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【たーぼうの教育ニュース①】 2023年10月21日(土)

 こんにちは!たーぼうです!

 週末に教育関係の情報を3本に分けて発信しています。自身の勉強の一環ということで、もし興味あればご笑覧ください。コメントなどもぜひ〜!シェアもしていただけると書いた甲斐がありますので、良ければお願いします。

・第1弾(土曜日):教育関連のニュース
・第2弾(日曜日):インタビュー・イベントの紹介
・第3弾(日曜日):SVPの活動紹介

 では、第1弾:教育関連ニュースです!


■1:教育ニュース

10/15 東洋経済education × ICT編集部
「お前は使えない」、意欲ある新卒教員が2年で退職に追い込まれた学校の裏側 特支・ICT・部活動で残業100時間超え適応障害


 この話は、とても悲しい話だなと思います。ぬくもりのない現場だなと、とても心苦しくなりました。

 初任者に対して、どのくらいサポートができるのか、ポテンシャルではなく、現場でどのくらい育てられるのか、そこがこれからの学校現場のカギになると思います。私の周りではこんなひどいことは聞いたことがないですが、こんなのがあると思うと、怒りが止まりません。

こちらの記事に対して、思うことを整理します。

①「使える」・「使えない」、「いる」・「いらない」の軸

 なぜこんな考え方をする人がいるのだろうと思います。教育者として、本当にどうかと思います。

 教員はもちろん質の高さは必要だと思います。
 ですが現在、教員はもう十分に精一杯やっています。これ以上頑張るのは無理だし、これ以上頑張る必要はないと思います。むしろ、業務を整理して、引き算をしていくことが重要であると感じます。(頑張ることを減らすことには、頑張っていくことは必要だとは思いますが。)

 使えるかどうか、いるかどうかではなく、お互いに承認できる環境を作っていかなければ、本当に職場は死んでいくと思います。

②ICT担当が、やりたがらない枠になっている?

 ICT担当は、今後一番必要なポジションです。働き方改革を進める上でも、教育のレベルを上げていくためにも、そして先生たちの組織づくりにも、とても大事な役割です。それが、結局後回しになっているということに、とても勿体無さを感じます。

 私もICT担当の立場を経験しましたが、新しい風を吹かしたり、またそもそもの教員文化の良さにも気づくことができました。(自分がやろうと思っていたら、実は詳しい人がたくさんいたりなど、新しく関係構築できる良い機会となりました。)

 もちろん、現場で最若手がやることはかなりしんどいと思うので、もっと手助けができたはずだろ!ととても思います。ICT担当がやりたい!と思うようなポジションになるように、教育業界やICT業界がさらに力を合わせていく必要があるのだと思います。

③文科省の教師のバトンは、果たして文科省の責任だったのか?

 これは個人的な見解ですが、文科省の教師のバトンの仕組みは、確かに課題があったとは思います。

 しかし、教師のバトンを炎上させたのは、炎上するような投稿をした人たちです。炎上しない可能性もあったはずです。

 X(Twitter)業界では今でも、教育業界の悪口を言いまくって、いいねを受け取っている人たちが多くいます。文句を言うことでスッキリしたり、共感を得ることで心の拠り所ができたりするかもしれません。建設的な批判も大事だとは思います。

 とはいえ、限度はあります。教育業界のブラックさを今でも面白おかしく発信しているのは、ひと時の笑いにはなるかもしれませんが、「ちょっと待てよ」と思ってほしいなとも思います。これを見るかもしれない学生たちや教職に熱意を持って取り組んでいる人たちのことをどのくらい考えているのだろう・・と思います。

 話を戻しますが、やはり文科省の責任だけにしていいのか?と思います。今では負の歴史みたいになってしまっているのも悲しいです。

④特別支援も担当を回避されるというのも悲しい

 免許のシステムについては私もわかっていないのですが、特別支援の免許がなくても担当するということはよくあるんだろうなと思っています。人員不足の中で、大変なんでしょうが、うまく回らないものかと思います。特別支援は特に連携が必須です。

 この記事の書かれている状況は分かりませんが、このインタビューを受けた鳴海さん?は、やりがいを少なからず持っていたようです。それに対して、同僚からの支援ができていなかったのは心苦しいです。まだまだ特別支援的なアプローチができる人は少ないと思います。それでも回っている特別支援学級には敬意を表したいと思います。

⑤部活はやはり見直した方が良い

 私は部活は好きなのですが、やはりこのような状況があるのであれば、見直しは必要だと思います。部活動は現状では多くの感動を生み出しますが、その反面、多くの犠牲を出しています。
 生徒には申し訳ないけど、地域移行など見直しが進む中で、部活の統廃合は積極的に進めるべきだと感じます。顧問自身がやりたい部活だから、これまでやってきたのだから、文武両道を目指すのだから、などの理由で残すことは簡単だし、無難ですが、本当に学校教育に関わる人たちの幸せを考える上では、見直しは必須だと思います。

 部活を好きな人、生きがいにしている教員・生徒・それを期待している保護者がいるのはわかっています。ただ、それだけではもう限界も来ていると思います。見直しはした方が良いではなく、しないとまずい領域に入ってきています。(家庭の事情などあるとは思いますが、参加率の差があるなど細かい課題もあるのも事実です。もはや人で解決していくものではないと思います。)

⑥この学校はどんどん改革した方が良い。管理職は指導された方が良い。

 電話は留守電サービスか、連絡フォームの利用などを導入する。もしくは保護者との連絡プラットフォームを作り、別のものにした方が良いです。(最近、出席連絡用のアプリがかなりあることを知ってとても目から鱗でした。近隣の高校では、リーバー:leberと呼ばれるアプリが採用されているようで、度肝抜かれました。)

 みなさんの学校では、出欠管理などはどうしているのか気になります。

 あと管理職は、ちゃんと教育委員会から指導された方が良い。我慢することは1mmも解決に向かわないので、ちゃんと正当な手続きで成敗されることの強く望みます。

参考:lerber



■2:生徒指導ニュース

(1)10/19 教育新聞
学校でこそ子どもの権利保障を こども大綱を考える
室橋祐貴さん 日本若者協議会


 室橋さんの指摘はいつもとても子ども目線を基本として、とても素晴らしいと思います。

 先日の埼玉県の虐待禁止法案でもそうだが、子どもや当事者の声をどのくらい聞けているのかというのはとても大事な視点であると思います。

 私自身もまだまだ課題だが、当事者不在の議論が世の中には多いです。校則に対する議論が代表的な例だが、生徒の声を聞かずに物事を進めるのはやはり後々に大きな歪みが生まれることが多です。

 生徒の声を聞くとなると、「生徒の意見を聞いたら、採用しなくてはいけないから学校運営上で危険だ!!」という意見がかなりあります。だが、生徒の声を聞くことと、採用することは全く次元が違うと思います。(教員が教員向けのアンケートを取らないのも同じ構造だと思います)生徒にも完全に自己都合で学校を変えたいということもあるし、全体の利益のために変えたいというケースと両方が混じっています。全てを採用する必要はないとは思いますが、まず採用するかどうかは別にして、聞くことから始めることにはとても意義があると思います。その後の議論の材料にもなるし、意見を言ってきた生徒の現状の理解や、気づきを促すこともあります。

 生徒がきちんと発言できる機会があることを考えていく上で、一旦様々なことを保留にして(この保留にするというのがとても大事だと思う。)、丁寧に聞くことを心がけたいなと思いました。

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(2)10/19 バイクのニュース
大阪府下の高等学校で「運転免許禁止」の校則見直し 今年度で完全撤廃へ


 大阪府で、運転免許許可を校則で縛れなくなるようです。法律と校則のバランスを考えて、法律が校則に勝るという例です。

 埼玉県は少し前から、この制度が進んでいます。(埼玉は進みが早かったんだなと気づきました。)取得する場合は、県が主催する安全講習会に参加させるという流れです。

 この校則で禁止するという、ひと時の安全を守ることではなく、生涯を見据えて交通安全を指導する機会として扱うことは、良いと思います。しかし、学校が窓口になっているので、取りまとめをするのは結構な負担です。どうなっているのかまではわかりませんが、手続きも含めて免許センターなどが進めてほしいと思います。働き方会改革を進める上で、登下校関係は学校が指導する内容ではないので、手続きも学校ではしないようにできたらいいと思っています。

 このあたりのところ、他県ではどうしているのかめっちゃ気になります。

 あと、民間の人にも、高校生がバイクに乗ることは、なんら問題がないという認知が広がってほしいと思います。よく違反だ!と電話が来るそうですが、全く問題ないので。


■3:探究ニュース


10/20 Yahoo!ニュース(東洋経済online)
人生100年「先生だって人生の正解はわからない」 失敗さえも学びにし、自由な発想を面白がろう

湘南学園学園長の住田昌治さん、 札幌新陽高校校長の赤司展子さんの対談


 とっても面白い対談でした。住田さんも、赤司さんも自らの手で様々チャレンジをしてきたのがよくわかるので、とても達人たちの対談な感じがします。

以下引用です。

赤司さん
 まだ校長に就任する前ですが、福島のあるネギ農家さんにお話を聞く機会があり、非常に興味深いことをおっしゃっていました。「私たちはネギを育てているのではありません。土壌を整えているだけです」と。要するに、ネギは勝手に育ちたいし美味しくなろうとするから、それを邪魔しないように、より良い環境を整えるのが農家の仕事だということです。
 教員はまさにこれだと思いました。生徒を育てているわけではなくて育つのを助ける、その人が伸びたいように伸びるのを邪魔しない、伸びやすいように環境を整える。それに尽きるのだと思います。

 探究でも同じようなことが言えると思います。私も探究は大事ですが、探究の目的の1つに、生徒たちの関係づくり(土壌づくりに近い?)があります。探究する力を身につけることがメインの目的ですが、裏のテーマとして友人関係が広がっていったり、新しい誰かの一面に気づけたらいいなと思っています。それができると生徒たちにとって、とても豊かな時間になります。関係が良くなっていけば、様々なことがうまく回っていくので、大事なことだなと思いました。

 ちなみに、探究を学校で取り組むことの意義は、私自身にとって、対話のある良い学校にするためです。探究はあくまでも手段であって、良い学校にするため、生徒たちの関係づくりをするためというのが、個人的には大事なのだと思います。

 その他、たくさんの要素が詰まっているので、ぜひご一読ください!


■4:ICT関連ニュース

10/7 教育新聞
【生成AIを授業のメンバーに】 人工知能の向き・不向き
山形県高畠町立和田小学校の近野洋平教諭の実践


 道徳の授業で1つの参考意見として、生成AIを使っているところが面白いですね。最後に、その答えに対して、すっきりしたか、モヤッとしたか聞いているところがとても良いなと思いました。議論のメンバーとして使うというのはアリだし、出てきた答えをさらに深ぼるあたりがとてもいい塩梅の使い方だなと感じました。


■5:働き方改革関連ニュース

10/11 東洋経済education × ICT編集部
ネットバンキングの利用も実現、「学校事務職員」が仕掛ける働き方改革の中身 「情報窓口」のポジションを生かした提案が可能
栃木県・那須中央中学校事務長の濱岡功さんの記事です。


 学校事務職員の方の実践です。ここでも、上記でも触れた出欠管理アプリ(tetoru)を使っているようです。こうやってICTが働き方改革を進めているんだなと改めて思います。事務職員との連携は学校ではとても大事だと思います。様々なヒントがあると思うで、ぜひご覧ください!

参考:tetoru
学校からの連絡配信、保護者からの欠席連絡をオンラインで一元管理




 第2弾:インタビュー・イベント紹介はこちらです!

 第3弾:NPO法人School Voice Project の活動紹介はこちらです!


 またお時間があればご覧ください〜!



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