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人は変わる・変われる。

人に全然なつかない激おこのアビシニアンが、スーパーフレンドリーなメインクーンを兄弟猫として迎え入れたら性格が変わって穏やかになった、というテレビ番組を観た。

猫様もそうなのか。人間も一緒だな。

人は環境によって、いくらでも変わる。良い方向にも、悪い方向にも。

村田沙耶香さんの「コンビニ人間」の主人公は『普通』が分からない。周りの人間の喋り方やファッションなど特徴をトレースすることで、普通を作り装う。これって、猫を被るの究極版。自分がない。社会適応するために自分を捨てて生きている。

そういう経験のある人は多いはず。だから共感を呼び、売れたのだろう。

周りの環境の影響は大きい。

穏やかな人と一緒に過ごすと、自分も穏やかでいられる。心の余裕を作るのってだいじ。例えそれが作られた優しさであってもね。これって自己弁護でもあるんだけどさ。

いやそんな優しくないやろ!って声が、本性知る人から聴こえてくるのは気のせい?笑 友達はズバッというよ「うわ、性格悪いね」って。ちゃんと知ってくれている人がいる嬉しさもある。

山本二三展を見に行った時、この人はみんなから愛される性格だなって思った。インタビュー映像の話し方が、穏やかで優しい。プロのこだわりとプライドがあるはずなのに、周りに合わせられる余裕がある。個性の塊であろう美術監督たちの中で、調整役であったのも頷ける。

「時をかける少女」背景画
ネットから拾ってきた告知ポスター

山本二三さんといえば、ジブリのイメージが強い。雲、空の絵がとても綺麗。ラピュタもそう。ジブリ以外にも、ゲームや他のアニメにも関わっている。インタビューでは、細田守さんとのエピソードが印象的だった。

実際に映画ポスターに使われたものと、最初の写真では雲の形が違うことにお気づきだろうか?山本さんが描いた雲は積乱雲。細田さんに爽やかなイメージじゃないだとかなんだか忘れたけどケチつけられて、積乱雲は惠みの雨を降らせるのだから、いいのでは?と話したが、結局山本さんが折れた。急遽、作中で使っている他の雲を、若いスタッフにデジタルで反転してもらって使ったと話されていた。「デジタルはいいですね。アナログネイティブだから、時をかけるおじさんになってやり直したい」なんてジョークもあり。

他にも、背景画の左側について「細田さんも流石に目が肥えてるから『山本さん手を抜きすぎです』と言われてやり直した」と笑って話されていた。すんごくかわいい。そんなことを若い子に言われても怒らない、心の余裕がかっこいい。いい作品を作っているという自信が、山本さんを輝かせるのだろうな。山本さんと一緒に仕事をしたかった人は、多いに違いない。

人の性格って、とてもおもしろい。情けは人の為ならず。他人の振り見て我が振り直せ。悪いところは少なく、できるだけ敵は作らない方がいい。

人との関わりを通して、自分を知るのって、楽しい。

でも君が本当に知りたいのは
ダレデモない「君自身」でしょう?
指先で飛ばすメッセージは
一体誰の何に届いてるの?


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