 否 私は知っていた 本能の察知するままに 塗り潰していたまで

雁金瓏々として 微笑し斃れ伏す老夫婦を包む 

朝ぼらけ    剝落する私の一切を通り過ぐ ヨコシマな唇を穿ち 灰色と化す瞳を撫でるだけの度量が欲しかった 

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