見出し画像

THINK BOOK_INTERMISSION 202309

THINK BOOK 共同編集の谷尻誠さんが共同代表を務める Suppose Design Office (以下サポーズ)の広島事務所、彼らのヘッドクォーターが以前の舟入本町から猫屋町へ移転、そして先週(9月22日)に「猫屋町ビルヂング」としてグランド・オープンを迎えました。すでに、各メディアでその時の様子が写真とともに掲載されていると思います。

ここの読者であればご存知かもしれませんが「猫屋町ビルヂング」は、サポーズの新拠点として、古い5階建(プラス地下)のビルを丸ごとリノベーションしたものなんです。サポーズのオフィスを中心に、1階には飲食店、2階にギャラリー、5階がサウナ(10月オープン)という複合施設。広島の新名所となること請け合い、なのです。

共同編集の傍である私は、残念ながら自分の仕事の都合でその時は東京を訪問していて、久しぶりにリアルな THINK にも参加できず、後ろ髪を引かれる思いではありましたが、サポーズのスタッフやOBなど、知っている多くの笑顔がSNSで流れてきて、その様子がいかに楽しく充実していたかが伝わってきて嬉しく思いました。

さて、しかし、THINK BOOK としても、この大きな転換期に何も関わらずに過ぎるというのはあり得ない、というわけで、実は、皆さんがあまり知らない、オープン前の「猫屋町ビルヂング」に侵入してきました(もちろん、許可を取ってです)ので、そのオープンまでの裏側が少しレポートできればと思います。

ちなみに、谷尻さんたちがこのビルを新拠点にすると買い取ったのはコロナウィルスが広がる前のこと。まだ何をどうするかもほぼ白紙のような状態の時のがらんどうだった時代も含め、何度か現場に足を運んで様子を覗かせてもらったことがあります。今回お邪魔したのは、2023年9月の12日。グランドオープンの10日前でした。スタッフに案内されて、各フロアの現状とプランについて伺いました。

ひょっとすると、下の写真を見たら、建築業界に縁のない方は「え、10日前がこんな感じで大丈夫?」と思われるかもしれませんね。答えは報道されているグランドオープン後の写真と比べてみてください、そうなんです。このダイナミックさも、建築のひとつの魅力かもしれませんね。


外観。屋上の植物が上がれと誘います。
外壁のディテール。

それでは、階段で屋上までまず上りましょう。そこは、屋上ガーデンになる予定の場所。サウナと併せて10月の完成予定とのことで、こちらはまだ工事中の様相を呈しています。(ここからはたくさん仕上がり直前の状態の写真を見ていただきましょう)

ここから先は

1,375字 / 16画像
2020年1月で109回を迎えたTHINK。 これまでのアーカイブを読むTHINKとして届けていきます。 活躍する方の思考の共通項と差異を客観的視点から考察します。

THINK BOOK

¥780 / 月

「THINK BOOK」は、サポーズデザインオフィスが企画する、THINKをテーマにしたプロジェクトを文字と写真でとどけるメディアです。 …

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?