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読書ノート 「スノウ・クラッシュ」 ニール・スティーブンスン

 出版社はてっきり早川書房と思っていたら、アスキー出版局であった。ここでも電脳世界との結びつきを強く感じる(アスキーは日本のパーソナルコンピューターの黎明期に活躍し、ASCIIの創業者、MSXの生みの親である西和彦が設立)。
 ※2022年1月には早川書房より文庫化されております。

 「近未来のアメリカ。連邦府は存在するものの、国家としてのシステムは実質的に崩壊していた。政府の代わりをしているのは、フランチャイズ経営される都市国家。これら都市国家が、パッチワークのように全米に分散し、勢力を争っていた。今やアメリカが世界誇れるものは、四つだけ。ソフトウエアの3M―ミュージック《音楽》とムービー《映画》とマイクロコード《ソフトウエア作り》。それにマフィアが牛耳るピザの高速宅配だけだ。もともとはフリーランスハッカーをしていたヒロ・プロタゴニストは、ピザの配達屋をクビになり、現在はセントラル・インテリジェンス社(CIC)の情報屋をしている。巨大なVR(ヴァーチャル・リアリティ)ネットである”メタバース”に出入りするうちに、彼は、謎のウイルス”スノウ・クラッシュ”をめぐる事件に巻き込まれていく─」


 「米フェイスブックは2021年10月28日、同日付で社名を「Meta(メタ)」に変更したと発表した。2004年に発足した同社はSNS(交流サイト)を軸に成長してグループ全体の利用者が36億人に迫るが、企業体質や管理体制への批判が高まっている。社名変更によってイメージを刷新し、仮想現実(VR)などの成長領域に注力する」(日経20211029記事)

 「メタ」「メタバース」がフィクションの世界から抜け出て現実のものとなる。事実は小説より奇なり、である。


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