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キャリアコンサルタントは仕事がない?未経験者の仕事の探し方

おそらくこちらのnoteにたどり着いたあなたは、国家資格キャリアコンサルタントとして仕事を探している方、もしくは、キャリアコンサルタント資格を取るべきか悩んでいる方、どちらかと思われます。

わたしの経験をもとに、「キャリアコンサルタントは仕事がない?」についての答えをまとめてみました。

キャリアコンサルタントの求人は少ない

結論、キャリアコンサルタントでなければできないという仕事の求人は少なく、キャリアコンサルタント有資格者よりキャリア支援経験者の方が仕事を得やすい世界です。

✳︎キャリア支援経験者がキャリアコンサルタントの資格を持つと強い。

早とちりしていただきたくないのは、国家資格キャリアコンサルタントが役に立たないということではなく、学びとしては大変価値があり、キャリア支援の際、その知識は大変役に立つと言えます。

つまり、仕事を得るという意味では、"今の"日本ではキャリアコンサルタントはあまり効力を発揮しませんが、キャリア支援をする上では大変役に立ちますし、キャリアコンサルタントのコミュニティから人的ネットワークを広げられるというメリットもあります。

実際、キャリアコンサルタントの資格を「必須要件」としている案件はわずかであるのに対し、キャリア支援の件数や経験年数を「必須要件」としている企業はよく見かけます。

また、「未経験者歓迎!キャリアカウンセラー募集!」という求人もありますが、実は営業要素が強かったり、離職率が高い企業だったりということもあるので、注意が必要です。

▶︎キャリアコンサルタントの求人少なさを実感96.9%

9割近くが資格を活かせる仕事を「探したことがある」。その際、仕事や求人数について「少ない」「とても少ない」と感じた人が96.9%で、ほぼ全員がキャリコンの仕事の少なさを実感している。
引用:ミートキャリア プレスリリースより

有資格者より経験者の需要が高い理由

なぜ、資格より経験が重視されるのでしょうか。

それは、国家資格キャリアコンサルタントを取得しても「キャリアカウンセリングができる」とは言えないからです。

キャリアコンサルタントの資格は、"学問としてキャリアを学んだ"という証明にはなっても、"キャリア支援ができる"という実績証明にはならない、これがわたしの所感です。

正直に言うと、わたしも「ペーパーキャリアコンサルタント」の時期がありました。資格は持っているけど、キャリアカウンセリングは未経験、という状態です。

キャリアコンサルタントの試験には、学科以外に、キャリアカウンセリング冒頭15分間の実技と論述(エアーキャリアカウンセリング)が課されています。

そのため、キャリアコンサルタント養成講座では、キャリアカウンセリングの冒頭15分間に力を注いで練習します。

それ故、国家資格に合格できても、キャリアカウンセリングの冒頭しかやり方が分からない…というキャリアコンサルタントが生まれてしまうのです。

▶︎国家資格は"フル"キャリアカウンセリングができなくても合格できる
▶︎養成講座は、未経験者がキャリアカウンセリング力を鍛えるための場所ではない

この2点から「キャリアコンサルタント有資格者=キャリアカウンセリングができるという証明にはならず、経験者に負けてしまう」という状態になっているのです。

キャリアコンサルタント×在宅勤務

ここ数年、様々な分野でオンライン化が加速しており、キャリアコンサルタントの資格を取れば、在宅で仕事ができるのでは?と期待を膨らませている方も多いのではないでしょうか。

確かに、大学の学生向けキャリアカウンセリングを始め、キャリア支援のオンライン化はすすみ、アウトソーシングも増えつつあります。

但し、現実は、キャリア支援をリモートワークでできる仕事は、「経験者」に限られることが多いということです。

リモートワークは、通勤型より人材を育成し辛いという性質を持ち、採用する際、企業側としては"即戦力"となる人を想定していることが多いのです。

また、リモートワークの仕事は、応援倍率が跳ね上がるため、経験者やキャリア支援の猛者たちも多くエントリーしてくるため、未経験者は書類選考で落とされてしまう…ということも起きやすくなっています。

ではどうすれば、ペーパーキャリアコンサルタントを脱し、キャリア支援の仕事を得られるようになるのでしょうか。

未経験のキャリアコンサルタントが仕事を得る方法

ペーパーキャリアコンサルタントがキャリア支援の仕事に就くおすすめのステップはこちらです。

このような方向けです。
「キャリアカウンセリングのやり方がわからない…自信がない…でも、仕事としてキャリアカウンセリングをやりたい!」という、キャリアコンサルタントさん

①キャリアカウンセリングを受ける

まずは、見本を知る。キャリアカウンセリングを体験しましょう。できれば、複数のキャリアコンサルタントのカウンセリングを受けると良いでしょう。
その際、その方がどうやって仕事に就いたのかを聞いてみるのもおすすめです。

②キャリアカウンセリング力を鍛える

キャリコンサロンなどで学びを深める方法もありますし、カウンセラー養成講座に参加するのもおすすめです。
オンラインでキャリアカウンセリングを提供しているミートキャリアでは、キャリアカウンセラーの「実践力」を鍛えるための講座があります。

③キャリア支援の仕事を手にする

未経験者だからと言って、キャリア支援の道を諦める必要はありません。こちらでは3つの方法を紹介します。

▶︎副業・複業でキャリアカウンセリングを行う
②でキャリアカウンセリングのスキルが身に付いたら…副業・複業という方法でキャリア支援にチャレンジしてみませんか?

▶︎個人でキャリアカウンセリングを提供
今はSNSやスキルマーケットで、個人が簡単にキャリアカウンセリングを提供できる時代です。
マーケティングスキル(集客力)がある方は、自分で提供の場をつくってみることも楽しいかもしれません。

▶︎スモールステップで始める
未経験者がキャリアカウンセリングをメインとする仕事を得ることは、容易ではありません。
そこで、まずはキャリアコンサルタント資格が「活かせる」仕事を狙い、スモールステップで歩みをすすめる方法もあります。

未経験キャリアコンサルタントのキャリア・スモールステップとは?

就労支援や人材紹介、エージェント、大学のキャリアセンター、求人紹介をしないキャリアカウンセリングを提供するサービス、企業内キャリア支援部署など、キャリア相談に関わる仕事はたくさんあります。

これらの仕事にチャレンジするもご縁がない…という場合、ファーストステップとして次のような仕事を狙っていくのもひとつの手です。

▶︎企業人事、採用、人事労務
最初はキャリア支援の機会がなくても、業務に慣れた後、キャリア支援ができる部署に異動する、キャリア支援を啓蒙して企業内キャリアコンサルタントとして活動する、という方法もあります。

▶︎IT系企業
現在ダントツの人材不足、売り手市場なのはIT業界です。つまり、IT企業に勤めたことのあるキャリアコンサルタントの需要は高いのです。
最初から人事として仕事ができればベストですが、難しい場合も、総務、営業職、営業事務、カスタマーサクセスなどから仕事を始めることも可能です。(✳︎業界・業種として興味がない方にはおすすめしません。)

▶︎キャリアコンサルタント養成講座の研修講師
教える側として実績を積む、というのもスモールステップのひとつです。まずはキャリアコンサルタント受験生のためのサポートから始められる方もいます。

▶︎派遣に登録
大学の学生にキャリアカウンセリングを行うという案件を派遣会社が持っていることがあります。
「派遣/大学/キャリアカウンセラー」などでweb検索して探してみましょう。

▶︎キャリア支援団体の活動に携わり実績をつくる
キャリア教育や支援に関わる団体はたくさんあります。ボランティアを募集していたりもするので、そこで実績を積むという方法もあります。

まとめ

キャリアコンサルタントは国家資格であり、社会貢献の側面も強いため、人気資格のひとつと言えます。

一方で、純粋に第三者としてキャリア支援を行えるキャリアコンサルタント向けの求人は少なく、国が推進している企業内キャリアコンサルタントの設置も牛の歩み、と言ったところです。

「仕事がない、見つからない、決まらない」と思われているキャリアコンサルタントの方、これから資格取得を目指される方、こちらのnoteを読んで、何かひとつでも希望を見つけてもらえたら嬉しいです。

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