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詩草稿 バームクーヘン

灰やアトピー 花瓶のない部屋に 

愛はまやかし 常ならぬ罪

咲いた命題 真偽を問えば

鳴く鳴く 閑古鳥 営みの空しきを

剥いで 剥いで 薄い体温の絡む一瞬を

縫うた分だけ穴があく

晴れ晴れ悲しきかな ユウアイ 口角を追う

晴れ晴れ悲しきかな 求め合う 嗅覚に伏し

胸骨に指を入れ 撫でておくれ

滑らかな筋の流れを愛しみ 泣いておくれ

軽忽な愛を 恋だと言って

年輪の嵩む グレーズの溶ける

痺れる四肢に巻いた日々をここに

置いていきましょうか。兄さん

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